希望するご予約を
お選びください

×閉じる
診療科目
2023.02.27
#対象疾患

マイザー

マイザーとは

マイザー(一般名:ジフルプレドナート)とは、ジフルプレドナートを有効成分とする合成副腎皮質ホルモン剤(いわゆるステロイド薬)です。抗炎症作用や抗アレルギー作用によって赤みや腫れ、かゆみなどを抑える効果が期待でき、湿疹や皮膚炎など、さまざまな皮膚の病気の治療に使われています。

また、ステロイド薬は効果(強さ)によって、1番強い“ストロンゲスト”、その次に“ベリーストロング”、“ストロング”、“ミディアム”、“ウィーク”といった順で5つのランクに分類され、使用部位や重症度によって使い分けます。
マイザーは2番目に強い“ベリーストロング”の薬です。ベリーストロングの薬は、アトピー性皮膚炎の場合であれば、重症例に対して使うことが一般的です。アトピー性皮膚炎における重症とは、皮膚に高度の腫脹や浮腫がある、丘疹(きゅうしん)が多発している、水ぶくれやただれなどが発生しているような状態をいいます。

マイザーにはマイザー軟膏0.05%、マイザークリーム0.05%の2種類があり、ジェネリック医薬品として、ジフルプレドナート軟膏0.05%、クリーム0.05%、ローション0.05%があります。

マイザーが処方される病気とは?

マイザーが処方されるのは、主に以下のような病気や状況のときです。

  • 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症(しんこうせいししょうかくひしょう)、ビダール苔癬(たいせん)脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)
  • 痒疹(ようしん)群(蕁麻疹様苔癬、ストロフルス、固定蕁麻疹、結節性痒疹を含む)
  • 虫さされ
  • 乾癬(かんせん)(銀白色のうろこ状のくずを伴う盛り上がった赤い斑が1つ、または複数生じる病気)
  • 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)うみのたまった皮疹が手のひらや足の裏に数多く現れる病気)
  • 扁平紅色苔癬(へんぺいこうしょくたいせん)(かゆみを伴う、小さな隆起した赤色の発疹がさまざまな場所に現れる病気)
  • ジベルばら色粃糠疹(いろひこうしん)(赤い斑点が現れ、徐々に細かい皮膚の剥がれが生じる病気)
  • 薬疹・中毒疹(薬などによる発疹)
  • 慢性円板状エリテマトーデス(皮膚の剥がれや毛穴の開きを伴う、丸い赤みが顔や頭、耳などに発生する病気)
  • 紅斑症(多形滲出性紅斑、ダリエ遠心性環状紅斑、遠心性丘疹性紅斑)
  • 特発性色素性紫斑(マヨッキー紫斑、シャンバーク病、紫斑性色素性苔癬様皮膚炎)
  • 紅皮症
  • 肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)
  • 円形脱毛症
  • アミロイド苔癬(斑状アミロイドーシスを含む)
  • 肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん・ケロイド

マイザーの使用方法とは?

1日1~数回、適量を患部に塗ります。量は症状によって適宜増減することがあります。ただし、化粧の下や髭剃り後には使用しないようにしましょう。

マイザーの使用に注意が必要な人とは?

マイザーの使用に注意が必要な人

  • 妊婦または妊娠している可能性がある人
  • 小児等
  • 高齢者

マイザーの使用ができない人

  • 細菌、真菌、ウイルス皮膚感染症の人
  • マイザーの成分に対して過敏症の既往歴がある人
  • 鼓膜に穿孔せんこうがある湿疹性外耳道炎の人
  • 潰瘍かいよう(ベーチェット病を除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷がある人

マイザーと飲み合わせの悪い薬や食品はある?

添付文書に記載はありませんが、市販薬も含め、ほかに薬などを使っている場合は、お互いの作用が強くなったり弱くなったりする場合があるため、医師に確認するとよいでしょう。

マイザーの使用中に注意したい症状

重大な症状

頻度は不明ですが、重大な症状として眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障が起こることがあります。これは、薬をまぶたに使用したときや、大量または長期にわたって広範囲に使用したときなどに起こることがあるとされています。

目のかすみや痛み、まぶしさを感じる、虹のような光の輪が見える、視力低下、頭痛などの症状は初期症状の可能性があります。適切な処置が必要となるため、すぐに受診するとよいでしょう。

比較的よく起こる症状

0.1~5%未満の頻度で細菌感染症(毛嚢炎もうのうえんなど)、ステロイド皮膚(毛細血管拡張、皮膚萎縮、紫斑)、 ざ瘡様発疹(そうようほっしん)、刺激感、乾燥、接触皮膚炎が起こることがあります。薬を変えるなどの対応を行う場合もあるため、気になる症状があれば受診を検討するとよいでしょう。

なお、ステロイド皮膚とざ瘡様発疹は、薬を長期間使い続けた際に現れることがあるとされています。

まれな症状

0.1%未満の頻度で細菌感染症(伝染性膿痂疹でんせんせいのうかしん)、軟毛の色が濃くなるといったことが起こることがあります。また、頻度は不明ですが、皮膚の真菌症(カンジダ症、白癬(はくせん)など)、ウイルス感染症、色素脱失、紅斑、下垂体・副腎皮質系機能の抑制などが起こることがあります。気になる症状があれば受診を検討するとよいでしょう。

なお、軟毛の色が濃くなることと色素脱失は薬を長期間使い続けた際に現れることがあり、下垂体・副腎皮質系機能の抑制は大量または長期にわたる広範囲の使用などによって現れることがあるとされています。

以上の症状は全てではありません。詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師への確認のほか、薬の添付文書を読む ようにしましょう。eHealth clinicでは、患者さまの症状に合わせてマイザーを処方することがあります。ご不安な点があればお気軽にご相談ください。

▼診療のご予約はこちら▼