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痛風は、血液の中で増えすぎた尿酸が関節内などで結晶化することで、しばしば関節に激しい痛みが起こります。
本記事では、症状の特徴や、痛風を悪化させないためのポイントを解説していきます。
まずは、痛風の症状について理解することが大切です。
痛風になると突然、関節などが赤くなったり腫れたりして、同時に激しい痛みが生じます。痛みが起こる部位としては下半身、特に足の親指の付け根辺りによくみられます。
痛みは通常数日間続き、1週間~10日くらいで治まっていくことが多いとされます。そして、多くの場合1年以内に、また突然同じような症状が生じるようになることも特徴です。
患者さんの多くが、痛風が起こる前に“ムズムズ感”や“違和感”のような予兆があるといいます。そして、この予兆の段階で治療できなかった場合、24時間以内に激しい痛みが現れることが一般的です。
出現部位でもっとも多いのは足の指で、そのほか踝やアキレス腱でも起こります。
足以外では、指の付け根や膝関節、手首にも起こります。また、耳介と呼ばれる耳の飛び出した部分に結節という塊ができることもあります。
痛風が現れるのは大抵1か所で、同時に複数の箇所に起こることはまれです。痛みは激しく、出現から2~3日がもっとも強くなるとされ、日常生活が困難になることもあります(痛風の語源は“風に触れても痛い”の意味といわれています)。
前述のとおり、期間はおおむね1週間から10日程度で、特に手当をしなくても、時間の経過とともに症状は自然に治まることが一般的です。
症状が治まっても放置したままだと、ある日突然再発します。出現の間隔が短くなったり、痛みがひどくなったりすることもあるので、放置することは望ましくありません。コントロールのためには医療機関の受診が必要です。自分でできる改善策もありますが、自己判断でなく医師と相談したうえで取り組みましょう。
痛風は、血液中の尿酸が増えすぎて結晶化したものが関節などにたまり痛みを生じるものです。ですから、尿酸の元となる物質を取りすぎないことが重要になります。
尿酸は体内に取り込まれたプリン体の最終産物であるため、プリン体の多い食品(アジ、エビ、レバー、ビールなど)を控えることが基本になります。
さらに、プリン体が少ない食品を取ることで食生活を改善することもできます。具体的には、野菜サラダ、チーズ、鶏卵、焼酎などが該当します。また、尿酸の排泄を促すために水分を十分取ることも重要です。
水泳やウォーキングなどの有酸素運動は、尿酸値にさほど影響を及ぼさず体力を増進させます。逆に、ベンチプレスなどの無酸素運動は尿酸値を上昇させます。肥満を改善する意味でも、日常生活に有酸素運動を取り入れましょう。
また、ストレスも尿酸値を上げる危険因子です。ストレス発散のために趣味の充実なども有意義です。
薬による予防も対策の1つになります。尿酸値を下げる薬には、生成を抑制するもの、排泄を促すものがあります。また、痛みの前兆期に飲んで、白血球の反応を抑えて炎症を抑制する薬、痛みそのものを和らげる薬もあります。これらについては医師や薬剤師と相談し、自分の状態に合わせて活用しましょう。
痛風はある日突然痛みが起こるのが特徴です。出現から2~3日くらいがもっとも痛みが強く、おおむね1週間から10日くらいで治まります。しかし、放置することにより繰り返し起こるようになるため、医療機関の受診が必要です。そのうえで日常生活、特に食事の改善に取り組みましょう。自分に合った対策を行うためにも、医師に相談し、痛風の特徴をよく理解することがポイントになります。
eHealth clinicの内科・腎臓内科では痛風や高尿酸血症の診療を行っています。患者様の状態を丁寧に問診し、薬を使って症状を和らげたり、原因となっている生活指導を見直し改善のサポートをいたします。ご不安なことがありましたらお気軽にご相談ください。