高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
HDL-コレステロールは善玉コレステロールとも呼ばれ、血管や体の隅々にたまった余分なコレステロールを回収して、肝臓に運搬するはたらきをしています。そして最終的には、便として体の外に排泄させます。
HDL-コレステロールの値を調べることで、余分なコレステロールを片づけるはたらきがどれくらいあるのかを確認することができます。
コレステロールは細胞やホルモンの材料になる、体にとって不可欠なものです。しかし、増え過ぎるとさまざまな不都合を起こします。
コレステロールを含む脂質が増えたり減ったりした状態を“脂質異常症”といい、これが長く続くことで動脈硬化が進行します。動脈硬化とは血管が脆く硬くなった状態を指し、血管を塞ぐ血栓を生み出していきます。これが脳や心臓の血管で起これば、脳梗塞や心筋梗塞といった命にかかわる病気を発症するリスクになってしまいます。
そのため、HDL-コレステロールの値を測り血液の中の状態を確認することは、病気を予防するための第一歩になります。
検査は採血によって行われます。健康診断や人間ドックなどでは、総コレステロール、LDL-コレステロール、中性脂肪(トリグリセライド)とともに、“脂質”の検査として必ず測定される項目になっています。
採血によって検査するため、注射に伴う痛みを感じることがあります。
前日の食事内容について基本的に制限はありませんが、一般の健康診断と同様21時までには夕食を済ませるよう求められることがあります。また、検査結果への影響を防ぐため、通常前日は禁酒です。水分の補給については、当日の摂取を認める施設が多くなってきています。
詳細については、検査を受ける医療機関の指示に従うようにしましょう。
女性ホルモンには、HDL-コレステロールの合成を促進するはたらきがあるため、性別によって基準値が異なります。また、基準値内であっても、引き続き定期的に健康診断を受けるようにしましょう。
基準値の数値を下回る場合、低HDLコレステロール血症と診断されます。これは、余分なコレステロールを片付けるはたらきが弱っている状態で、動脈硬化を発症するリスクがあるということになります。
健康診断などでHDL-コレステロールの異常値を指摘された場合、必ず医療機関の受診を検討しましょう。HDL-コレステロール値は、運動と食事によって上げることができるとされますが、医療者と協力したほうが効果的です。
脂質異常症を含む生活習慣病は、初期の段階では自覚症状がないことが一般的です。自覚症状がないという状況では改善しようというモチベーションもあまり湧かないかもしれません。しかし、そのまま放置すると命にかかわる病気を招くリスクが高くなるので、症状がない段階で健康診断を受けて早期発見や治療に努めることが大切だと考えられています。
医療機関では、必要に応じて再度脂質の数値を調べたり、動脈硬化の状態を確認するため超音波検査やCT・MRI検査などを行ったりすることがあります。脂質異常症と診断された場合は、これ以上動脈硬化を進行させないために食事や運動など生活習慣の改善を基本に治療が行われます。