40代を迎えて「以前より性欲が落ちたかも」と一人で悩んでいませんか?実は、心の問題ではなく、ホルモンバランスの乱れが関係している可能性があります。ある研究によると、成人男性の約3人に1人が何らかの性機能障害を経験しているのです。
テストステロンの減少に加え、仕事や家庭のストレス、生活習慣の乱れ、動脈硬化なども性欲低下の一因になります。放置すると、体力や集中力の低下、夫婦関係や自信の喪失につながることもあります。
この記事では、性欲減退を引き起こす4つの原因や、筋トレ・栄養・睡眠など日常でできる改善法、医療機関での治療法までわかりやすく解説します。正しく理解し、もう一度「活力のある自分」を取り戻しましょう。
目次
40代で以前より性欲が落ちたかもと感じる方は多いです。性欲が減退する主な原因として、以下の4つを解説します。
40代以降の性欲低下や気力の衰えの大きな原因は「テストステロンの減少」です。このホルモンは単に性欲を高めるだけでなく、筋肉・骨の維持、集中力ややる気、決断力の源として心と体の活力を支えています。そのため「長生きホルモン」とも呼ばれるほど重要な存在です。
テストステロンの分泌は20~30代でピークを迎え、40代以降は徐々に減少していきます。その結果、心身にさまざまな変化が現れます。以下のようなサインがある場合は注意が必要です。

これらは男性更年期障害(LOH症候群)とも呼ばれ、性欲の低下だけでなく、生活の質全体に影響を及ぼすサインです。気になる場合は、医療機関で血液検査によりテストステロン値を確認できます。
慢性的なストレスはテストステロンの分泌を抑え、性欲低下を引き起こす大きな原因です。40代は、仕事で責任ある立場を担い、家庭では子育てや親の介護など多くの役割を抱える時期。社会的にも家庭的にもプレッシャーが重なり、心身への負担が増えます。
私たちの体はストレスを受けると「コルチゾール」というホルモンを分泌します。コルチゾールは一時的には体を守る働きをしますが、分泌が続くとテストステロンの生成を抑制してしまいます。つまり、ストレスが強いほどホルモンバランスが崩れ、性欲が下がりやすくなるのです。
過去の性行為での失敗経験や自信の喪失などが心の負担となり、心因性ED(勃起不全)を引き起こすこともあります。このように、ストレスはホルモン面と心理面の両方から性機能を低下させる要因となるため、心身を休ませる時間を意識的に持つことが大切です。
乱れた生活習慣もテストステロンの低下を加速させ、性欲を弱める要因の一つです。日々の食事・睡眠・嗜好習慣の積み重ねが、知らず知らずのうちにホルモンバランスを崩しています。特に注意したいのは次の4つです。
これらが重なると、ストレスホルモン(コルチゾール)の増加→テストステロン減少→性欲の低下という悪循環に陥ります。生活習慣の見直しは、ホルモンバランスを整える基本で効果が期待できます。
ホルモンバランスの乱れによる不調を感じたら、男性更年期障害の可能性についても知っておくと良いでしょう。以下の記事で初期症状や受診の目安を解説しています。
>>男性更年期障害は何歳から?発症しやすい年齢と初期症状、今からできる予防法を解説
生活習慣病が引き起こす動脈硬化は、性機能の低下に直結する重大な要因です。高血圧や糖尿病、脂質異常症などは血管の内側を傷つけ、血管を硬く・狭く・もろくしてしまいます。結果、全身の血流が悪化し、体のさまざまな機能に影響を与えます。
勃起は、陰茎の中にある「海綿体」へ血液が十分に流れ込むことで起こります。しかし、陰茎の血管はとても細く、動脈硬化の影響を最も受けやすい部分の一つです。血管が詰まり始めると、性欲があっても勃起しにくい、いわゆる勃起不全(ED)の原因となります。
さらに怖いのは、心筋梗塞や脳卒中など命に関わる疾患の前兆である可能性があることです。性機能の変化は単なる加齢現象ではなく、全身の血管状態を映す健康のバロメーターです。小さなサインを見逃さず、生活習慣を見直すきっかけにしましょう。
性欲の低下は日々の生活を少し整えるだけで回復が期待できます。ホルモンバランスを整え、体のエネルギーを高めるには、次の4つの習慣が鍵となります。
筋力トレーニングは性欲を高める方法の一つです。筋肉に負荷を与えることで、テストステロン(男性ホルモン)の分泌が活発化し、心身のエネルギーが高まります。テストステロンは「男性らしさのホルモン」とも呼ばれ、性欲・活力・集中力を支える重要な物質です。
特に、下半身の大きな筋肉を鍛える運動が推奨されています。大腿や臀部の筋肉は全身の血流を促し、ホルモン分泌をサポートします。以下のような運動を試してみましょう。
| 種目 | 方法 | 主な効果 |
| スクワット | 10回×3セットを目安に、椅子に座るようにお尻を下げて行う | 太もも・お尻の大筋群を鍛え、テストステロン分泌と血流改善に効果が期待される |
| ウォーキング | 1日20〜30分、やや早歩きを意識して歩く | 血流促進とストレス軽減が期待でき、有酸素運動でホルモンバランスを整える |
スクワットは「キング・オブ・トレーニング」と呼ばれるほど効果が期待でき、下半身の血流を改善して勃起力の維持・回復にもつながります。大切なのは、無理なく継続することです。週2〜3回でも、習慣化することで確実にホルモンバランスが整い、性欲と活力が戻る可能性があります。
栄養バランスを整えることは、ホルモンの働きを支え、心身の調子を整えるために欠かせない要素です。性欲や活力の低下は、年齢だけでなく日々の栄養状態とも深く関係しています。なかでも、40代以降の男性に意識してほしいのが「亜鉛」と「ビタミンD」です。
これらの栄養素は、ホルモンバランスやエネルギー代謝を支える働きがあり、健康的な体を維持するうえで重要な役割を担っています。以下に、それぞれの特徴と多く含まれる食品をまとめました。
| 栄養素 | 主な働き | 多く含まれる食品 |
| 亜鉛 | テストステロンの生成を助ける栄養素で、精子の形成にも関与する | 牡蠣・赤身肉・レバー・ナッツ・うなぎ・チーズ |
| ビタミンD | ホルモンバランスや骨・免疫機能の維持を支える | サケ・マグロ・サンマ・卵黄・きのこ類 |
毎日の食事で、これらの食品を無理なく取り入れる意識を持ちましょう。ビタミンDは日光にあたることで体内でもつくられるため、晴れた日に15分程度の散歩を取り入れるのもおすすめです。忙しいときはサプリメントを活用する選択肢もありますが、基本は食事から摂ることを心がけることが大切です。
性欲や活力を支える食材や栄養素を知りたい方には、以下の記事もおすすめです。
>>精のつく食べ物ランキング!男性の活力とスタミナを高める食材と栄養素を解説
しっかり眠ることは性欲と活力を保つためにとても大切です。テストステロンは深い眠りの時間に多く作られるため、睡眠不足や浅い眠りが続くと分泌が減りやすくなります。
研究でも、睡眠がうまく取れていない人ほど性機能が低下しやすい傾向があると報告されています。睡眠障害がある人はリスクが約2倍、睡眠の質が低い人は約1.5倍、睡眠時間が短い人でも約1.1倍に上がるというデータがあります。つまり、よく眠ることがホルモンのリズムを整える第一歩です。
次のポイントを意識して、毎日の睡眠を見直してみましょう。
小さな工夫でも睡眠の質は変わります。ぐっすり眠ることで、心も体も自然と整っていきます。
ストレスをうまくコントロールすることが、性欲や活力を取り戻すための大切な鍵です。40代は仕事や家庭の責任が重く、気づかないうちに心と体に負担がかかりやすい時期です。ストレスは目に見えませんが、体は確実にその影響を受けています。
強いストレスを感じると、体内では「コルチゾール」というストレスホルモンが分泌されます。もともとは体を守るための反応ですが、長期間続くとテストステロンの分泌が抑えられ、性欲や気力の低下につながることがあります。ストレスを完全に失くすことはできませんが、上手に発散し、心を休ませることは誰にでもできます。
ウォーキングや深呼吸、趣味の時間、家族との会話など、自分に合ったリラックス法を持つことが大切です。「頑張る時間」と「休む時間」のバランスを意識するだけでも、心が軽くなり、自然と前向きな気持ちが戻ってきます。
ホルモン低下による精神的な不調やストレスとの向き合い方については、以下の記事が参考になります。
>>男性更年期の乗り越え方|つらい症状の緩和に役立つ生活習慣やストレス解消法を解説
性欲の低下を感じたら、自己判断せず専門医に相談することが大切です。原因は人によって異なるため、医師の診察で体の状態を確認し、適した方法を選ぶことが改善への近道となります。医療機関で行われる代表的な治療法を3つ紹介します。
漢方薬は体のバランスを整えながら、心身の不調をゆるやかに整えていく治療法です。症状そのものを抑えるのではなく、体質や根本原因に目を向け、自然な回復力を高めることを目的としています。40代男性が感じやすい「性欲の低下」「疲れやすさ」「やる気が出ない」などの悩みに対しても、体の状態に合わせて処方されることがあります。
次に、医療現場でよく用いられる代表的な漢方薬を紹介します。
| 漢方薬名 | 主な目的・特徴 | 使用の目安例 |
| 補中益気湯(ほちゅうえっきとう) | 体力や気力を補い、胃腸の働きを助ける | 疲れやすく食欲がない、元気が出ないと感じるとき |
| 八味地黄丸(はちみじおうがん) | 加齢に伴う体の衰えを補い、冷えや排尿トラブルに対応 | 足腰の冷え、頻尿などが気になるとき |
| 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) | 神経の高ぶりをやわらげ、心身を落ち着かせる | ストレスや不安、緊張が続くとき |
漢方薬は一人ひとりの体質や症状に合わせて選ばれるため、自己判断ではなく医師や薬剤師に相談することが大切です。保険診療として処方される場合もあり、続けて服用することで少しずつ体の調子が整っていくケースもあります。焦らず、専門家と相談しながら、自分の体に合った方法を見つけていきましょう。
ED治療薬は性欲そのものを高める薬ではありませんが、勃起をサポートすることで自信を取り戻すきっかけになる薬です。性欲の低下とED(勃起不全)は密接に関係しており、身体的な問題を改善することで、精神的な前向きさや意欲の回復につながる場合があります。
現在、国内で処方されている主なED治療薬には以下のような種類があります。
| 成分名 | 主な特徴 | 使用の目安 |
| シルデナフィル | 世界で初めて承認されたED治療薬で、比較的早く作用が現れる | 性行為の約1時間前に服用するタイプ |
| バルデナフィル | シルデナフィルより作用の立ち上がりが早い傾向 | 服用後30〜40分程度で作用が現れやすい |
| タダラフィル | 作用時間が長く、食事の影響を受けにくい | 長時間(最大約36時間)持続するため余裕を持てる |
これらの薬は医師の診察と処方が必要です。心臓病などで治療中の方や特定の薬を服用している場合、併用できないことがあります。頭痛やほてり、鼻づまりなどの副作用が出ることもあるため、医師の指導のもとで使用してください。
インターネットなどでの個人輸入や通販には偽物や有害成分が含まれる危険があるため、自己判断での購入は避けましょう。安全に治療を進めるためには、信頼できる医療機関での相談が何より大切です。
テストステロン補充療法は、男性ホルモン(テストステロン)の量が少ないと診断されたときに行う治療法です。血液検査でホルモン値を確認し、不足している分を補うことで、体や気持ちのバランスを整えます。気力や集中力が落ちた、気分が沈む、ほてりや発汗がある、筋力が弱くなったなどの症状がある場合にも使用が検討されます。
治療法には2つのタイプがあり、1つは注射で、2〜4週間ごとに医療機関で行います。もう1つは塗り薬で、毎日皮膚に塗って体内のホルモン量を整える方法です。治療によって元気が戻る方もいますが、前立腺の病気がある場合は注意が必要です。精子の数が減ることがあるため、子どもを望む方は事前に医師へ相談しましょう。
副作用を防ぐためにも、定期的な検査を受けながら、安全に治療を続けることが大切です。

原因がわからなかった心身の不調や長引く疲れは、男性ホルモンの減少による「LOH症候群(男性更年期障害)」が背景にあるかもしれません。治療法には、テストステロン(男性ホルモン)の補充療法や漢方薬の活用、生活習慣の根本的な見直しなど、患者さまの状態に合わせた選択肢が存在します。
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