性の健康について不安を感じている方は多いです。クラミジアは若者を中心に蔓延し、自覚症状が乏しいため気づかないうちに感染が広がっています。自覚症状が出にくいため、感染に気づかずに放置してしまうと、不妊症など深刻な合併症を引き起こすリスクもあります。
この記事では、クラミジアの感染リスクを減らす効果的な予防法と正しい知識を詳しく解説します。コンドームの正しい使用法や定期検査の重要性など、具体的な対策を学ぶことで、あなたとパートナーの健康を守ることができます。クラミジアは早期発見・早期治療が可能な病気です。この記事を読んで、安全な性生活を送るための知識を身につけましょう。
事後でも性病が予防できる可能性があります。性病予防の全般的な知識をつけたい方は、ぜひ次の記事も合わせてご覧ください。
>>性病予防の基本知識と具体的な対策を解説!安全な性生活のために
クラミジアは、性感染症(STI)の中で最も一般的な感染症の一つです。若い世代、性的に活発な人たちの間で広く蔓延しており、自覚症状が現れにくいのが特徴です。そのため、自分がクラミジアに感染していることに気づかず、パートナーにうつしてしまうケースも少なくありません。検査を受けずに放置すると、将来的に不妊症などの深刻な合併症を引き起こすリスクもあります。
クラミジアは、クラミジア・トラコマティスという細菌によって引き起こされます。この細菌は、感染者の体液、具体的には膣分泌液、精液、尿道分泌液などに存在し、性行為によって口、性器、肛門などの粘膜に接触することで感染します。
感染経路は、主に性行為によるものです。膣性交、肛門性交だけでなく、オーラルセックスでも感染する可能性があります。クラミジアは、感染者の体液が相手の粘膜に付着することで感染するのです。
感染源は、クラミジアに感染している人です。自覚症状がなくても、感染している可能性があります。そのため、性行為の相手が過去にクラミジアに感染したことがあるかどうかわからない場合や、複数の性交渉相手がいる場合は、特に注意が必要です。
クラミジアは「サイレント・ディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれるほど、感染しても自覚症状が現れないことが多くあります。症状が現れたとしても、比較的軽いことが多いため、他の病気と勘違いしたり、風邪のような症状だと自己判断してしまったりして、感染に気づかないケースも多いです。
男性の場合、尿道から膿が出る、排尿時に痛みを感じる、精巣に痛みや腫れが生じるといった症状が現れることがあります。女性の場合、おりものの量が増えたり、おりものの色や臭いが変化したりすることがあります。下腹部痛や性交時の痛み、不正出血などの症状が現れることもあります。
他の病気でもみられることが多いため、注意が必要です。尿道炎はクラミジア以外にも、淋菌やトリコモナスなどの感染症でも起こることがありますし、おりものの変化や下腹部痛は、膀胱炎や子宮筋腫などの病気でもみられます。
クラミジアは、早期発見・早期治療が重要です。そのため、少しでも気になる症状があれば、自己判断せずに、医療機関を受診し、検査を受けるようにしましょう。
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クラミジアの検査は、尿検査やおりもの、尿道分泌液などを採取しておこないます。医療機関を受診すれば、これらの検査を受けることができます。
検査方法は比較的簡単で、痛みもほとんどありません。尿検査の場合は、採取した尿を検査キットに滴下するだけで、検査が可能です。おりものや尿道分泌液を採取する場合も、綿棒を粘膜に軽くこすりつけるだけなので、大きな痛みはありません。検査結果は、数日から1週間程度でわかります。
クラミジアと診断された場合、抗生物質の内服薬によって治療します。治療期間は、通常1週間から2週間程度です。処方された薬は、医師の指示に従って、最後までしっかりと服用することが重要です。
治療中は、パートナーへの感染を防ぐために、性行為は控えましょう。パートナーも一緒に検査と治療を受けることが大切です。クラミジアは、早期発見し適切な治療を受けることで、後遺症のリスクを減らすことができます。
アジスロマイシン(ジスロマック)
ドキシサイクリン
レボフロキサシン(クラビット)
初期治療
治療期間
治癒確認
再感染予防
これらの治療に従うことで、クラミジア感染症を効果的に治療し、再感染を防ぐことができます。
クラミジア感染の合併症と対策
クラミジアは、放っておくと体にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があり、時には将来の妊娠に影響を及ぼすこともあります。
クラミジアは、一度感染を克服しても、再び感染してしまうリスクが高い病気です。これは、クラミジアに対する免疫が体の中にできにくいためです。
具体的な予防策
クラミジアは、特に女性では初期症状が現れにくいことが多く、気づかないうちに病気が進行し、重症化してしまうケースも少なくありません。
女性特有の合併症
男女共通の合併症
クラミジアは他の性感染症と同様に、性行為によって感染しますが、症状や治療法、合併症はそれぞれ異なります。性感染症は風邪やインフルエンザのように、それぞれ異なるウイルスや細菌によって引き起こされるため、症状や治療法も異なります。
HIV感染症は、初期症状は風邪に似ていますが、進行すると免疫不全に陥り、体にさまざまな影響を及ぼします。これは、免疫システムがウイルスによって破壊され、体が病気と戦う力を失ってしまうからです。
一方、梅毒は、性器のしこりや発疹、全身の発疹など、特徴的な症状が現れます。進行すると、心臓や脳などの重要な臓器に深刻なダメージを与えることもあります。
このように、性感染症は種類によってその特徴や危険性が大きく異なります。そのため、少しでも感染の疑いがある場合は、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。
クラミジアは、性感染症の中でも感染者数が非常に多い病気の一つです。自覚症状が現れにくい病気でもあるため、知らないうちに感染している可能性もあり、予防について正しい知識を持つことが重要です。
クラミジアの感染を防ぐためには、いくつかの効果的な方法があります。
コンドームの正しい使用
コンドームは、クラミジアを含む多くの性感染症の予防に効果的です。コンドームは性行為のたびに、最初から最後まで必ず着用しましょう。 使用期限が切れていないか、破損がないかどうかも確認することが重要です。 正しいコンドームの使用は、性感染症予防の基礎になります。
WHOもコンドームは性感染症予防に最も効果的な方法と明記しており、感染リスクを下げるためには着用するようにしましょう。
>>Global Sexually Transmitted Infections Programme|(WHO)
Doxy PEPを服用する
Doxy PEP(ドキシサイクリン曝露後予防)は、クラミジアなどの性感染症予防に効果があることが示されています。これは、リスクの高い性的接触後72時間以内に抗生物質のドキシサイクリンを服用する方法です。
ただし、Doxy PEPの使用には注意が必要です。医師の指示に従って適切に服用することが重要で、副作用や耐性菌の出現リスクがあるため、常用は推奨されません。また、HIVやその他の性感染症に対しては効果が限定的であることに留意が必要です。
Doxy PEPは、コンドーム使用などの一次予防法を補完するものであり、それらに代わるものではありません。リスクの高い性的接触を避け、安全な性行動を心がけることが最も重要です。Doxy PEPの使用を検討する場合は、必ず医療専門家に相談し、適切な指導を受けてください。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>Doxy PEPによる性病予防!効果や副作用について徹底解説
性交渉の相手数を減らす
性交渉の相手数を減らすことは、クラミジアだけでなく、他の性感染症のリスクを減らす上でも有効な手段です。 不特定多数の人との性交渉は避け、パートナーとの関係性を築くようにしましょう。 特に、近年はマッチングアプリなどを通じて、不特定多数の人と性的接触を持つ機会が増加しています。 感染リスクを減らすためには、パートナーとの関係性を重視し、性交渉の相手をむやみに増やさないようにすることが重要です。
定期的な検査
クラミジアは自覚症状が現れにくい病気ですが、早期発見・治療のためにも、定期的な検査を受けることが大切です。 特に、性交渉の相手が変わった場合や、妊娠を希望する場合は、必ず検査を受けるようにしましょう。 定期的な検査は、自分自身の健康を守るだけでなく、大切なパートナーへの感染リスクを減らすことにもつながります。
クラミジア予防に関する相談は、医療機関や保健所などの専門機関でおこなうことができます。 これらの機関では、クラミジアの検査や治療だけでなく、予防に関する情報提供や相談にも応じています。匿名で検査や相談ができる機関もあるため、一人で悩まずに、相談しましょう。
クラミジアは最も一般的な性感染症の一つで、若者を中心に感染が広がっています。主な予防法は:
自覚症状が乏しいため、早期発見・早期治療が重要です。感染が疑われる場合は速やかに医療機関を受診しましょう。正しい知識と予防策を実践することで、クラミジアのリスクを大幅に減らすことができます。自分自身とパートナーの健康を守るため、安全な性生活を心がけましょう。
イーヘルスクリニック新宿院は新宿三丁目駅からわずか1分の距離にある当院は、来院またはオンライン診療であなたの健康に対応します。性感染症の治療・予防やED治療だけでなく、保険診療にも対応しています。どうぞお気軽にご相談ください。
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新宿予防クリニックは性感染症から自分とパートナーを守る。PrEP、PEP、ドキシペップ、性感染症予防薬、ED薬、アフターピルをオンラインで処方します。
記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。