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尿中エクソソーム検査とは、尿に含まれるエクソソーム(後述)という物質を使ってがんなどの病気のリスクを調べる検査です。
メリットには(1)尿検査のみでさまざまながんや病気の発見ができる(2)検査にかかる時間、痛み、負担などが少ない(3)一般的な検診では発見が難しい早期のがんも発見できる場合があるなどがあり、この検査を導入する医療機関が増えているといわれています。たとえば、一部のがんにおいて、従来のスクリーニング検査(病気を発見するために、無症状者に対して行う検査)の感度は50%程度とされていますが、尿中エクソソーム検査はそれよりも精度が高いという研究結果があります。また、従来の検査は結果が出るのに1週間程度かかるのに対し、尿中エクソソーム検査は数時間で診断が可能という点も特徴です。
エクソソームとは、細胞から分泌される非常に小さな顆粒状の物質で、表面には脂質やタンパク質、内部にはDNAやRNA(DNAが持つ遺伝情報の発現において中心的なはたらきを持つ物質)といった核酸、タンパク質などが存在しています。このエクソソームはその細胞の特徴を反映していると考えられているほか、血液や髄液、尿などの体液に含まれ体内を循環していることから、病気の診断に役立つのではないかといわれ、注目されているのです。
中でも代表的なのが“がん”です。がん細胞から分泌されるエクソソームはその生存や転移などに関係し、がん細胞に有利にはたらくと考えられていることから、がんの診断に役立つのではないかといわれています。なお、通常はこの検査だけで確定診断はできません。
現在尿中エクソソームの表面に存在するタンパク質“EphA2(エフエーツー)”や、内部に存在する“miRNA(マイクロRNA)”(遺伝はたらきを調節する物質)を用いたがんの検査・診断方法の研究、開発が行われています。
具体的には、膀胱がんの患者の尿にはEphA2が多く含まれることが分かったため、このことを利用して膀胱がんの早期診断ができる検査法が確立されました。
また、miRNAはがんの発生や悪性化、転移などと深く関わるとされており、がん細胞と正常な細胞では、分泌されるmiRNAの種類や量が異なるといわれています。これを利用し、miRNAのパターンを調べることで、がんの有無やがんの種類を特定します。検査については研究段階の部分もありますが、卵巣がんについてはすでに実用化されており、そのほかにも、肺がん、乳がんなどのさまざまがん、脳腫瘍などの検査についても開発が進められています。
尿中エクソソーム検査がすすめられる人の特徴は以下のとおりです。
尿中エクソソーム検査を受けることで分かる病気は以下のとおりです。
上記を含め、現在もさまざまながんや病気の検査・診断方法の開発・研究が進められています。
miRNAによる尿中エクソソーム検査の結果は、がんのリスクが“低”、“中”、“高”で判定されます。ただし、確定診断に使える検査ではないため、“中”や“高”であっても必ずしもがんだといえるわけではなく、エコー検査などのさらなる精密検査が必要となることが一般的です。
さらに、結果が“低”であっても、がんを確実に否定するものではありません。そのため、医師の指示があれば精密検査を受けたり、自治体が行うがん検診や職場の健康診断なども定期的に受けたりするとよいでしょう。
20歳以下の人、生理中・妊娠中の女性、目に見える明らかな血尿がある場合は、検査が受けられないとされています。受けた場合の結果もあくまで参考値となるため注意しましょう。
随時尿(早朝以外の時間に排泄した尿)かつ、中間尿(出始めと終わりの尿は入れない)の採尿が推奨されています。
尿検査なので、痛みは特にありません。
eHealthclinicでは、マイクロRNAを利用したがんのリスク検査(miSignal)を行っています。
がんの発症リスクが高い方など、ご希望の方はmiSignalの受検をご検討ください。
既存の検査手段では、腫瘍の大きさ・ステージが進行してからで
miSignalはがん細胞が発するマイクロRNAを解析してい
※結果返却例