イーヘルスクリニック新宿院の天野です。近年、エイジングケアの分野で大きな注目を集めている「NMN」。私自身も、日々の健康維持とパフォーマンス向上のために普段から愛用しているサプリメントの一つです。
NMNは全身の若返りに効果が期待されていますが、実は最近の研究で、男性特有の悩みや健康(メンズヘルス)に対しても、非常にポジティブな影響を与える可能性がわかってきました。今回は、体力や見た目の若々しさはもちろん、男性の生殖機能(妊活)におけるNMNの可能性についても、最新の論文を交えて詳しく解説します。
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、体内で「NAD+」という、生命活動に不可欠な物質に変換されるビタミンの一種です。
このNAD+は、細胞がエネルギーを作り出す(代謝)際や、傷ついたDNAを修復する際、さらには感染や遺伝子への毒性といった様々なストレスから体を守る際にも働く重要な補酵素ですが、残念ながら加齢とともに体内で減少していきます。40代、50代になると、その量は若い頃の半分程度にまで落ち込むと言われています。このNAD+の減少が、老化による様々な機能低下の根本的な一因と考えられています。
そこで、NMNをサプリメントとして補うことで、減少したNAD+を増やし、細胞レベルからのエイジングケアを目指すというのが、NMN療法の基本的な考え方です。
NMNを摂取することで、男性の体には以下のような多岐にわたるメリットが期待できます。仕事やプライベートのパフォーマンスを維持したい男性にとって、非常に心強い味方となります。
近年、男性不妊の原因の一つとして、精子の質や数の低下が問題視されています。一般的に、精子の状態を改善するためには、抗酸化作用のあるサプリメント(ビタミンC、コエンザイムQ10、オメガ3脂肪酸、L-カルニチン、亜鉛、セレンなど)の摂取が有効であるとされていますが、ここに新たに「NMN」が加わる可能性が研究で示されました。
Liao氏の研究グループによる論文では、NMNが糖尿病による生殖機能の低下を改善する可能性が報告されています。
<研究内容>
研究チームは、膵臓細胞に毒性がある薬剤を使用して、マウスにII型糖尿病を誘発させました。この糖尿病マウスモデルでは、通常のマウスに比べて「精子数が劇的に減少し、異常な精子の割合がはるかに高い」状態になっていました。
<結果>
この糖尿病マウスにNMNを投与したところ、精子数の減少および異常な精子の増加といった症状が「逆転(改善)」したことが確認されました。
<結論と展望>
この結果は、NMNが糖尿病などの代謝疾患によってダメージを受けた男性の生殖能力を回復させる可能性があることを示しています。研究者は今後、他の薬剤(ピオグリタゾン、メトホルミンなど)との比較や、健康的な食事・運動との組み合わせによる効果についてもさらに調査が必要であるとしています。
このように、NMNは細胞のエネルギー代謝を改善することで、全身の健康だけでなく、精子の質や数といった生殖機能の維持・改善にも寄与する可能性が期待されています。
NMNの摂取によりNAD+レベルが向上すると、血管の健康や生殖機能以外にも、以下のような多岐にわたるエイジングケア効果が期待されています。権威ある学術誌に掲載された総説論文でも、NMNが糖尿病、アルツハイマー病、血管の機能障害、炎症などに対して保護効果を持つ可能性がまとめられています。
加齢による変化に、科学的アプローチで立ち向かう。NMNで始める新しいエイジングケアを、あなたも体験してみませんか?
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この記事の監修者
天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)
この記事の運営者:イーヘルスクリニック新宿院