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特定健診とは、メタボリックシンドロームや高血圧症、糖尿病といった生活習慣病の早期発見、早期対策を目的とした健康診断です。40~74歳の方を対象に年に1回、問診や身体測定、血圧測定、血液検査、尿検査などが行われます。
特定健診の結果は、受診から1~2か月程度で自宅へ届きます。結果によっては、再検査(精密検査)や専門家による“特定保健指導”が提案されることもあるため、届いたら必ず内容を確認するようにしましょう。このページでは、特定健診の検査結果の見方や結果に応じた対応についてご紹介します。
特定健診の結果は、基本的に“異常なし”か“異常あり”で記載されます。また、病気が疑われる前の“要注意”の段階から、“異常あり”として結果に記載されます。結果の中に“異常あり”の項目があれば、アドバイスに応じた対応を取ることが大切です。たとえば、生活習慣に関するアドバイスがあればそれを取り入れて翌年の特定健診に向けて改善を目指しましょう。また、特に医療機関の受診をすすめられなかった場合でも、気になる症状や数値などがあれば、検査結果を持って医療機関を受診しておくと安心です。
一方で、“異常あり”の場合には「再検査(精密検査)を受けてください」「治療を受けてください」などと記載されることもあります。このような場合には、速やかに医療機関を受診することが大切です。特定健診をきっかけに何らかの病気が見つかることもあるほか、病気の一歩手前で早期発見ができ、対策が立てられる場合もあります。
特定健診の結果、生活習慣病の発症リスクが高いと判断された方には、“特定保健指導”が提案されることもあります。特定保健指導とは、主にメタボリックシンドロームの予防・解消を目的とした医師や保健師、管理栄養士などによるサポートです。近年はメタボリックシンドロームの疑いがなくても、高血圧症、糖尿病などほかの生活習慣病の予防・解消を目的に行われることもあります。特定保健指導はほとんどの場合、無料で受けることができます。
特定保健指導では、健康状態に応じた支援が行われます。支援の内容は2段階に分けられています。
生活習慣病の発症リスクがもっとも高い方が対象となる支援です。医師・保健師・管理栄養士などにより、運動や食事など生活習慣の改善に関する指導が3~6か月ほど行われます。
発症リスクがやや高い方が対象で、医師・保健師・管理栄養士による面接が1回行われます。
特定保健指導の主な対象者はメタボリックシンドロームが疑われる方です。そのため、医療機関での診療の際に使用されるメタボリックシンドロームの診断基準と特定保健指導の対象になる方の判定基準は少し異なります。
特定保健指導の対象となるのは、前提として腹囲が85cm以上ある男性、90cm以上ある女性と、BMI*が25以上の男女です。これらの方の中から、以下の追加リスクを持つ方が実際の指導の対象となります。
・腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上ある方……追加リスクが2つ以上だと積極的支援、1つだと動機づけ支援が提案されます。
・BMIが25以上ある方……追加リスクが3つ以上で積極的支援、1~2つあると動機づけ支援が提案されます。
*BMI……体重(kg)÷身長(m)2で求める値のことです。
しかし、これらの異常に関する治療をすでに開始している方は対象になりません。
特定健診では、自身の現在の健康状態について詳しく知ることができます。特に生活習慣病は初期症状の現れにくいものが多く、早期発見が難しいため、年に1回受診して自身の状況を把握しておくとよいでしょう。
また特定健診の結果が“要再検査”となった場合や、“特定保健指導”の案内が届いた場合は、放置せずに結果に応じた対応を取ることを検討しましょう。