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2022.07.28
#内科 #対象疾患

アトルバスタチン

アトルバスタチンとは

アトルバスタチン(アトルバスタチンカルシウム水和物)とは、肝臓でコレステロールが合成するのを阻害して、血液中のコレステロールを低下させる薬です。

アトルバスタチンには種類があり、リピドール錠のほか、ジェネリック医薬品ではアトルバスタチン錠5mg、10mg、アドルバスタチンOD錠などがさまざまなメーカーから製造販売されています。

コレステロールのはたらき

コレステロールには悪いイメージを持つ人もいますが、実は人間の体にはなくてはならない存在です。コレステロールとは脂質の一種で、主に細胞膜やホルモン、胆汁酸などを作り出す材料になる物質です。そのため、コレステロールが不足すると、細菌に感染しやすくなったり、細胞膜や血管が弱くなったりします。ただし、現代の食生活の中でコレステロールが不足することはないと考えられています。一方、コレステロールが増えすぎたりすると知らぬ間に血管が傷つけられ、動脈が硬くなる “動脈硬化”が進行します。すると血管が狭くなったり、つまったりして心臓に負担がかかってしまうことで脳梗塞や心筋梗塞といった病気につながり、時に命に関わる恐れもあるため注意が必要です。

アトルバスタチンが処方される病気とは?

アトルバスタチンが処方されるのは、主に以下のような病気や状況のときです。

  • 高コレステロール血症
  • 家族性高コレステロール血症 など

アトルバスタチンの使用方法とは?

錠剤の場合

成人の場合は10mgを1日1回服用します。年齢や症状により適宜増減することがあり、重症の高コレステロール血症の場合は1日20gまで、重症の家族性高コレステロール血症の場合は1日40gまで増量が可能です。

OD錠の場合

OD錠とは口の中で溶け、水なしでも飲める薬です。成人の場合は10mgを1日1回服用します。年齢や症状により適宜増減することがあり、重症の高コレステロール血症の場合は1日20gまで、重症の家族性高コレステロール血症の場合は1日40gまで増量が可能です。

アトルバスタチンの使用に注意が必要な人とは?

アトルバスタチンでは、以下のような方の使用に注意が必要、または使用できないことがあります。気になることがある場合は、事前に医師や薬剤師などに相談するようにしましょう。

アトルバスタチンの使用に注意が必要な人

  • 肝障害やその既往歴がある人
  • アルコール中毒の人
  • 腎障害やその既往歴がある人
  • 飲み合わせの項目で紹介する薬を服用している人
  • 糖尿病の人
  • 甲状腺機能低下症の人
  • 遺伝性の筋疾患やその家族歴がある人
  • 薬剤性の筋障害の既往歴がある人
  • 高齢者 など

アトルバスタチンの使用ができない人

  • アトルバスタチンの成分に対して過敏症の既往歴がある人
  • 急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝がん、黄疸(おうだん)があるなど、肝代謝能が低下している可能性がある人
  • 妊婦または妊娠の可能性がある人
  • 授乳中の人
  • グレカプレビル・ピブレンタスビルという薬を使っている人 など

アトルバスタチンと飲み合わせの悪い薬や食品はある?

アトルバスタチンでは、以下の薬や食品との組み合わせが悪いとされています。

以下の薬との併用は禁止されたり、注意が必要とされています。このような薬を服用している場合は、事前に医師や看護師に相談するようにしましょう。

  • グレカプレビル・ピブレンタスビル(マヴィレット):併用禁止

アトルバスタチン(後述)の副作用が出やすくなることがあります。

  • フィブラート系薬剤(ベザフィブラートなど):併用注意
  • ニコチン酸製剤(ニセリトロールなど):併用注意
  • 免疫抑制剤(シクロスポリンなど):併用注意
  • アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾールなど):併用注意
  • エリスロマイシン:併用注意

急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症(骨格筋の細胞が融解、壊死(えし)する病気)が現れやすくなるとされています。

  • クラリスロマイシン:併用注意
  • HIVプロテアーゼ阻害剤(ロピナビル・リトナビル、ネルフィナビルメシル酸塩など):併用注意
  • グラゾプレビル:併用注意
  • レテルモビル:併用注意

アトルバスタチンの血中濃度が高くなることがあります。

  • エファビレンツ:併用注意
  • リファンピシン:併用注意
  • ベキサロテン:併用注意
  • 陰イオン交換樹脂:併用注意

アトルバスタチンの血中濃度が低下することがあります。

  • ジゴキシン:併用注意
  • 経口避妊薬(ノルエチンドロン、エチニルエストラジオール):併用注意

これらの薬の成分の血中濃度が高くなることがあります。

食品

  • グレープフルーツジュース

グレープフルーツを食べたり、グレープフルーツジュースを飲んだりすることで、アトルバスタチンの血中濃度が高くなる可能性があります。

アトルバスタチンの使用中に注意したい症状

アトルバスタチンの服用中に、以下のような症状が現れることがあります。服用を止めたり、適切な処置が必要となったりする場合もあるため、気になる症状が現れた場合は医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

重大な症状

頻度は不明ですが、重大な症状として以下のようなものが現れることがあります。服用中止や適切な処置が必要となるため、すぐの受診が必要とされています。

横紋筋融解症、ミオパチー

横紋筋融解症(骨格筋が融解、壊死する病気)の場合は筋肉痛、脱力感といった症状や、急性腎障害などの重篤な腎障害がみられることがあります。ミオパチー(筋肉の病気の総称)の場合は広範囲にわたる筋肉痛、免疫介在性壊死性ミオパチー(自己免疫性の筋肉の病気)の場合は筋力低下などの症状がみられることがあります。

肝臓の異常

劇症肝炎(肝機能の急激な低下によって意識障害などの症状につながるもの)、肝炎、肝機能障害、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が現れることがあります。

過敏症

血管神経性浮腫(粘膜や皮膚の腫れ)、アナフィラキシー反応(重いアレルギー反応)、蕁麻疹(じんましん)といった過敏症が現れることがあります。

高血糖、糖尿病

高血糖や糖尿病が生じることがあります。口の渇きや頻尿、全身倦怠感などの症状がみられることがあります。

気になる症状がある場合は、受診を検討するとよいでしょう。また、ここにある症状が全てではありません。詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師のほか、薬の添付文書を確認するとよいでしょう。