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2022.06.08
#泌尿器科・性感染症 #対象疾患

尿路結石症

尿路結石症とは

尿路結石症とは、尿路(腎臓から尿道の間)に結石ができる病気のことです。泌尿器科で診る病気の中では頻度が高く、特に壮年(一般に25~44歳頃)の男性と閉経後の女性に発症することが多いです。治療をしないでいると、ときに腎臓の働きが悪くなることもあるため注意が必要です。

結石は、結石を構成する成分によって、シュウ酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石、尿酸結石、シスチン結石などに分けられ、それぞれ原因などが異なります。中でもシュウ酸カルシウム結石とリン酸カルシウム結石がもっとも多く、これらの一部の患者さんは尿の中にカルシウムが多く出てきてしまう副甲状腺機能亢進症や、クッシング症候群などの病気が関わっていることが分かっています。このほかにも、尿酸結石はアルコールの飲み過ぎや運動不足など生活習慣が関係する高尿酸血症が、シスチン結石はシスチン尿症という生まれつきの病気が密に関係すると考えられています。

また、結石がある場所によって、上部尿路結石(腎結石と尿管結石)、下部尿路結石(膀胱結石と尿道結石)に分けられ、約95%が上部尿路結石といわれています。

尿路結石症の症状

結石がある場所によって異なりますが、尿路結石症になると以下のような症状がみられることがあります。なお、腎臓に結石ができる腎結石の場合は無症状のことが多く、検診などで偶然発見されることもあります。

  • 突然の激しい痛み
  • 血尿
  • 頻尿
  • 残尿感 など

「尿路結石の症状」について詳しく見る

受診の目安

尿路結石による痛みは3~4時間程経過すると治まる場合もありますが、結石が排出されるまでは再び激痛が現れる可能性があるため、注意が必要です。また、小さい結石は自然に排出されることもあり、治療を行わないで経過観察となることもあります。ただし、排出されない場合は手術が必要になることもあるほか、結石が尿管につまると、溜まった尿に感染が生じ、高熱が出ることもあるため、気になる症状がある場合は我慢せず早めに泌尿器科の受診を検討するとよいでしょう。

「尿路結石の検査」について詳しく見る

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尿路結石症の治療のポイント

尿路結石症の治療として、痛みを抑えるため、または排石するための薬物療法、外科治療などが挙げられます。

薬物療法

痛みがある場合は、痛みを抑えるために鎮痛薬の注射、坐薬などを使います。また、尿量が増えると発作の軽減につながるため、輸液を行うこともあります。さらに、自然に排石できそうな場合は、尿管の緊張を緩める薬を使い、自然排石を促す方法をとることもあります。

外科治療

結石が大きい、繰り返し痛みが生じる、尿路感染が生じている、腎臓の機能低下の心配があるといった場合は、外科治療で積極的に排石を目指すことがあります。
さまざまな手段がありますが、体の外から衝撃波を当てて砕く方法(ESWL)で行うことが一般的です。

※当院では尿路結石症の外科治療は行っておりません。外科治療をご希望の場合は対応可能な医療機関を紹介させていただきます。

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尿路結石症状になったときに気を付けたいポイント

痛みや再発の防止、排石のために、以下のような点に注意するとよいでしょう。

食事に注意する

結石が体内にある場合、アルコールや刺激物は痛みを誘発することがあるため控えたほうがよいでしょう。また、食事や生活習慣の改善を行わないと、再発率は80~90%とされているため、再発防止のために日々の食事内容などに気を付けましょう。

結石の原因によっても気を付けるポイントは異なります。たとえば、尿中のカルシウムが多い場合はカルシウムの制限が必要となります。また、尿中の尿酸が多い場合はプリン体が多い食べ物(卵や肉、内臓類、ビールなど)の制限などが必要とされています。

このほかにも、1日3食の食事をきちんととり、朝ごはんを食べなかったり、夜ご飯を食べ過ぎたりするような食生活は避けましょう。また、夕食から就寝まで4時間はあけるようにするとよいでしょう。

水分をたくさん取る

自然排石が見込める場合は水分をたくさん取って尿を増やし、排石を目指します。再発率が高い病気ですが、医師の指示にしたがって排石後も水分をたくさん取ることで、再発率が60%まで低下するというデータもあります。

また、尿量が少ないことが結石の原因となることがあるため、1日の尿量が1.5~2L以上になるように水分摂取を心がけるとよいでしょう。

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尿路結石の予防

尿路結石の予防は、原因によっていくつかに分かれます。結石になりやすい病気(たとえば副甲状腺機能亢進症)にかかっている、あるいは持病のためステロイドを服用しているといった場合は、元となる病気などの治療のなかで対応が決まります。

一方それとは別に、食事の内容など日常の生活習慣のなかで、予防に結びつけられるものもあります。ここでは主に、生活習慣の面で気を付けたい予防法を考えます。

尿路結石は、食事として摂取されたシュウ酸やリン酸などが、カルシウムやマグネシウムと結合して塊になることで発生します。そのため、食事に気を付けることは、予防の基本となります。

十分な水分を取る

水分の不足は尿を濃縮させるため、結石の直接的な原因となります。尿路結石の再発予防では、食事以外に1日2Lの水分を取ることが推奨されています。特に夏の暑い時期、入浴後、運動後、夕食後の水分補給が重要です。

適量のカルシウムを取る

以前は結石予防には、カルシウムをなるべく取らないほうがよいと考えられていました。しかしその後の研究で、結石のない人に比べて結石患者のほうが、カルシウム摂取量が少ないということが報告されました。

カルシウムは腸管内でシュウ酸と結合し、便として排泄されます。そのため、尿中のシュウ酸量を減らすことができます。このことから現在では、適量のカルシウムを取ることは結石の再発予防につながると考えられています。

シュウ酸を取り過ぎない

尿の中に排出されるシュウ酸は、結石の最大の危険因子とされます。予防のためには、シュウ酸を多く含む食品の過剰な摂取を控えることが大切です。

シュウ酸は、ホウレンソウやキャベツ、ブロッコリーといった野菜、バナナなどのフルーツに多く含まれます。またコーヒー、紅茶、緑茶といった毎日飲む習慣のあるものにも含まれているため、注意が必要です。

適量のクエン酸を取る

クエン酸はシュウ酸とカルシウム、リン酸とカルシウムが結合するのを妨げます。また尿の酸性度を抑えるため、シュウ酸や尿酸に基づく結石の予防に効果が期待できます。果物や野菜に多く含まれますが、取り過ぎるのは好ましくないとされます。

プリン体を取り過ぎない

プリン体は体内で代謝されて、尿酸となります。過剰に摂取すると、酸性尿や高尿酸血症を引き起こします。

鶏レバーやマイワシの干物、鮟鱇(あんこう)などは、100gあたり300mg以上とプリン体を非常に多く含む食品として知られています。そのほか、豚や牛のレバー、カツオなども同様です。1日当たりのプリン体摂取量は、400mg未満が望ましいとされます。

塩分や糖分を取り過ぎない

塩分の制限は、尿中カルシウム排泄量を減少させる効果があります。逆に糖分の取り過ぎは、尿中のカルシウム排泄量を増加させます。

脂質、たんぱく質を取り過ぎない

動物性脂肪を多く取ると、腸内の脂肪酸が増えてカルシウムと結合します。その結果、シュウ酸はカルシウムと結合できなくなり、尿への排出量が増えることになります。また動物性たんぱくが多いと尿の中の尿酸が多くなり、結石ができやすくなります。

適度な運動を行う

肥満と尿路結石の因果関係は、はっきりとはしていません。しかし、日本人の尿路結石患者の約40%に肥満がみられるという調査結果もあります。尿路結石の場合、小さい石であれば、運動によって排出されやすくなるともいわれています。適度な運動を行うことは予防方法として有効です。

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