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新型コロナウイルスに感染すると、感染中に症状があった場合でもなかった場合でも、後遺症として何らかの症状がみられる可能性があります。この後遺症はあらゆる年齢・性別の方に生じることが分かっており、多くは時間の経過とともに自然に回復すると考えられています。しかし時に症状が長引き、日常生活に支障をきたす方もいます。
新型コロナウイルス感染症による後遺症が起こる原因については、まだはっきりと分かっていません。
治療法についてもまだ確立されていませんが、症状に合わせた対処法(対症療法)を行うことで、症状の緩和や早期回復が見込めることもあるといわれています。
新型コロナウイルス感染症の後遺症にはさまざまな症状がありますが、その中の1つに循環器症状があります。具体的な症状は以下のとおりです。
新型コロナウイルス感染症にかかると、その重症度にかかわらず心臓へダメージが加わる可能性があるといわれています。
先に述べたような症状が現れた場合、時間の経過とともに回復することもありますが、中にはウイルス感染による心筋障害や心膜炎などが生じていて、時間の経過とともに心不全などに発展する可能性もあります。このような場合には、可能な限り早期に発見し治療することが大切です。
新型コロナウイルス感染症にかかった後、作業時の息切れや呼吸のしづらさ、胸の痛みなどの症状が続く場合には、まずかかりつけ医や地域の医療機関の受診を検討しましょう。医療機関によっては後遺症を専門とする外来を設置している場所もあります。
医療機関ではまず問診や検査などを行い、ほかの病気が生じていないか確認します。そのうえで症状に合わせた治療(対症療法)が検討されることがあるほか、必要に応じて専門の医療機関への紹介が行われる可能性もあります。
新型コロナウイルス感染症の後遺症が疑われる症状があった場合、まずは後遺症とそのほかの病気を見分ける必要があります。
新型コロナウイルス感染症にかかった後は年齢やかかる前から持っていた病気に関係なく、虚血性心疾患、肺塞栓・慢性血栓塞栓性肺高血圧症、大動脈解離などの循環器疾患が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症にかかる前には無症状で気付かなかった狭心症や弁膜症に自覚症状が現れている場合もあります。そのため、後遺症が疑われる際は問診のほか、以下のような検査を行うことが一般的です。
このような検査を行って異常がみられた場合には、日本循環器学会認定 循環器専門医への紹介が検討されます。
新型コロナウイルス感染症の後遺症として起こる循環器症状は、自然に回復するものもあります。しかし、中には時間の経過とともに心不全などを引き起こすものもあるため、まずはかかりつけ医や地域の医療機関の受診を検討しましょう。
かかりつけ医や地域の医療機関では前述のような検査を行います。異常がなく、循環器疾患が生じている可能性が低いと判断した場合には、定期的な経過観察が行われることが一般的です。
一方で、検査に異常があった場合や経過観察を続けていく中で症状の改善がみられない場合などには、日本循環器学会 循環器専門医への紹介が提案されることが一般的です。
新型コロナウイルス感染症 罹患後症状のマネジメント 厚生労働省