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脂肪肝とは肝臓に中性脂肪がたまった状態のことで、初期には目立った自覚症状はありません。しかし、進行すると肝硬変などを招く可能性がある病気です。肝硬変になると、どのようなリスクがあるのでしょうか。本記事では脂肪肝と肝硬変の関係、症状、予防について解説します。
脂肪肝をそのまま放っておくと、肝臓の中にある細胞が破壊と修復を繰り返し、肝臓の表面が硬くなる線維化という現象が起こります。この結果、肝臓全体がごつごつと硬くなり、凸凹状になった状態となるのが肝硬変です。
肝硬変になると、肝臓に十分な血液が流れ込まなくなり、肝臓のはたらきが悪くなるため、腹水、黄疸などの症状が現れます。肝臓は線維化が進むと元の状態に戻ることは難しいため、肝臓の異変は早く見つけて治療を始めることが大切です。
脂肪肝には、お酒の飲み過ぎが原因の“アルコール性脂肪肝”と、アルコール以外が原因の“非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)”があります。アルコール性脂肪肝では飲酒を継続することで約3〜4割が繊維化し、さらに飲酒を継続するとそのうちの約1〜3割が肝硬変になるといわれています。また非アルコール性脂肪肝疾患では約8〜9割は長い期間をみても脂肪肝のままで、進行しないといわれています。しかし、約1〜2割の方は非アルコール性脂肪肝炎(脂肪が肝臓にたまり炎症を起こした状態)と呼ばれる状態になり、次第に肝硬変と進行していきます。さらに進行すると、肝がんを発症することもあるといわれています。
肝臓は“沈黙の臓器”といわれるように、病気になっても症状が現れにくい臓器です。そのため、脂肪肝になっても自覚症状はほとんどありません。
病気が進み肝硬変になると、疲れやすい、だるさを感じる、食欲がないなどの症状が現れ、体重が減ることもありますが、中には症状が現れない人もいます。さらに病状が進むと、肝臓に十分な血液が流れ込まなくなり、肝臓の細胞の機能が低下し、腹水、黄疸、肝性脳症などの症状がみられるようになります。
前述のとおり、脂肪肝は早期発見・早期治療が大切ですが、脂肪肝は症状が現れにくく気付かない間に病気が進行してしまうケースも少なくありません。早期発見のためには、症状がなくても定期的に健康診断を受け、自分の肝臓の状態を十分に把握しておくことが大切です。この時に脂肪肝を指摘された場合は、治療を受けるようにしましょう。
脂肪肝は、主にお酒の飲み過ぎや食べ過ぎ、運動不足といった生活習慣の乱れが続いたことによって肝臓に中性脂肪がたまった状態で、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満に加えて高血圧、高血糖、脂質代謝異常があり、心臓病や脳卒中などになりやすい状態)と関連しているといわれています。そのため、自分の体格と生活習慣を見直し、お酒の飲み過ぎや食べ過ぎ、運動不足といった生活習慣があれば改善しましょう。
脂肪肝のまま放置してしまうと、肝硬変や肝がんなどになる可能性があるため、脂肪肝にならないよう予防に努めること、脂肪肝と診断された場合は早めに治療を始めることが重要です。健康診断や人間ドックで“脂肪肝の疑い”を指摘されたら、早めに医療機関を受診しましょう。
eHealth clinicでは、本人の生活スタイルなどに合わせたより適切な治療法を提案します。内科では、脂肪肝をはじめ、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、痛風などの生活習慣病などを幅広く診察いたします。また、何科を受診したらよいか分からない方もぜひご相談ください。
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