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診療科目
2022.04.26
#対象疾患

風邪

風邪とは

風邪とは、鼻から喉までの場所に急性の炎症を引き起こす病気のことです。原因は約8〜9割がライノウイルスやコロナウイルスなどのウイルスだといわれています。健康な人でもかかることがあるありふれた病気で、かぜの多くは1週間以内で自然に治るといわれています。

しかし、時に深刻な病気が隠れている可能性があるほか、持病を持っている人や症状によっては受診を検討することがすすめられる場合もあります。なお、手洗いうがいなどによって予防することができるため、普段から予防に努めることも大切です。

風邪の症状

主な症状

風邪になると、主に以下のような症状が見られるといわれています。

  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • 喉の痛み など

そのほかの症状

そのほか、以下のような症状も見られることがあります。

  • 発熱
  • 頭痛
  • だるさ
  • 咳や痰(下気道まで炎症が及んだ場合) など

受診の目安

前述のとおり、風邪の多くは1週間以内で治ることが一般的です。自宅では安静や、栄養バランスの整った食事、水分補給、室内の温度・湿度管理などに気をつけるようにしましょう。また、症状に合った市販の風邪薬を服用して様子を見るのも1つの方法です。

一方で、中には深刻な病気がきっかけになっている可能性があるほか、時に気管支炎や副鼻腔炎(ふくびくうえん)、中耳炎などの合併症を起こすこともあります。そのため、以下に当てはまる場合は受診を検討するようにしましょう。特に持病を持っている人は早めに内科やかかりつけ医などの受診がすすめられます。

受診の目安になる症状

以下のような症状が4日以上続く場合は受診を検討しましょう。

  • 39℃以上の発熱
  • 黄色や緑色の濁っている鼻水
  • 激しい喉の痛みや咳
  • 症状が悪化する場合
  • 38~39℃の発熱のほか、別の症状が2つ以上みられる場合

風邪をひいたときに気を付けたいポイント

ウイルス性の風邪の場合は、特別な治療薬がなく、通常は自宅療養によって治るといわれています。そのため、安静にして水分や栄養をしっかりと取るなどのセルフケアが大切です。

安静にして十分な睡眠を取る

熱が出た場合はまず安静にしましょう。また、ウイルスと闘うための体力を確保するためにも十分な睡眠を取ることが大切です。また、質の高い睡眠を取るためには、リラックスできる環境を整えるようにするとよいでしょう。

水分をしっかり取る

熱が出ると体は体温を下げようと汗を出します。発熱時は水分が奪われやすい状況にあるため、脱水症状を防ぐために水分をしっかりと補給する必要があります。水分補給をすることで脱水症状が和らぎ、熱が下がることもあります。

また、熱がなくても風邪をひいているときは細胞が水分を必要としているため、必ず水分補給をするようにしましょう。

栄養バランスに注意し消化のよいものを食べる

風邪をひいているときは、免疫力を高めるために栄養バランスのよい食事を取りましょう。ただし、食欲がない場合には無理に食べる必要はありません。

食べる場合はおかゆなどの消化のよいものを選ぶようにしましょう。熱すぎたり冷たすぎたりする食事は体に負担をかけてしまうので、人肌くらいの温度を目安にしましょう。

体を温める

熱が出る前に悪寒がする場合、このタイミングで体を温めると免疫力が高まり、ウイルスを排除しやすくなります。特に体の中でも大きな血管が集中している首、手首、足首を温めることで、効率よく体温を上げることができます。また、生姜湯など体が温まるような飲み物を取るのも1つの方法です。

また、お風呂に入ること自体は問題ないですが、高温の湯船に長時間浸かることや湯冷めには注意するようにしましょう。ただし、38度以上の高熱や体に倦怠感を感じる場合は控えましょう。

加湿する

多くのウイルスは温度と湿度が低い状態で活発化するため、加湿を行うことが重要だといわれています。また、喉や鼻の粘膜の表面にある繊毛(せんもう)には、ウイルスを取り除く役割があり、乾燥した状態だとはたらきが弱まります。このことからも、室内はできる限り乾燥させないように心がけることも大切です。

市販薬で様子を見る

発熱や咳、喉の痛みなどは体力の消耗にもつながるため、市販薬を使用して様子を見るのも1つの方法です。症状を緩和することで体の負担が軽くなり、ウイルスの排除の手助けにもなります。市販薬にはさまざまな種類があるため、自分の症状に合ったものを選ぶようにしましょう。

風邪の治療のポイント

ウイルスが原因の風邪の場合、ウイルスに効果がある治療薬がほとんどありません。そのため、症状に合わせた治療(対症療法)が行われることが一般的です。

薬による対症療法

鼻水や発熱を和らげる薬など、症状に合わせた薬を使う対症療法が基本となります。細菌に効果を発揮する抗菌薬は、ウイルス性の風邪には効果がないので必要ありません。ただし、喉の扁桃に細菌感染がみられるような場合には、抗菌薬を使用することがあります。