高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
シルガード(一般名:組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来))とは、HPVの感染が原因となる子宮頸がんなどの予防効果が期待できるワクチンの1つです。
9価(9種類)のヒトパピローマウイルス(HPV)成分を含む不活化ワクチン*で、HPV6、11、16、18、31、33、45、52、58型それぞれのL1タンパク質ウイルス様粒子(VLP)という物質から作られています。
このVLPが体内でHPVに対する抗体を作り、ウイルスを排除することによってHPVへの感染や前がん病変を予防する作用があるとされています。
*不活化ワクチン:感染力を失わせた病原体(ウイルス・細菌など)を原材料として作ったワクチン
2022年7月現在、日本で承認されているHPVワクチンにはシルガードのほかにも、ガーダシル(一般名:組換え沈降4価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来))、サーバリックス(一般名:組換え沈降2価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(イラクサギンウワバ細胞由来))があります。
大きな違いは、感染を予防できるHPVの種類の数です。シルガードが9価(9 種類)ともっとも数が多く、ガーダシルは4価(4種類:HPV6、11、16、18)のHPVに感染予防効果が期待でき、サーバリックスは2価(2種類:HPV16、18)のHPVに感染予防効果が期待できるとされています。
HPVには数多くの種類があり、シルガードは前述した9種類のHPVの感染が原因となる上記の病気を予防するものです。
注意点としては、ほかの種類のHPV感染が原因となる病気の予防はできないということが挙げられます。
たとえば、子宮頸がんはこの9種類以外のHPV感染が原因となることもありますが、その場合の予防効果はシルガードの接種では確認されていません。また、接種時にすでに感染しているHPVの排除や、発症している病気の進行を防ぐことはできないと考えられています。
1回0.5mlの筋肉注射を合計で3回接種が必要です。1回目の接種を受けた2か月後に2回目、1回目の接種から6か月後に3回目の接種を受けるのが標準的な接種間隔で、1年以内に3回接種を終えるのが望ましいとされています。
予防接種には、定期接種(法律に基づき市区町村が主体となって行うもの)と任意接種(希望者が各自で受けるもの)があります。
シルガードは定期接種の対象ではなく、任意接種として受けることが可能です。全額自己負担となるため、費用は医療機関に確認するとよいでしょう。
一方で、小学校6年~高校1年相当の女子は、サーバリックス、ガーダシルであれば定期接種の対象であり、公費負担で接種が受けられます。
シルガードの対象年齢は9歳以上となっています。高い効果を得るためにはHPVに曝露(接触)する前に接種を受ける必要があるため、最初の性体験の前に予防接種を受けるのがよいとされています。
なお、ガーダシルは2020年12月より男性でも任意接種が可能となりましたが、シルガードは現段階では男性の接種は認められていません。
など
免疫抑制剤によって免疫機能が下がり、シルガードの効果が十分に期待できない可能性があるため注意が必要です。一方で医師が認めた場合は、ほかのワクチンとの同時接種が可能とされています。
シルガードの接種後に起こる可能性のある重大な症状・病気として、以下のようなものがあります。気になる症状や体調の変化のほか、激しい痛み(筋肉痛や関節痛、皮膚の痛みなど)、しびれ、脱力などが続く場合は受診が必要とされています。
アナフィラキシー(重いアレルギー反応)や気管支けいれん(喘息発作)、蕁麻疹が生じることがあります。
アナフィラキシーは接種が終わってから30分以内に発生することが多いため、30分程度医療機関の中で待機する必要があります。また、アナフィラキシーなどの重大な症状が万が一現れたとしても、迅速に対応できるよう薬などを準備しており、適切な処置によって多くが改善するとされています。
ギラン・バレー症候群とは、末梢神経の障害により、感覚が分かりにくい、しびれる、力が入らないなどの症状が現れる病気です。手足がだらんとして動かないといった症状が現れることがあります。
血小板減少性紫斑病とは、血小板の減少によって出血のリスクが高くなる病気です。赤紫色のあざのようなものや、鼻血、口内の粘膜からの出血などの症状が現れることがあります。
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)とは、脳、脊髄、視神経の病気です。接種の後、数日から2週間頃の間に発熱や頭痛、けいれん、運動障害、意識障害といった症状が現れることがあります。