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2023.02.27
#対象疾患

トリクロルメチアジド

トリクロルメチアジドとは

トリクロルメチアジドとは、トリクロルメチアジドを有効成分とする、錠剤の降圧利尿剤です。降圧利尿剤とは、尿の出をよくして血液量を減らし血圧を下げる薬で、高血圧症などの治療に使われる薬です。先発医薬品の名前は“フルイトラン”です。

ジェネリック医薬品としてトリクロルメチアジド錠1mgと2mgがあります。

トリクロルメチアジドが処方される病気とは?

  • 高血圧症
  • 悪性高血圧(高血圧によって脳や心臓、腎臓、大動脈などが障害される病気)
  • 心性浮腫(心臓の機能が低下することによるむくみ)
  • 腎性浮腫(腎臓の機能が低下することによるむくみ)
  • 肝性浮腫(肝臓の機能が低下することによるむくみ)
  • 月経前緊張症

トリクロルメチアジドの使用方法とは?

成人の場合、1日2~8mg(トリクロルメチアジド錠1mgの場合、2~8錠)を1~2回に分けて飲むことが基本ですが、年齢、症状により適宜増減することがあります。

また、高血圧症に対して使う場合は、少量から始め、徐々に増量する必要があります。悪性高血圧に対して使う場合は、ほかの降圧剤と併用することが一般的です。

トリクロルメチアジドの使用に注意が必要な方とは?

トリクロルメチアジドの使用に注意が必要な方

  • 進行した肝硬変がある方
  • 重篤な冠硬化症または脳動脈硬化症がある方
  • 重篤な腎障害がある方
  • 肝疾患・肝機能障害がある方
  • 本人または両親、兄弟に痛風、糖尿病がある方
  • 下痢、嘔吐がある方
  • 高カルシウム血症、副甲状腺機能亢進症がある方
  • ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤またはACTHの投与を受けている方
  • 減塩療法を行っている方
  • 交感神経切除後の方
  • 高齢者
  • 乳児、小児
  • 妊娠後期の女性
  • 授乳中の女性

トリクロルメチアジドの使用ができない方

  • 無尿の方
  • 急性腎不全の方
  • 体液中のナトリウム、カリウムに明らかな減少がみられる方
  • チアジド系薬剤またはその類似化合物に対する過敏症の既往歴がある方
  • デスモプレシン酢酸塩水和物を使っている方

トリクロルメチアジドと飲み合わせの悪い薬や食品はある?

以下の薬は併用が禁止されています。

  • デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)

低ナトリウム血症(血液中のナトリウムの濃度の低下)が現れることがあります。

また、以下の薬は併用注意とされています。

  • バルビツール酸誘導体、アヘンアルカロイド系麻薬

起立性低血圧(急に起き上がる、立ち上がるなどの動作をしたときに血圧が下がり、立ちくらみなどの症状が強く現れるもの)が強まることがあります。

  • 昇圧アミン(ノルアドレナリン、アドレナリン)

昇圧アミンの作用が弱まる可能性があります。

  • ツボクラリン、その類似作用物質(ツボクラリン塩化物)

麻痺作用が強くなることがあります。

  • ほかの降圧剤(ACE阻害剤、β遮断剤)

降圧作用が強くなりすぎることがあります。

  • ジギタリス剤(ジゴキシン、ジギトキシン)

ジギタリスの心臓に対する作用を強くし、ジギタリス中毒を起こすことがあります。

  • 糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTH

低カリウム血症(血液中のカリウムの濃度の低下)が現れることがあります。

  • グリチルリチン製剤、甘草含有製剤

血中のカリウム値の低下が現われやすくなります。

  • 糖尿病の薬(SU剤、インスリン製剤)

糖尿病の薬の作用を著しく低下させる可能性があります。

  • リチウム(炭酸リチウム)

リチウム中毒(ふるえや消化器の症状)が強くなることがあります。

  • コレスチラミン、非ステロイド系消炎鎮痛剤(インドメタシンなど)

利尿降圧作用が弱くなることがあります。

食品

以下の食品は併用注意とされています。

  • アルコール

起立性低血圧が強まることがあります。

トリクロルメチアジドの使用中に注意したい症状

重大な症状

重大な症状として、再生不良性貧血、低ナトリウム血症(倦怠感、食欲不振、嘔気、嘔吐、けいれん、意識障害などの症状を伴う)、低カリウム血症(倦怠感、脱力感、不整脈などの症状を伴う、間質性肺炎、肺水腫などが起こることがあります。服用中止などの適切な処置が必要となるため、すぐに受診するとよいでしょう。

以上の症状は全てではありません。詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師への確認のほか、薬の添付文書を読むようにしましょう。eHealth clinicでは、患者さんの症状に合わせてトリクロルメチアジドを処方することがあります。ご不安な点があればお気軽にご相談ください。

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