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2023.02.16

不整脈の治療とは? ~治療法の種類別の特徴をご紹介~

不整脈の治療には大きく分けて薬を使って治療をする薬物療法と、非薬物療法があります。最近、街中や公共施設などに配置され見かけるようになったAEDも不整脈の治療機器の1つです。
このページでは、どのような不整脈に対してどのような治療法が選択されるのかを詳しく紹介します。

不整脈の治療とは

不整脈の治療法の選択は、不整脈の種類に応じて行われます。不整脈には、1分間に脈が100回以上になる脈が速いタイプの“頻脈”、不規則な脈が起こるタイプの“期外収縮”、1分間に脈が50回以下とゆっくりしたタイプの“徐脈”という3つのタイプがあります。例外もありますが、脈が速いタイプや不規則なタイプには薬物療法が、ゆっくりしたタイプには非薬物療法が選択されることが一般的です。

薬物療法

薬物療法では主に抗不整脈薬や血栓を予防する抗凝固薬が使用されます。

抗不整脈薬

抗不整脈薬は、心臓の電気的活動を生み出すイオンチャネルを阻害する薬のことです。不整脈を止めたり、予防したりします。

そもそも心臓は電気による刺激で動いており、これを心臓の電気的活動といいます。これは心臓の筋肉の所々にあるイオンを通り抜けさせる場所(イオンチャネル)が調整しています。抗不整脈薬はこのチャネルにはたらきかけ、標的となるイオンの出入りを遮断します。たとえばイオンチャネルの1つであるナトリウムチャネルを遮断すると心臓の筋肉の興奮が抑えられ、結果として脈が安定するといった仕組みです。

抗不整脈薬にはさまざまな種類があり、不整脈の種類や患者さんの状態によって適切なものが選択されます。

抗凝固薬

抗凝固薬は、血液をサラサラにして血栓(血の塊)が作られるのを予防する薬です。なかでも心房細動(心房が小刻みに震えて、十分に働かなくなる不整脈)では、心房から血液がうまく運ばれなくなり、心房中で血液が停滞して血栓ができやすくなることがあります。この血栓が万一脳に運ばれると、脳の血管を詰まらせて脳梗塞が起こる可能性があるのです。実際、心房細動患者さんは脳梗塞のリスクが2〜7倍高くなるといった報告がされています。そのため、心房細動の方の場合は、脳梗塞予防のために抗凝固薬を使用するケースがあります。服用に際しては、年齢やほかの病気の有無なども考慮して判断します。そのため、医師の指示に従って服用するようにしましょう。

薬物療法以外の治療法

カテーテルアブレーション

薬物療法以外の治療法を非薬物療法といいます。カテーテルアブレーションは不整脈に対する非薬物療法の代表的なもので、脈が速いタイプである頻脈性不整脈を治療する手術です。細い治療用のカテーテルを使用し、高周波電流で不整脈の原因となる箇所を治療します。

人工ペースメーカー

人工ペースメーカーは徐脈性不整脈に対する治療の1つです。人工的に心臓に電気信号を送り、心臓のリズムを調整する治療法です。

AED

AEDは自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator)といい、公共施設などに設置されていることもある医療機器です。電気ショックを与えて、心臓のリズムを正常な状態に戻します。主に心室細動(心臓の下部が不規則に震え、血液をまったく送れなくなる不整脈)を救命するものとして利用されます。

医療関係者や周囲の人に自分の不整脈のことを伝えておこう

不整脈と診断された後の治療法は、不整脈の種類によって選択されます。薬物療法では、医師の診断と処方および薬剤師の指示に従って服用するようにしましょう。また、手術などの治療が必要と判断された場合は、医師の指示に従って十分に治療の説明を確認するようにしましょう。

eHealth clinicの内科では、不整脈の診療を行っています。患者さんの目線に立って丁寧なコミュニケーションを心がけ、お悩みや不安を取り除けるように分かりやすく説明するようにしております。医師はもちろん、看護師や管理栄養士などがチームになって患者さんを全力でサポートしています。ご不安なことがありましたらお気軽にご相談ください。

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参考文献

脳卒中治療ガイドライン2009

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