希望するご予約を
お選びください

×閉じる
コラム
2025.10.13

【医師が解説】NMNの発がん性リスクは本当?安全性に関する最新研究と専門家の見解

【医師が徹底解説】NMNに発がん性リスクは本当にあるのか?安全性に関する最新研究と専門家の見解

「若返りのサプリ」として、人生100年時代の健康戦略に欠かせない成分として大きな注目を集めるNMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)。その効果に期待が高まる一方で、一部の報道や情報から「本当に安全なの?」「発がん性はないの?」といった不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、NMNの発がん性に関する懸念の背景と、それに対する最新の研究データ、専門家の見解を基に、その安全性について多角的に、そして詳しく解説します。NMNを安心して摂取するための正しい知識を身につけ、ご自身の健康維持に役立てましょう。

当院監修の高品質NMNサプリメント

医師が品質と成分にこだわり監修したNMNサプリメントを、ご自宅からでもご購入いただけます。

オンラインECサイトでのご購入はこちら

NMNの若返り効果とリスクについて

NMNの若返り効果には大きな期待が寄せられていますが、どのようなサプリメントにもリスクは存在します。安全に活用するために知っておくべきポイントを以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
▶ 話題のNMNサプリは本当に効く?効果・安全性・選び方をエビデンスに基づき医師が解説

NMNの発がん性に関する研究と考察

結論から言うと、現時点において、NMNの摂取がヒトにおいて「新たに」がんを発生させるという直接的な証拠はなく、むしろそのリスクは低いことを示唆するデータが多く報告されています。

【懸念の背景】なぜ「がんを増やす」と言われることがあるのか?

NMNの発がん性に関する懸念は、主に「NMNが細胞のエネルギー代謝を活性化させる」という働きそのものから来ています。健康な細胞だけでなく、がん細胞もまた、増殖のために多くのエネルギー(NAD+)を必要とします。そのため、「NMNを補給することで、すでにあるがん細胞の増殖を助長してしまうのではないか?」という理論的な懸念が存在します。実際に、一部の動物実験では、非常に高濃度のNMNを投与した場合に、がんの増殖が促進されたという報告もあります。

しかし、ここで重要なのは、人間の摂取量とは大きく異なるということです。実際、東京大学医学部附属病院による高齢男性への臨床試験では、安全性に問題は確認されませんでした。

【研究データ】NMNの発がんリスクは低いという報告

ヒトが推奨量で摂取する場合の安全性については、複数の研究でそのリスクの低さが示唆されています。

  • あるマウス実験では、NMNを1年という長期間摂取したマウスと摂取していないマウスの間で、がんの発生率や生存期間に意味のある差は見られませんでした。
  • 東京大学医学部附属病院が2022年5月に発表した研究では、健康な高齢男性に12週間、1日250mgのNMNを投与しましたが、安全性に問題はなく、臨床検査値や身体所見において重大な有害事象(副作用)も確認されなかったと報告されています。

これらの研究結果は、現時点においてNMNの発がんリスクは低いという考えを支持するものです。

専門家の見解と今後の研究動向

現時点では、多くの専門家が「通常推奨される摂取量において、NMNの発がんリスクは低い」と評価しています。むしろ、後述するように、NAD+レベルの維持はがん予防に繋がる可能性も指摘されています。ただし、NMNの研究はまだ歴史が浅く、数十年単位での長期的な安全性については、現在も進行中のさらなる研究による検証が不可欠です。今後、より大規模な臨床試験や長期的な追跡調査によって、詳細な情報が明らかになっていくことが期待されます。

そもそもNMNとは?なぜ「抗老化」に期待されるのか

NMNの安全性を理解するためには、その基本的な働きを知ることが重要です。

NMNとNAD+の関係性:老化の根本原因にアプローチ

NMNはビタミンB3の一種で、ブロッコリーやアボカドなどにも含まれる、私たちの体にもともと存在する物質です。NMNは体内でNAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)という物質に変換されます。

このNAD+こそが、細胞のエネルギー工場である「ミトコンドリア」を動かすために不可欠な補酵素です。しかし、NAD+は加齢とともに減少し、その結果、エネルギー産生やDNAの修復機能が低下します。これが「老化」の大きな原因の一つと考えられています。

NMNの摂取は、この減少したNAD+を補い、ミトコンドリアの働きを活性化させることで、老化のスピードを緩やかにする効果が期待されているのです。

NAD+低下が招くリスクと、NMNががん予防にも繋がる可能性

NAD+濃度の低下は、単なる老化だけでなく、認知機能の低下やアルツハイマー病、糖尿病、炎症性疾患など、様々な加齢関連疾患のリスクを高めることが知られています。そして重要なことに、NAD+の低下はDNAの修復能力の低下に直結します。DNAの損傷が蓄積することは、細胞のがん化の主要な原因の一つです。

つまり、NMNの摂取によってNAD+レベルを適切に維持することは、DNA修復機能を保ち、むしろがんの発生リスクを抑制する方向に働く可能性も示唆されているのです。

NMNを安全に、効果的に活用するためのポイント

NMNの効果を実感し、安全に利用するためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 品質の高い製品を選ぶ:信頼できるメーカーが、医薬品レベルの品質管理基準である「GMP認定工場」で製造しているか、第三者機関による純度試験の結果を公開しているかなどを確認することが重要です。
  • 適切な摂取量:一般的に1日100〜500mgが推奨されますが、最初は少量から始め、ご自身の体調の変化を観察しながら調整しましょう。
  • 継続して摂取する:NMNは体内で日々消費されます。効果を実感するためには、最低でも3ヶ月以上の継続的な摂取が推奨されます。
  • 摂取のタイミング:空腹時に摂取すると吸収率が高まるとされており、食前や食間の摂取がおすすめです。
  • 副作用と注意点:NMNは安全性の高い成分ですが、まれに吐き気や下痢などが現れることがあります。妊娠中・授乳中の方や、何らかの持病で服薬中の方、特にがんの治療中または治療歴がある方は、摂取前に必ず主治医にご相談ください。

NMNサプリの効果については、こちらの記事でも科学的視点から詳しく解説しています。
▶ 話題のNMNサプリは本当に効く?効果・安全性・選び方をエビデンスに基づき医師が解説

まとめ:リスクとベネフィットを正しく理解し、NMNを賢く活用しよう

NMNは、若々しく健康な毎日を目指す方にとって、大きな可能性を持つ成分です。現時点での研究では、NMNが新たにがんを発生させるリスクは低いと考えられており、むしろ抗老化作用やエネルギー代謝の向上など、多くの有益な効果が期待されています。

重要なのは、NMNを「魔法の薬」と過信せず、あくまでバランスの取れた食事や運動といった健康的な生活習慣の「サポーター」として位置づけることです。リスクとベネフィットを正しく理解し、信頼できる製品を選び、必要であれば専門家に相談すること。それが、NMNを安全かつ賢く活用するための鍵となります。

ご購入・ご相談はこちら

医師監修の高品質なNMNで、未来の健康への投資を始めませんか?

オンラインECサイトでのご購入はこちら

サプリメントについて医師に相談したい、より詳しい説明を受けたいという方は、下記より診察をご予約ください。

▼【来院】でのご相談はこちら▼

予約ボタン

▼【オンライン診療】でのご相談はこちら▼

予約ボタン

この記事の監修者

天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)

イーヘルスクリニック 新宿院

この記事の運営者:イーヘルスクリニック新宿院

•• LINEお問合わせ •• ご来院予約