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近年、再生医療の分野で注目を集めているのが「エクソソーム」です。細胞から放出される微小な粒子であるエクソソームは、細胞間の情報伝達や物質輸送に関わる重要な役割を担っており、その秘めたる力によって、アンチエイジングや難治性疾患の治療など、様々な可能性を拓きつつあります。
エクソソームは、細胞膜に包まれた直径30~150nm程度の小さな細胞外小胞です。細胞内にあるDNA、RNA、タンパク質などの情報を詰め込み、体液を介して他の細胞へ届けます。いわば、細胞間の郵便配達員のような存在です。
従来の細胞移植療法と異なり、エクソソームは細胞自体を移植するのではなく、細胞が分泌する有用な物質を送り込むため、倫理的な問題や拒絶反応のリスクが少なく、安全性が高い点が大きな利点です。
参照:地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター研究所
エクソソームは、その情報伝達能力と物質輸送能力を活かして、様々な疾患の治療やアンチエイジングに効果を発揮することが期待されています。以下、主な期待できる効果をご紹介します。
1. 肌の若返り効果
エクソソームは、コラーゲンやエラスチンなどの生成を促進し、肌のハリや弾力性を高める効果が期待できます。シワやたるみ、くすみなどの改善にも効果が期待できます。
2. アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の改善
エクソソームは、皮膚の炎症を抑える効果があり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の改善に効果が期待できます。
3. 脳卒中や脳梗塞などの後遺症の改善
脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害の後遺症に対して、エクソソームによる脳神経細胞の再生を促進することで、機能回復を促す効果が期待できます。
4. 健康維持・疲労回復
エクソソームは、細胞のエネルギー代謝を促進し、疲労回復効果が期待できます。また、抗酸化作用や抗炎症作用も持ち合わせており、アンチエイジングや生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
5. 髪の毛の再生を促す
エクソソームは、毛乳頭細胞の増殖を促進し、髪の毛の再生を促す効果が期待できます。抜け毛や薄毛の改善にも効果が期待できます。
6. ED(勃起不全・勃起障害)の治療・予防
エクソソームは、血管の拡張を促進し、血流を改善する効果が期待できます。これにより、ED(勃起不全・勃起障害)の改善や予防に効果が期待できます。
7. 関節炎の改善
エクソソームは、関節の軟骨細胞の再生を促進し、関節炎の痛みや炎症を改善する効果が期待できます。
8. 糖尿病の治療
エクソソームは、インスリン産生細胞の機能を改善し、糖尿病の血糖値をコントロールする効果が期待できます。
9. アルツハイマー病の治療
エクソソームは、脳の神経細胞の損傷を抑制し、アルツハイマー病の進行を遅らせる効果が期待できます。
10. ガンの早期発見
尿に含まれるエクソソームという物質を使ってがんなどの病気のリスクを調べる検査です。メリットには(1)尿検査のみでさまざまながんや病気の発見ができる(2)検査にかかる時間、痛み、負担などが少ない(3)一般的な検診では発見が難しい早期のがんも発見できる場合があるなどがあります。
当院では、ED・男性更年期の症状改善に効果が期待できる幹細胞上清液エクソソーム配合クリームを取り扱っています。
幹細胞上清液には、エクソソームや各種サイトカイン*が含まれています。エクソソームには傷ついた細胞を修復する作用があります。それが含まれたexstem(エクステム)を陰部に塗ることによって、勃起に必要な神経や陰茎の血管の再生が期待でき、EDの治療や予防に役立つと言われています。
バイアグラなどの一般的なED治療薬とは異なり、根本的にEDを改善できる可能性があります。その理由は、勃起に必要な神経や陰茎の血管の再生が期待できるエクソソームが、exstemに配合されているからです。
EDの根本治療と男性更年期障害改善の両方にエビデンスを持つ幹細胞上清液エクソソーム配合クリームは世界初の商品です。この記事では幹細胞上清液エクソソーム配合クリームについて詳しく解説しますので、EDや男性更年期でお困りの方はぜひ読んでみてください。
*サイトカイン・・・細胞同士が情報を交換するために使うタンパク質
エクソソーム治療は、まだ研究段階ではありますが、世界中で様々な臨床試験が進められています。今後、さらに研究が進めば、より多くの疾患の治療やアンチエイジングに役立つことが期待されます。
エクソソーム治療は、医療機関によって提供されています。治療を受ける前に、医師に相談し、十分な情報を得ることが大切です。
エクソソーム治療は、まだ保険適用外の治療となります。費用は医療機関によって異なりますが、数万円から数十万円程度かかる場合が多いです。
エクソソームは、細胞の持つ驚異的な力を秘めた物質です。今後、エクソソーム研究がさらに進めば、私たちの健康と美容を大きく飛躍させる可能性を秘めています。
詳しくは、イーヘルスクリニックまでお問い合わせください。
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【参考文献】
記事作成:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。