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2022.09.30

脂質異常症の検査の内容とは? ~各項目の基準値や、異常が見つかったときの対処法~

血液中の脂質の値が基準値から外れた状態を脂質異常症といいます。この状態が続くと、血管の健康が失われて動脈硬化が起こります。これが進行すると狭心症(きょうしんしょう)心筋梗塞(しんきんこうそく)などの虚血性心疾患、脳出血や脳梗塞などの合併症のリスクを高めます。

実際に、脂質異常症の人はそうでない人に比べて、虚血性心疾患を引き起こすリスクが約4倍も高くなるといわれています。このことからも、健康診断などで脂質異常症を指摘された場合は早めに受診するようにしましょう。

本記事では、脂質異常症の検査について解説します。

脂質異常症の検査の概要

脂質異常症の検査では、採血によって中性脂肪やHDL-コレステロール、LDL-コレステロール、総コレステロールを測定します。いずれかの数値が基準値より外れていた場合に脂質異常症と診断します。

以下では、検査項目とそれぞれの基準値について説明します。

項目と基準値

総コレステロール

  • 基準値:140~199mg/dL

総コレステロールとは、血液中に含まれる全てのコレステロールを測定した総量のことです。

コレステロールは、体を構成する細胞の細胞膜やホルモンの材料になる成分ですが、これが多すぎたり少なすぎたりすると血管が硬く脆くなる“動脈硬化”の原因となります。

中性脂肪

  • 基準値:150mg/dL未満

中性脂肪は、肉や魚など食べ物の中にある脂質や体脂肪の多くを占めるもので、単に脂肪と呼ばれることもあります。

普段は体を動かすエネルギー源として糖質が使われていますが、糖質が不足すると蓄えられていた中性脂肪で補助します。しかし、使われなかった中性脂肪が増えすぎると、前述のコレステロールと同様に動脈硬化の原因になると考えられています。

LDL-コレステロール

  • 基準値:120mg/dL未満

LDL-コレステロールは、肝臓に蓄えられたコレステロールを全身へ運ぶはたらきがあり、増えすぎると血管壁にたまって動脈硬化を引き起こすことがあります。一般には悪玉コレステロールとも呼ばれています。

HDL-コレステロール

  • 基準値:40mg/dL以上

HDL-コレステロールは余分なコレステロールを全身から回収するため、動脈硬化を進行させないようにはたらきます。一般には善玉コレステロールと呼ばれています。

異常が見つかったら

検査で結果が基準値より外れていた場合は、生活習慣を見直し改善することが大切です。食生活では中性脂肪やコレステロールを含む食品を減らし、適度な運動を習慣にして喫煙者は禁煙に努めましょう。

食生活を見直そう

動脈硬化の大きな原因となるLDL-コレステロールを減らすためには、肉の脂身や鶏肉の皮、チーズ、バター、生クリームなどを控えることを心がけましょう。また、ケーキやドーナツなどの油もの、砂糖の入ったソフトドリンクといった糖質が多いものは中性脂肪の高値の原因となるので注意しましょう。

運動習慣をつけよう

運動では、ウォーキングといった軽く息がはずむ程度の有酸素運動の習慣化がすすめられます。無理せず自分のペースで続けましょう。

禁煙に努めよう

禁煙は難しいイメージもありますが、医療機関で行われる禁煙治療を受けることで、1人で頑張るよりもより楽に、より確実に禁煙することができるとされています。気になる方は医師に相談するとよいでしょう。

医師の指示に従って薬を活用しよう

脂質異常症では、生活習慣を改善しても数値がよくならなかった場合、薬の処方が検討されることがあります。

しかし、薬はあくまで補助的な治療であり、薬を始めたからといって生活習慣の改善を中断することはありません。生活習慣の改善と薬の服用を合わせて行うことで、薬の効果がより期待できるようになるといわれています。

脂質異常症の検査について分からないことは医師に相談しよう

脂質異常症の検査では、採血によってコレステロールや中性脂肪の値を調べます。

脂質異常症は通常自覚症状がないため放置されがちですが、この状態が続くことで動脈硬化を進行させ、命に関わるような心疾患や脳血管疾患のリスクを高めます。

そのため、定期的に健康診断を受けて早期発見・早期治療に努めることが大切です。脂質異常症の検査について分からないことがあれば、医師や看護師などに相談するようにしましょう。