新型コロナ後遺症を克服するための3つのポイント

ジャヌビア(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)は糖尿病用薬の1つで、“選択的DPP-4阻害薬”と呼ばれる治療薬の仲間です。
血糖値を一定に保つはたらきを持つ“インクレチン”と呼ばれるホルモンを分解してしまう酵素のはたらきを抑え、血糖コントロールをサポートします。また、血糖値が高いときには血糖値を下げる“インスリン”の分泌を促進し、血糖値を上げてしまう“グルカゴン”というホルモンの濃度を低下させる作用を強めることによって、血糖が上がりすぎないように調整します。
糖尿病の治療薬としては選択的DPP-4阻害薬のほかにも、スルホニルウレア薬(SU薬)や速効性インスリン分泌促進薬(グリニド薬)などがあります。なかでもジャヌビアをはじめとする選択的DPP-4阻害薬は、ほかの治療薬と比較すると低血糖が現れにくいことが特徴です。
選択的DPP-4阻害薬は糖尿病の治療薬の中でも、もっとも多く選択されている治療薬であり(2021年8月時点)*、そのうちジャヌビア、グラクティブ(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)の処方が最多とされています(2021年7月時点)**。
* 国立研究開発法人 国立国際医療研究センターによる実態調査
** 日経メディカルによる日経メディカルOnlineの医師会員を対象にした調査
ジャヌビアの形状は錠剤で、12.5mg、25mg、50mg、100mg錠があり、患者さんの状態などに応じて用量を決定していくことが特徴です。なおジェネリック薬品として、グラクティブも販売されています。
ジャヌビアは、主に2型糖尿病の方に処方が検討されます。
なお、ジャヌビアは前提として糖尿病治療の基本となる食事療法や運動療法をすでに行っており、それでもなお効果が不十分な場合に処方を検討されることが一般的です。
ジャヌビアは1日1回、コップ一杯程度の水やぬるま湯で飲みます。用量は症状や体の状態によって異なり、成人の場合、一般的には1日50mgです。しかし、効果が不十分な場合には、医師の判断のもと1日100mgまで増量されることがあります。
なお、腎臓に障害のある方の場合12.5mgや25mgから使用を開始し、最大量も腎臓の障害が中等度の場合で50mg、重度の場合で25mgとなります。
ジャヌビアは以下のような方の場合、使用を慎重に検討することが大切です。該当する可能性のある方は、事前に医師に話しておきましょう。
以下のような方は、ジャヌビアの使用ができません。当てはまる可能性のある方は、医師に伝えておくことが大切です。
*重症ケトーシス……血液中のケトン体濃度が高いこと。主な症状として、吐き気、吐いた息の甘酸っぱい匂い、深い呼吸などが挙げられる。
**糖尿病性昏睡……高血糖が原因で初期には体のだるさ、頭痛などが生じ、進行すると、脱水による血圧の低下などが起こり、最終的には意識を失ってしまう状態。
ジャヌビアは以下の治療薬と同時期に飲む場合、投与を慎重に検討する必要があります。以下を含めて、現在使用している薬がある場合は事前に医師や薬剤師へ伝えるようにしましょう。
ジャヌビアの使用中は以下のような重篤な症状が起こることもあります。使用する際は事前に起こりうる症状や対処方法について説明を受け、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
また、血液検査などの検査結果に変化が生じる場合もありますので、医師の指示に従って定期的な診療を受けるようにしましょう。
以下に加えて、低血糖に伴うふらつきなどの症状が現れることがあります。そのため、高所での作業や自動車の運転などには十分注意しましょう。
体のほてり、目や唇の腫れ、息苦しさなどが現れます。
発熱、まぶたや目の腫れや充血、唇や陰部のただれなどがみられます。
発熱、全身の発赤、皮膚が剥がれるなどの症状が挙げられます。
ふらつき、体の脱力感、冷や汗、めまいなどがみられます。
体のだるさ、白目や皮膚が黄色くなる、吐き気、かゆみなどが生じます。
体のだるさ、目が腫れぼったくなる、体のむくみ、意識が薄くなるなどの症状が考えられます。
発熱、吐き気、嘔吐、お腹や腰、背中の激痛などが生じます。
空咳、息苦しさ、発熱などがみられることがあります。
嘔吐、胃のムカムカ感、便やガスが出ない、激しい腹痛などが現れることがあります。
筋力の低下、筋肉の痛み、尿が赤褐色になるなどの症状が考えられます。
鼻血や歯茎からの出血、青あざができやすいなどの症状がみられます。
水ぶくれのような皮疹がみられます。