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2023.02.27
#対象疾患

ディフェリン

ディフェリンとは

ディフェリンとは、アダパレンを有効成分とする尋常性ざ瘡の治療薬です。なめらかな白のゲルタイプの軟膏で、患部に塗布します。アダパレンは、表皮の角化細胞の分化(表皮の大部分を占める細胞が変化すること)を抑えて毛穴が塞がるのを防ぎ、面ぽう(皮脂が毛穴に詰まっている状態)ができるのを防ぐといわれています。結果として、炎症のない白ニキビや黒ニキビ、炎症性の赤ニキビの減少が期待できます。

ジェネリック医薬品としてアダパレンのクリームやゲルがあり、複数のメーカーがアダパレンを使った薬を製造・販売しています。

尋常性ざ瘡とは

尋常性ざ瘡とは、ニキビのことを指します。ニキビの初期段階は皮脂の過剰な分泌や毛穴の詰まりがもとで、面ぽうができることです。

面ぽうの内部は、多量の皮脂があって酸素があまりないため、アクネ菌が増殖しやすくなっています。アクネ菌が増殖すると炎症が生じ、膿んだニキビや赤ニキビになることがあります。炎症がひどく、毛穴周辺の皮膚までダメージを受けるとニキビ跡になる恐れもあるので、早期治療を心がけましょう。

ディフェリンが処方される病気とは?

  • 尋常性ざ瘡(ニキビ)

ディフェリンの使用方法とは?

ディフェリンは、顔以外の部位での効果の程度や安全性が明確になっていないので、顔のみの使用に限定されます。毎日1回寝る前に、顔を洗って水分を拭き取ってからニキビがある箇所に適量を塗布します。3か月間塗り続けても状態がよくならないときは、塗るのを止めて医療機関で相談してみましょう。状態がよくなったら使用を終了し、長期間使い続けるのは避けることも大切です。

また、肌に刺激を感じることがあるので、傷・湿疹がある場所や粘膜、目、小鼻、唇などは避ける必要があります。もし目に入ってしまったら、急いで水で流しましょう。使用後は過剰な紫外線にさらされないように、日光や日焼けランプなどにも注意する必要があります。

ディフェリンの使用に注意が必要な方とは?

ディフェリンの使用に注意が必要な方

  • 授乳中の女性
  • 12歳未満の子ども

ディフェリンの使用ができない方

  • ディフェリンの成分で過敏症が起きたことがある方
  • 妊娠中の女性(可能性も含む)

ディフェリンと飲み合わせの悪い薬や食品はある?

  • イオウ、レゾルシン、サリチル酸を含む薬剤
  • 薬用または研磨剤入りの石けんや洗剤
  • 乾燥作用が強い石けんや化粧品
  • ピーリング剤
  • 収斂薬
  • 香料やアルコールが入った薬剤

上記のような刺激性のある外用剤と一緒に使うと、肌への刺激が強くなることがあるため注意が必要です。また、ほかの薬などと一緒に使うと、相互作用を起こして効果が強くなる、または弱くなることがあります。使用中の薬などがある場合は、事前に医療機関で確認しましょう。

薬と相互作用を起こすものがあるため、サプリメントなどの健康食品にも気を付ける必要があります。特に、以下のような成分が入った健康食品を取り入れている方は、前もって医師に伝えておきましょう。

  • イチョウ
  • カバ
  • セントジョーンズワート
  • タンジン
  • 朝鮮人参
  • トウキ
  • ニンニク
  • ノコギリヤシ
  • ピペリン
  • ビンロウジ
  • マリアアザミ

ディフェリンの使用中に注意したい症状

ディフェリンによる治療を始めて2週間以内に、肌が乾燥する・剥がれる、不快感やかゆみが出る、赤い斑点が現れるなどの症状が出ることがあります。通常、これらの症状は軽めで一時的だといわれています。

ただし、使用を継続しても症状が軽くならないときは、休薬などの対応が必要になることがあるので、気になる症状があったら医療機関で相談してみましょう。肌に強い刺激を感じた、過敏症が出たといったときは、すぐに使うのを止めましょう。

主な症状

ディフェリンによって生じることがある主な症状は、肌の乾燥や剥がれ、不快感や刺激感、ニキビ、赤い斑点、かゆみ、湿疹、かぶれなどです。これらは通常一過性で終わるため、長く続く場合などは医療機関で相談しましょう。

比較的よく起こる症状

ディフェリンによって比較的よく起こる症状(0.1~5%未満)として、湿疹やかぶれ、発疹ほっしん、かゆみのある皮疹、ニキビ、水ぶくれ、肌の刺激感や疼痛とうつう、皮膚炎、皮脂欠乏症、皮脂欠乏性湿疹、脂漏性皮膚炎、皮膚のむくみ、まぶたの炎症、顔の腫れ、蕁麻疹、乾皮症(病気が原因ではない肌の乾燥)、単純ヘルペスなどの症状が出ることがあります。症状が長く続くときなどは医療機関で相談しましょう。

その他の症状

頻度は明確になっていませんが、ディフェリンによってアレルギー性の皮膚炎や接触皮膚炎、顔のむくみ、丘疹、皮膚の炎症やヒリヒリ感、紅斑性皮疹、眼瞼そう痒症、まぶたの刺激・紅斑・腫れなどの症状が出ることがあります。やはり長く続く場合などは医療機関で相談しましょう。

以上の症状は全てではありません。詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師への確認のほか、薬の添付文書を読むようにしましょう。eHealth clinicでは、患者さんの症状に合わせてディフェリンを処方することがあります。ご不安な点があればお気軽にご相談ください。

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