「夜、ぐっすり眠れない」などの悩みを、ただの寝不足だと軽く考えていませんか?不眠が2週間以上続いているなら、心と体が発しているSOSの可能性があります。不眠症の方は、脳の覚醒システムと睡眠システムのバランスが崩れていることが知られています。
慢性的な不眠は、日常生活の質を低下させるだけでなく、心身の健康に影響を及ぼす可能性があるため、早めの対応が大切です。一部の研究では、記憶を司る脳の海馬や前頭前皮質の容積変化が報告されていますが、個人差があります。
この記事では、不眠の背後に隠された原因を探り、症状に合った診療科の選び方から受診タイミングまでを解説します。一人で抱え込まず、専門家とともに解決への第一歩を踏み出しましょう。
不眠の原因は一つではなく、生活習慣やストレス、心身の不調などが複雑に関係しています。イーヘルスクリニック新宿院では、丁寧な問診と診察を行い、お一人おひとりの状態に合わせた治療方針をご提案しています。不眠でお悩みの方は、ご相談ください。
外出が難しい方や、忙しくて通院の時間がとれない方には、オンラインでの不眠外来診療もご利用いただけます。スマートフォンやパソコンから簡単にご予約・ご相談いただけます。
「眠れない」「いびきが気になる(睡眠時無呼吸症候群)」など、睡眠に関するお悩みは、当院のオンライン診療でも対応可能です。
▼睡眠の悩み・不眠症外来
▼睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来
不眠症の症状ごとに、どの診療科を受診すれば良いかの目安は以下のとおりです。
気分の落ち込みや強い不安感とともに、不眠の症状がみられる場合は、心療内科や精神科への相談を考えてみましょう。心の不調と睡眠は、お互いに深く影響し合っています。精神的な疲労が蓄積すると、睡眠を調整する脳の機能に影響が及び、入眠や睡眠維持が困難になることがあります。
心の状態を、以下のチェックリストで確認してみましょう。
以上の症状が複数当てはまる場合、うつ病や不安障害などの可能性も考えられますので、専門医にご相談ください。心療内科や精神科では、薬による治療だけでなく、カウンセリングも行います。専門家との対話を通じて、ストレスへの上手な対処法を一緒に考えます。
心理的なストレスを和らげることが、睡眠の質を高める助けとなります。
「いびきが大きい」「寝ているときに呼吸が止まっている」と指摘されたことはありませんか。当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に空気の通り道である「気道」が狭くなることで起こります。
睡眠時無呼吸症候群のサインを、以下のリストでチェックしましょう。
これらの症状が当てはまる場合は、耳鼻咽喉科、睡眠外来、または呼吸器内科への受診を検討してください。耳鼻咽喉科では鼻やのどの状態を、睡眠外来では睡眠中の呼吸を調べる専門的な検査を行います。医療機関によっては、呼吸器内科で対応している場合もあります。
イーヘルスクリニック新宿院では、睡眠中の呼吸の状態を評価し、症状や原因に応じた適切な検査や治療をご提案しています。いびきや呼吸の乱れなど、睡眠中の呼吸に少しでも心当たりがある方は、早めの相談が大切です。睡眠時無呼吸症候群について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>睡眠時無呼吸症候群(SAS)によるCPAP治療
更年期や月経周期に伴うホルモンバランスの変化は、女性に多い不眠の原因です。女性ホルモンは睡眠や自律神経の働きと深く関係しており、その分泌が大きく変動する時期には眠りの質が低下しやすくなります。
更年期には、ほてりや発汗、不安感などの症状が重なり、寝つきの悪さや途中覚醒が起こりやすくなります。月経前には、イライラや気分の落ち込みが睡眠を妨げることがあります。妊娠中や出産後はホルモンの急激な変化や生活リズムの乱れにより、不眠が生じやすい状態です。
女性特有の不眠は婦人科での相談が推奨されます。個人差はありますが、ホルモン補充療法や漢方薬などにより症状が和らぐ場合があります。
夜、布団に入ってリラックスしているとき、体の不快感が強くなることがあります。痛みやかゆみなどの身体的な症状が、眠りを妨げているケースです。不眠そのものではなく、原因となっている症状を治療することが改善につながる可能性があります。原因別の受診すべき診療科を下記の表にまとめました。
| 眠れない主な原因 | 受診が考えられる診療科と具体的な症状の例 |
| 痛み | ・整形外科:ひざや腰の関節が痛み、寝返りをうつたびに目が覚めてしまう ・神経内科・睡眠外来:レストレスレッグス症候群(RLS:むずむず脚症候群)で夜中に足がむずむずする、虫が這うような感覚でじっとしていられない ・脳神経内科・脳神経外科:横になるとズキズキするような頭痛が強くなる |
| かゆみ | 皮膚科:アトピー性皮膚炎などで、夜になると全身のかゆみが我慢できなくなる |
| その他の症状 | 泌尿器科:夜中に何度もトイレに行きたくなり、そのたびに目が覚めてしまう |
痛みやかゆみなどの直接的な原因の治療を優先しましょう。症状が改善することで、不眠の悩みも改善につながる可能性があります。
「どれが一番の原因かわからない」「特に思い当たる症状はないけど眠れない」という場合は、近くの内科に相談してみましょう。内科は、体全体の調子を総合的に診てくれる診療科です。
不眠の背景には、甲状腺の病気や貧血、生活習慣病などの病気が隠れていることがあります。内科では、問診や診察、血液検査などを通じて、病気の可能性を探ってくれます。専門的な治療が必要だと判断されれば、適切な診療科へ紹介してくれます。何科に行くべきか迷ったときは、かかりつけの内科医に相談してみてください。
不眠症で医療機関へ受診する2つのタイミングをご紹介します。
不眠の症状が2週間以上続いているなら、一度専門家に相談することをおすすめします。試験の前や旅行先など、特別な理由で一時的に眠れなくなることは誰にでもあります。そうした原因がなくなっても眠れない状態が続くのは、注意が必要なサインです。眠りの状態を以下のリストでセルフチェックしてみましょう。
いずれかが週に3日以上、かつ2週間以上続いている場合は、専門医への相談をご検討ください。症状の程度や個人の状況により判断は異なるので、気になる場合は早めの受診をおすすめします。
夜に眠れないことの影響が、日中の活動にまで及んでいる場合は、受診を考えるべきタイミングです。夜間に脳が十分に休まらないと、日中のさまざまな場面で不調が現れ始めます。以下のようなサインがないか、日常生活への影響をチェックしてみましょう。
これらの症状は、心と体が発しているSOSサインです。日中の強い眠気は、思わぬ事故につながる危険性もあります。生活の質を守り、安全に毎日を過ごすためにも、早めに専門家に相談することが大切です。
不眠は単なる寝不足ではなく、治療が必要な病気のサインです。不眠をそのままにしておくと、将来的に次のような問題につながる可能性があります。
| 影響・リスク | 主な変化・症状 | 具体的な影響例 |
| 心の不調が深刻になる | ・イライラしやすい ・不安感が強くなる |
気分の落ち込み、興味・意欲の低下、うつ病など心の病気につながる可能性 |
| 生活習慣病のリスクが高まる | ・自律神経の乱れ ・ホルモンバランスの乱れ |
・高血圧や糖尿病、心臓病を発症しやすくなる ・食欲のコントロールが難しくなり、肥満につながる |
| 脳の働きが低下してしまう | ・強い眠気 ・集中力、記憶力の低下 |
仕事のミスや事故のリスクが高まる |
不眠は日中のパフォーマンスを低下させるだけではなく、将来の病気につながる可能性もあります。気になる症状があれば、早めに専門家へ相談しましょう。
診察を受けるとき、ご自身の状態をできるだけ詳しく医師に伝えることが大切です。病院に行く前に、以下の点をメモしておくと、スムーズに相談できます。
| 確認項目 | 質問内容 |
| 睡眠の悩み | ・いつから眠れない?(1か月前から、テスト期間が終わってからなど) ・どのような眠れなさ?(寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるなど) ・週に何回くらい眠れない日がある? ・眠れないことについて、どんな気持ちになる?(焦る、不安になるなど) |
| 日中の体の調子 | ・日中に、我慢できないほどの強い眠気はある? ・体がだるい、集中できない、イライラするなど、困っていることはある? |
| 毎日の生活について | ・普段は何時に寝て、何時に起きる? ・食事の時間や、食べるものはだいたい決まっている? ・運動をする習慣はある? ・コーヒーやお茶など、カフェインを含む飲み物をよく飲む? |
| 健康状態について | ・現在、治療している病気はある? ・飲んでいる薬やサプリメントはある?(お薬手帳があれば持参) ・最近、強いストレスになるような出来事はあった? |
内容を整理して伝えることで、眠れない原因をより正確に把握し、適切な治療や対策につなげやすくなります。
不眠症の治療は、薬を飲むだけでなく、さまざまな方法を組み合わせて行います。不眠症の治療について、以下の3つを解説します。
不眠症の治療は、薬を使う方法だけではありません。薬に頼りたくない方や、不眠の根本的な原因から解決したい方のために、さまざまな治療法があります。
認知行動療法(CBT-I)は、睡眠に対する誤った考え方や、眠りを妨げる生活習慣を専門家とともに見直す治療法です。「すぐ眠らなければならない」といった焦りを和らげ、本当に眠くなってから布団に入る習慣を身につけます。効果が出るまでに時間はかかりますが、身につけば効果が続きやすいのが特徴です。
近年は、脳の働きに影響を与える治療法の研究も進んでいます。水素酸素吸入などが検討されており、睡眠の質や気分の改善が報告されています。
リラクゼーション法は、心と体の緊張をほぐして眠りに入りやすくする方法です。腹式呼吸や、体に力を入れてから抜く動作を繰り返す筋弛緩法などがあり、自宅でも取り入れやすいのが特徴です。
市販の睡眠改善薬と、医師が処方する睡眠薬は、違う種類の薬です。自己判断で市販薬を使い続ける前に、それぞれの違いを知っておくことが大切です。
| 項目 | 市販の睡眠改善薬 | 医師が処方する睡眠薬 |
| 主な成分 | 抗ヒスタミン薬 | 作用の異なる複数の種類がある ・ベンゾジアゼピン系 ・非ベンゾジアゼピン系 ・メラトニン受容体作動薬 ・オレキシン受容体拮抗薬 |
| 作用 | かぜ薬やアレルギー薬の副作用である「眠気」を利用して、一時的に寝つきを助ける | ・脳の興奮を直接しずめる ・自然な眠りをうながすホルモンに働きかける |
| 特徴 | ・一時的な不眠症状を和らげるのが目的 ・続けて飲むことは推奨されていない ・翌日に眠気やだるさが残ることがある |
・医師が不眠のタイプに合わせて薬を選ぶ ・作用時間の長さなどが異なる複数の種類がある ・医師の管理のもとで使用する |
| 注意点 | 緑内障など、持病によっては使えない場合がある | 依存性などのリスクもあるため、必ず医師の指示通りに飲む必要がある |
市販の睡眠改善薬で効果が得られない場合や、症状が長期間続く場合は、他の疾患の可能性も考えられます。自己判断での長期使用は避け、医療機関での診察をおすすめします。
イーヘルスクリニック新宿院では、過剰な目覚め状態を和らげることで睡眠を整える処方薬、クービビックを扱っています。クービビックの詳細を以下のページで解説しています。
>>新しい不眠症治療薬「クービビック」
不眠症の治療にかかる時間は、症状の重さや治療法によって一人ひとり異なります。焦らず自分のペースで取り組むことが大切です。
薬で治療する場合は、治療の初期である最初の1〜2か月は、薬の効果や副作用の有無を確認します。そのため、1〜2週間に1回程度のペースで通院することが多くなります。症状が安定してきたら、医師と相談しながら通院間隔や薬を少しずつ減らしていくことを目指します。
認知行動療法(CBT-I)の場合は、一般的に週1回のペースで、全体で6〜8回程度行われることが多いです。専門家とともに、睡眠に関する正しい知識や、眠りにつながる良い生活習慣を身につけていきます。
治療のゴールは、単に薬を中止することではなく、睡眠の悩みを抱えずに毎日を快適に過ごせるようになることです。医師と相談しながら治療計画を立てていきましょう。

眠れない症状の裏には、ストレスだけでなく、心や体のさまざまなサインが隠れていることがあります。気分の落ち込みやいびき、痛みなど、ご自身の他の症状に目を向けることが、適切な相談先を見つけるための手がかりになります。
何科に行けば良いか迷ってしまうときは、まずはかかりつけの内科など、身近な医療機関に相談してみましょう。
イーヘルスクリニック新宿院では、不眠に関するお悩みを丁寧に伺い、症状に応じて適切な診療や治療のご提案を行っています。何科を受診すれば良いかわからないという方は、ご相談ください。
来院が難しい方には、オンライン不眠外来も実施しております。ご自宅から専門医に相談でき、初めての方でも安心してご利用いただけます。
「眠れない」「いびきが気になる(睡眠時無呼吸症候群)」など、睡眠に関するお悩みは、当院のオンライン診療でも対応可能です。
▼睡眠の悩み・不眠症外来
▼睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来
関連記事
■【セルフチェック】不眠症の症状を見逃さない|種類や原因、改善法を解説
■不眠症の薬の種類と選び方|効果や注意すべき副作用を解説
この記事の運営者:イーヘルスクリニック新宿院