子宮頸がん検診の超音波検診では何が分かるの? ~検査の内容や痛みの有無~
2023.02.27特定健診は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目して生活習慣病を予防するために行われる健診のことです。
糖尿病などの生活習慣病は、お腹の周りにある内臓に脂肪がたまった状態の“内臓脂肪型肥満”が大きく関わっていることが分かっています。特に内臓脂肪型肥満に糖尿病や高血圧症、脂質異常症といった病気が2つ以上重なった状態の“メタボリックシンドローム”は、動脈が硬く脆くなる動脈硬化を進行させ、命に関わる病気につながる可能性が高くなるとされています。
そこで特定健診では病気のリスクの有無を検査し、リスクがある人の生活習慣をより望ましいものに変えていくための保健指導を行います。
メタボリックシンドロームは内臓脂肪型肥満を基盤に“高血圧”“脂質異常”“高血糖”のうち2つ以上が重複した状態のことをいいます。内臓脂肪型肥満を引き起こす原因には、運動不足や食べ過ぎ、喫煙などの不健康な生活習慣が挙げられます。
生活習慣病の多くは初期に症状がないことがほとんどですが、放置すると心筋梗塞などの重大な病気につながる可能性があるため、定期的な健診を受けることが大切です。
特定健診の対象者は、40歳以上75歳未満(年度途中に75歳に達する方を含む)の医療保険加入者です。
メタボリックシンドロームの疑いがある人や予備軍の人は、男女ともに40歳以上から増加し、男性の場合50歳以上で半数以上、女性の場合は60歳以上で5人に1人という割合であると報告されています。そのため、40歳を過ぎたら「元気だから」「症状がないから大丈夫」などと考えずに、定期的な健診を受けることがすすめられます。
会社員の人など勤務先で実施される健診では、項目の中に特定健康診査も含まれています。そのほかの人については別途、加入している医療保険から受診案内などが届くため、案内に従って受診しましょう。
普段、持病などで医療機関にかかっている人も含めて、年に1回の受診が推奨されています。
基本的な健診項目(後述)の検査費用は無料です。しかし、詳細な検査(後述)を受ける場合については自己負担が発生します。
特定健診での基本的な検査項目や、詳細な検査項目についてご紹介します。
健診において、全ての対象者が受診しなければならない項目(基本的な健診の項目)は以下のとおりです。
問診(既往歴の調査) | 服薬歴、喫煙習慣などを確認し、検査の参考にする。 |
診察(自他覚症状) | 視診、触診、聴打診などを行う。 |
身体計測 | 身長、体重、腹囲を測り、肥満度の指標であるBMIも計算する。 |
血圧測定 | 血圧を測り、循環器系の状態を調べる。 |
肝機能検査 | 肝細胞の酵素であるAST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GT(γ-GTP)を測定し、肝機能などの状態を調べる。 |
脂質検査 | 中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロールを測定し、動脈硬化などのリスクを調べる。 |
血糖検査 | 空腹時血糖またはHbA1c、必要な場合は随時血糖を測定し、糖尿病などを調べる。 |
尿検査 | 腎臓、尿路の状態や糖尿病などを調べる。 |
医師の判断によって受診しなければならない項目(詳細な健診の項目)
心電図検査 | 不整脈や狭心症などの心臓に関わる病気を調べる。 |
眼底検査 | 眼底カメラで瞳孔から網膜を撮影し、眼底の血管を調べる。糖尿病による目の病気や動脈硬化の状態などを確認できる。 |
貧血検査 | 血液中の赤血球数、血色素量などを測定し、貧血などの血液の病気を調べる。 |
血清クレアチニン検査 | 血清クレアチニンと年齢および性別から推算糸球体濾過量(eGFR)を計算し、腎機能の状態を評価する。 |
特定健診の案内から結果送付までの、おおまかな流れは以下のとおりです。
特定健診を受ける場合、医療保険者から対象者に受診券や受診案内が届きます(郵送や手渡しなど)。
予約申込みは、事業所または被保険者個人で受診を希望する各健診機関に直接行います。受診当日は必ず保険証を持参しましょう。
受診から約1~2か月後、医療機関から健診結果や生活習慣の改善に関する資料が届きます。
そこで生活習慣病のリスクが高いと判定された場合(※)は、加入している医療保険から特定保健指導に関する案内も送付されます。
※メタボリックシンドロームの診断基準と、特定保健指導の判定基準は異なるので注意が必要です。
生活習慣病のリスクが高いと判定された場合は、医師や保健師、管理栄養士などによる特定保健指導を行い、食生活や運動などの生活習慣を見直します。
日頃の生活習慣を改善することによって、生活習慣病の予防や健康状態の改善につながります。もしリスクが高いと判定された場合には、健康保険指導を受けるようにしましょう。