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2023.09.21産業医とは、労働者が健康的に働けるように支援を行う医師のことです。従業員が50人以上の企業は産業医を専任する義務があります。産業医は契約内容などによって非常勤の嘱託産業医、常勤の専属産業医がありますが、スポット(単発)で契約するといった方法もあります。そこで今回は、産業医のスポット契約についてご紹介します。
産業医のスポット契約とは、通常の産業医とは異なり、必要なときだけ単発で対応してもらう方法を指します。このスポット契約は、産業医を置く義務がない事業所においても可能です。もちろん、すでに産業医が設置されている企業でも利用できます。
産業医は、通常常勤と非常勤のどちらにしても、通常1年間などの一定期間継続して業務を行います。一方でスポット契約は、企業側が希望する日時や場所で、必要時のみ産業医に対応してもらう契約です。そのため、活用法によっては効率的で効果的な産業保健活動が可能です。
近年健康経営が注目されていることから、産業医のスポット契約等を利用して従業員の健康をサポートする事業所が増えています。健康経営とは、「事業所が従業員の健康管理を経営する際の課題としてとらえ、健康に配慮することで、経営面にもよい影響を与える」といった考えから戦略的に実践することを意味します。
スポットでの産業医の活用例には、以下のような場合が挙げられます。
産業医をスポット契約する際のメリット・デメリットは以下のとおりです。
スポット契約するメリットをご紹介します。
企業が抱える課題に対する分野に特化した産業医に、必要なタイミングだけ対応を依頼できます。そのため、従業員への臨機応変なケアが可能です。
必要なときに必要な回数利用できるので、無駄なコストをかけずに済みます。
産業医による面談が急に必要になった場合にも依頼が可能です。また、すでに産業医がいる事業所でも、既存の産業医が対応できない分野の課題が発生した際により専門性の高い産業医に依頼できるため、効率的に対応できます。
スポット契約するデメリットをご紹介します。
産業医と労働者の面談は、回数を重ねることで信頼関係が生まれます。そのため、面談のたびに産業医が変わると関係を築きにくく、従業員に不安を与える可能性があります。
スポット利用を定期的に続ける場合は、面談費用が割高になる可能性があります。面談回数や人数が少ないのであれば費用を抑えられますが、定期的に面談を実施する場合は嘱託(非常勤)と比べて割高になることもあります。
探し方などによって幅があるため一概には言えませんが、産業医の紹介会社に依頼した場合の相場は1回につき32,000〜100,000円程度といわれています。
産業医をスポット契約することで、より効率的かつ効果的に従業員の健康を守れるメリットがあります。近年は健康経営が注目されることで「従業員の健康面の改善は、経営面においても大きな成果につながる」といった考えを持つ企業が増えています。
産業医と契約を交わす際は、自社のニーズに合った産業医を探すことがポイントです。まずは、事業所側でどんな産業医が必要かを話し合うとよいでしょう。
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参考資料