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ワクチン
2023.02.27

おたふくかぜワクチン

おたふくかぜワクチンとは

おたふくかぜワクチンとは、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプスとも呼ばれる)を予防する生ワクチンのことです。特に、発症や重篤な合併症を予防することが目的であり、定期接種を2回行っている国では、発症者数が99%減少しているというデータがあります。

おたふくかぜとは?

おたふくかぜワクチンで予防できる“おたふくかぜ”とは、ムンプスウイルスの感染が原因となる病気で、感染者の唾液(飛沫)によって感染するとされています。主に発熱、唾液腺の腫れ、痛みなどの症状がみられますが、3割ほどの方は感染しても自覚症状がないといわれています。
おたふくかぜになっても基本的には軽症で済むといいますが、時に髄膜炎(ずいまくえん)(脳の周りにある髄膜などの炎症)、脳炎、脳症などの合併症が起こることがあります。髄膜炎を発症する割合は10~100人に1人程度といわれます。脳炎や脳症の発症はまれですが、後遺症が残ったり命に関わったりすることもあるため注意が必要です。
このほか、1,000人に1人の割合で難聴がみられたり、精巣炎、卵巣炎、膵炎(すいえん)などが起こったりすることもあります。さらに、妊娠早期に感染すると自然流産につながる可能性があるなど、おたふくかぜはさまざまなリスクがある病気です。

いつ接種すればよいの?

時期・回数・対象者

予防接種には、法律に基づき市区町村が主体で行う“定期接種”と、希望者だけが受ける“任意接種”があり、おたふくかぜワクチンは任意接種となっています。接種する場合は1歳以上が対象です。また任意接種ではありますが、日本小児科学会では1歳と小学校入学前の1年間にそれぞれ1回ずつ接種することを推奨しているため、対象年齢の方は接種を検討するとよいでしょう。

また、前述のとおり妊娠早期の感染は流産のリスクがありますが、おたふくかぜワクチンは妊娠中には接種できません。妊娠を希望する女性で、今までおたふくかぜにかかったことがない場合やワクチンの2回接種を行っていない場合は、妊娠前の接種を検討することがすすめられます。ただし、ワクチン接種後2か月間は避妊が推奨されているため、接種するタイミングなどには注意しましょう。基本的に1回目を接種した後は、28日以上あけたうえで2回目の接種を行います。

接種スケジュールを立てるときのポイント

おたふくかぜワクチンを接種する場合は、1歳になったらなるべく早めに接種することがすすめられています。また、おたふくかぜワクチンは生ワクチンなので、ほかの生ワクチンを接種する場合は27日以上あける必要があります。たとえば生ワクチンには、麻しん風しん混合(MR)ワクチン、水痘ワクチン、結核(BCG)ワクチン、黄熱ワクチンなどがあります。
一方で不活化ワクチンなど、そのほかのワクチンとの接種間隔に制限はありません。ワクチン接種の際には、このような点に注意して計画的に接種するとよいでしょう。

「ワクチンの種類別の接種スケジュール」について詳しく見る

費用

任意接種のため、基本的には全額自己負担となります。具体的にかかる費用は、医療機関によって異なります。ただし、自治体によっては一部の費用を公費助成している場合があるため、確認してみるとよいでしょう。

eHealthclinicでは各種ワクチンの接種を受け付けています。詳細はお問い合わせください。

▼eHealth clinicのワクチンについて▼

おたふくかぜワクチンを接種するときに気を付けたいポイント

クリニックでの待機について

接種後はまれに、血管迷走神経反射(注射による緊張や痛みで意識を失うなどの症状が現れるもの)やアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)などが現れることがあります。これらは接種して30分以内に起こることが多いといわれているため、接種後30分ほどは接種した場所で待機するとよいでしょう。また、医療機関ではもしこのような反応が起こったとしても、すぐに対応できるよう医薬品などの準備を整えています。適切な処置によってほとんどが改善するといわれています。

接種後に起こる可能性がある症状

接種部位の痛み、微熱、耳下腺の軽度な腫れなどが起こることがあります。また、まれに無菌性髄膜炎が起こることがありますが、一般的に経過は良好とされています。

そのほか、脳炎や脳症、難聴、血小板減少性紫斑病(けっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)(血液中の血小板が少なくなり、出血しやすくなる病気)、精巣炎、膵炎などが起こることもありますが、その確率は0.1%未満といわれています。接種後に気になる症状が現れた場合は、まず接種を対応した医師に相談するとよいでしょう。

接種できない人・注意が必要な人

以下に当てはまる方は接種ができない可能性があります。

  • 明らかな発熱がある
  • 重篤な基礎疾患がある
  • ワクチンの成分によってアナフィラキシーが起こったことがある
  • 免疫機能に異常がある
  • 免疫機能を抑える薬を使っている
  • 妊娠中 など

また、心臓や腎臓、肝臓、血管、血液に持病がある場合、発育に障害がある場合、過去に接種後2日以内の発熱や、全身の発疹(ほっしん)などアレルギーの疑いがある症状があった場合、けいれんを起こしたことがある場合、免疫不全と診断されたことがある場合、近親者に先天性免疫不全症の患者さんがいる場合、ワクチンの成分でアレルギー反応が起こる可能性がある場合などは、注意が必要とされています。

eHealth clinicでは各種ワクチンの接種を受け付けています。詳細はお問い合わせください。

▼eHealth clinicのワクチンについて▼