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2023.02.09

脂質異常症と心筋梗塞の関係とは? ~心筋梗塞の特徴や予防についてご紹介~

血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が多すぎる、あるいはHDLコレステロールが少なすぎる状態のことを脂質異常症といいます。この状態が長く続くと、血液がドロドロの状態になり、血管が硬くなる“動脈硬化”を引き起こします。動脈は心臓から全身に血液を送る重要な役割を持っているため、このはたらきが悪くなると心筋梗塞(しんきんこうそく)などの重大な病気につながる可能性があります。

この記事では、脂質異常症が原因の心筋梗塞と、その予防方法について解説します。

脂質異常症は心筋梗塞のリスクになる

脂質異常症は心筋梗塞という病気につながることで知られています。心筋梗塞とは、心臓に酸素や栄養を運ぶ冠動脈が詰まって血流が止まり、時間と共に心臓を動かす筋肉が壊死(細胞が死ぬこと)することで、日本人の死亡原因で多い病気です。

心筋梗塞を発症すると半数以上で、胸の痛みなどの前兆を伴うといった調査結果がありますが、この結果を踏まえると残りの約半数の方では発作が突然やってくるということを意味します。そのため、突然死する可能性もあります。

脂質異常症と心筋梗塞の関係

心筋梗塞の主な原因は動脈硬化だと考えられています。動脈硬化の原因はさまざまにありますが、脂質異常症も原因の1つです。脂質異常症では中性脂肪やLDLコレステロールの増加、HDLコレステロールの減少によって動脈硬化や心筋梗塞や脳卒中などの病気につながるリスクが増加することもさまざまな研究で明らかになっています。

たとえば、LDLコレステロールでは、上昇に伴い心筋梗塞などの病気の発症や死亡に対するハザード比(起こりやすさ)が増加することが、海外をはじめ日本人を対象とした脂質異常症の研究において報告されています。実際にある研究では、LDLコレステロールが30ml/dL上昇するごとのハザード比は男性の場合で1.3倍、女性の場合で1.25倍も増加するといわれています。

「脂質異常症と動脈硬化」について詳しく見る

心筋梗塞の予防には脂質異常症の早期発見・改善が大切

心筋梗塞を予防するには、原因となる脂質異常症を早期発見し、改善することが大切です。そのため、まずは定期的に健康診断を受けて脂質異常症の発見に努めましょう。健康診断で脂質異常症を指摘された場合は、放置せずに受診を検討するようにしましょう。また、すでに脂質異常症と診断されている場合は、医師の指示に従って治療を受けるようにしましょう。

定期的な健康診断で脂質異常症を早期発見

脂質異常症は、人間ドックや健康診断などで行う血液検査で発見されることが多く、企業が従業員の健康診断で必ず行う検査にも血中脂質検査が含まれています。そのため、年に一度は健康診断を受けて早期発見に努めるとよいでしょう。脂質異常症において血液検査で確認する項目と基準値は以下です。

新たな診断基準として取り入れられた“non-HDLコレステロール”は、総コレステロールからHDLコレステロールの値を引いた脂質の数値のことです。non-HDLコレステロールはLDLコレステロールと同じく心筋梗塞の発症と関連していることがわかっており、その予測能力は同等であるといわれています。また、境界域高LDLコレステロール血症または境界域高non-HDLコレステロール血症の場合は、何らかの病気の発症リスクが高いものがないか確認し、治療の必要性がないか確認することが求められます。いずれも、健康診断を受けた際に脂質異常症を指摘された場合は、早めに受診し、医師と治療方針を相談するようにしましょう。

生活習慣に気を付け合併症予防に努めることが大切

脂質異常症には自覚症状がほぼないため、定期的な健康診断が重要なカギとなります。原因には食事や運動、喫煙や飲酒などの生活習慣が大きく影響します。まずは日頃からバランスのよい食事や適度な運動を心がけましょう。自覚症状がなくても油断せず、健康診断の血液検査で数値に異常がみられた場合には、早めに受診を検討することが大切です。

eHealth clinicの内科では脂質異常症の診療を行っています。健康診断の結果を共有いただける場合は、その後スムーズにフォローアップいたします。eHealth clinicは土日や祝日も診療しており、予約は24時間365日受けつけております。オンライン診療も実施しているため、平日にお仕事や学校などでなかなか受診できない方もぜひお気軽にご相談ください。

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参考文献

動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版