高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
γ-GTP(ガンマGTP)とは、ガンマグルタミルトランスペプチダーゼという、胆道から分泌される酵素のことです。アミノ酸を作るのに欠かせない酵素であり、肝臓における解毒作用にかかわっています。
胆道から分泌されたγ-GTPは、肝臓や腎臓、膵臓などに存在していますが、これらの臓器になんらかの障害があったり、胆管が詰まったり肝臓で胆汁が流れにくくなったりすると、γ-GTPが血液中に流れ出て高値を示すようになります。そのため、γ-GTPの数値は肝臓や胆道のはたらきを知る手がかりとなり、病気の有無を調べる検査として行われることがあります。
γ-GTPの数値は血液検査で分かります。健康診断で行われる血液検査の検査項目としても一般的ですが、各種肝炎や肝障害、肝がん、胆道系の病気の診断の際にも用いられます。
気になる症状がある場合、保険適用でγ-GTPの検査ができる場合もあります。
γ-GTPの検査には食事制限がなく、検査当日も通常どおりの食事ができることが一般的です。ただし、γ-GTPはアルコールに対して敏感に反応します。飲酒が習慣になっている人は、健康な人でも高値を示す場合があるため、検査前には過度な飲酒やアルコールを含む食品は控えたほうがよいでしょう。
また、妊娠中や授乳中の方は数値に影響が出る場合があります。正しい結果が出ない可能性もあるため、注意が必要です。
心臓病や高血圧の薬を服用している方は、検査当日の朝7時までに服用するとよいでしょう。これ以外に常用している薬がある場合は、事前に主治医に相談するか、薬を飲まずに検査を受けるのがよいでしょう。そのほか検査に関する注意点については、担当医や検査機関の指示に従ってください。
検査では、採血のために血管に針を刺すので、多少の痛みを伴います。アルコールにアレルギーがある場合は、採血前に担当者に伝えましょう。
基準値は男性と女性で異なります。上記の数値にあてはまれば正常値と判断されます。なお、基準値は検査機関によって異なる場合があります。
基準値を超えて高値の場合は異常値と判断されます。異常値の結果が出た場合は、急性肝炎や慢性肝炎、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎、肝硬変、肝がん、薬剤性肝障害、胆道系疾患などの可能性が疑われます。肝硬変とは、慢性の肝障害が進行して肝臓が硬くなり、肝機能が低下した状態のことです。肝硬変になってしまうと治療が困難なため、早期発見が重要な病気です。
なお、γ-GTPは、健康な人でもアルコールに反応して高値を示すことがあります。高値の原因がアルコールであれば、一定期間禁酒した後の再検査では正常値となることが一般的です。
健康診断で異常値が出た場合や要精密検査の指導が出た場合は、早めに受診しましょう。肝障害などの診断が下された場合は、適切な治療が必要となります。
また、病気に応じて生活習慣の改善が必要な場合もあります。たとえば、慢性肝炎や、肝硬変でも症状がない場合は、栄養バランスの取れた食事を適切な量摂取することが大切です。肝硬変の方は筋肉が痩せやすくなるので、適度な運動も役立ちます。また、アルコール性肝炎の場合は徹底した禁酒が求められ、脂肪肝の場合は脂肪の摂取を減らし、有酸素運動をすることも大切です。
このように肝臓の異常といっても、病気によって適切な治療法や生活習慣の改善方法が異なります。そのため、日常生活においては、医師や管理栄養士の指示を守るようにしましょう。なお、病気によっては安静を保つ必要がある場合もあるので、運動の可否や内容は医師の指示に従うことが大切です。