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2022.09.30

アレルギー性鼻炎の薬とは? 〜種類別の効果や注意点についてご紹介〜

アレルギー性鼻炎の症状を改善する薬には多くの種類があります。服用するにあたって、どの薬がどのような症状を抑えてくれるのか、副作用はどの程度あるのか、服用時に気を付けなければならない点など、知識として知っておいたほうがよいことがたくさんあります。

ここでは、アレルギー性鼻炎の症状を少しでも和らげ快適に過ごすために、アレルギー性鼻炎の治療で一般的に処方される薬について解説します。

アレルギー性鼻炎の仕組みと薬が作用する過程

アレルギー性鼻炎は、アレルギーの原因である“アレルゲン”が鼻から入ることで起こるアレルギー反応です。アレルギー反応が起こる仕組みを簡単に説明すると、次のようなものです。

体は体内に入ってきたアレルゲンを感知すると、そのアレルゲンだけに結合する“IgE抗体”という伝達物質を産生します。IgE抗体はそれ以降、アレルゲンが体内に侵入してきたときに攻撃・排除を行います。

その際にマスト細胞という免疫に関係している細胞からヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質が放出されますが、この化学伝達物質が神経や血管、分泌腺などを刺激するため、多様なアレルギー反応が起こるのです。

アレルギー性鼻炎を抑える多くの薬は、このアレルギー反応が起こる過程のどこかを邪魔することにより効果を発揮します。

症状に応じて数種類の薬を組み合わせる

アレルギー性鼻炎の治療には、症状に対して行われる“対症療法”と、根本の原因を取り除いたり避けたりする“根治療法”がありますが、現在薬物療法に使用される薬は、ほとんどが対症療法のためのものです。

対症療法の代表的な薬として使われるのが主に第2世代の抗ヒスタミン薬で、これに化学伝達物質遊離抑制薬、抗ロイコトリエン薬などを組み合わせて使用します。症状によっては鼻噴霧用ステロイド薬や経口ステロイド薬が組み合わせられます。

アレルギー性鼻炎の薬物療法に用いる薬

アレルギー性鼻炎の薬 作用・効果 副作用・注意
第1世代抗ヒスタミン薬 産生されたヒスタミンが神経に作用する部位(受容体)にくっつくのを邪魔する。くしゃみや鼻水を止める 眠気や口渇。緑内障の人には使えない
第2世代抗ヒスタミン薬 ヒスタミンを放出させない。くしゃみや鼻水の症状を抑える 第1世代抗ヒスタミン薬よりは弱いが、眠気の副作用はある
抗ロイコトリエン薬 鼻粘膜の血管を広げ、鼻づまりを改善する 腹痛や下痢が起こることがある
化学伝達物質遊離抑制薬 アレルギー反応を起こす物質を放出させないようにする。鼻づまりを改善する 効果が表れるのに時間がかかる
抗プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2 鼻粘膜の血管に作用して、鼻づまりだけでなく、くしゃみや鼻水にも効果がある 効果が表れるのに時間がかかる
Th2サイトカイン阻害薬 アレルギー症状に関与する抗体を作られにくくする。鼻づまりに効果がある 胃の不快感や胃痛などが表れることがある
ステロイド薬
(1)鼻噴霧用ステロイド薬 鼻の炎症を抑える。くしゃみや鼻水、鼻づまりを改善する 鼻血や乾燥感などを感じる場合がある

定期的に使用する必要がある

(2)経口ステロイド薬 鼻噴霧用ステロイド薬は症状が改善しない場合に服用する。鼻の諸症状を抑える効果がある 長期間服用すると、毛深くなったり感染症のリスクが高くなったりする
点鼻用血管収縮薬 腫れた部位の血管を収縮させ、血流を減らす。鼻づまりに効果がある 使いすぎると、鼻づまりがひどくなる薬剤性鼻炎を起こすことがある
生物学的製剤(抗IgE抗体薬) IgE抗体が受容体に結合するのをブロックする。アレルギー症状全般に効果がある 皮下注射の薬なので、注射部位の痛みや腫れなどがある

疑問がある場合は医師や薬剤師に相談

アレルギー性鼻炎の薬は、処方されるときに必ず医師や薬剤師から薬の飲み方や効能、副作用などについて説明を受けます。

しかし、飲み方を忘れてしまったり薬の効果に不安を感じたりするなどいつもと違う症状が表れた場合は、自分で判断せずに医師や薬剤師に相談するようにしてください。