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2023.02.09

脂質異常症と脳卒中の関係とは?~脳卒中の特徴やリスクについてご紹介~

脂質異常症は血中の脂質の値が異常である状態のことです。具体的にはLDLコレステロールや中性脂肪が増えすぎている、もしくはHDLコレステロールが減りすぎているときに診断されます。脂質異常症になっても目立った症状はありませんが、放置するとさまざまな病気のリスクが高くなります。

本記事では、脂質異常症の合併症の1つとして知られる脳卒中について解説していきます。

脂質異常症から脳卒中につながることも

脳卒中は、脳の血管が破れたり詰まったりする病気で、大きく“脳出血”“くも膜下出血”“脳梗塞(のうこうそく)”“一過性脳虚血発作”の4つのタイプがあります。脂質異常症になると、その全てのタイプの発症リスクを高めるといわれています。

脳梗塞の種類

  • 脳出血……脳の血管が破れることで頭痛、吐き気、意識障害などを引き起こします。また、出血が広がった部位がダメージを受けるため、手足を動かしにくい、話しにくいといった神経症状がみられます。
  • くも膜下出血……脳の血管にできた膨らみが破れる病気で、非常に強い頭痛や吐き気を引き起こします。発症すると半数の人は命を落とすとされています。
  • 脳梗塞……脳の血管が詰まることで、手足を動かしにくい、しびれが生じる、話しにくくなるといった症状が突然現れます。大きな血管が詰まった場合は重症となり、意識を失ったり命を落としたりするケースも少なくありません。
  • 一過性脳虚血発作……脳の血管が詰まって脳梗塞のような症状が現れるものの、24時間以内に改善するのが特徴です。脳梗塞の“前触れ”とされており、適切な治療を行わないとその後に脳梗塞を発症する可能性が高くなります。

脳卒中を発症する仕組み

脳卒中の大きな原因の1つに動脈硬化(血管が硬く狭くなること)が挙げられます。そもそも動脈は心臓から全身へ血液を送る重要な役割を持っています。特にLDLコレステロールが増えると、動脈などの血管にLDLコレステロールがたまって血栓になり、この血栓が血管を狭くしたり塞いだりします。すると、十分な血液などが全身に届きにくくなり、脳梗塞や一過性虚血発作を発症することがあるのです。

また、動脈硬化になると血管の弾力性が失われるため、血圧が高くなったときなどに血管が破れやすくなることから、脳出血やくも膜下出血も起こしやすくなります。

「脂質異常症と動脈硬化」について詳しく見る

脳卒中の発症リスク

ある研究では総コレステロールが1mmol/L(38.7mg/dL)増加することで、脳梗塞の発症が25%増えることが報告されています。一方、脳卒中のうち脳梗塞については脂質異常症が深く関係しているといわれていますが、脳出血についてはLDLコレステロールや中性脂肪が低い数値でリスクが高くなっているといった結果も出ています。このことも踏まえ、脂質異常症では全体を通して慎重に治療を検討することが求められています。

脳卒中予防のためには脂質異常症の予防・改善を

脂質異常症は、血液中の脂質が異常値になる病気です。発症しても自覚症状はほとんどありません。しかし、脂質異常症は動脈硬化を引き起こして脳卒中のリスクを高めることが分かっています。脳卒中は命を落とすことも多く、助かったとしても麻痺などの後遺症が残るケースも少なくありません。脳卒中を予防するには脂質異常症をしっかり予防・改善していくことが大切です。定期的に血液検査を受け、異常を指摘された場合は医師に相談して生活改善や治療を続けましょう。

「脂質異常症の改善」について詳しく見る

eHealth clinicの内科では、脂質異常症の診療を行っています。本人の生活スタイルなどに合わせたよりよい治療法を提案できるよう、医師はもちろん、看護師や管理栄養士などがチームになって高血圧の改善をサポートします。診療は土日祝日も対応しており、24時間365日診療予約がネットから可能です。忙しい方でも受診しやすい体制を整えていますので、お困り事がありましたらぜひお気軽にご相談ください。

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参考文献

脳卒中治療ガイドライン2009

動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022