新型コロナ後遺症を克服するための3つのポイント

脂質異常症とは、脂質の血中濃度が基準値から外れた状態のことです。血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)の値のいずれかが異常値であれば、脂質異常症と診断されます。
脂質異常症は食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などを原因とした生活習慣病の1つであるため、予防や改善のためには生活習慣を見直すことが重要となります。中でも本記事では、脂質異常症の食事における一般的な栄養指導の内容について解説します。
脂質異常症の予防、改善のためには食事に注意する必要があります。食事の注意点などは管理栄養士から栄養指導を受けることが一般的です。食事の基本は食べ過ぎを控えて適正なカロリーを守り、適正体重を保つことです。適正体重の目安は“身長(m)×身長(m)×22”で算出します。
また、ただ食べる量を減らすのではなく、脂質を抑え適切な量の糖質を取り、栄養バランスのよい食事にすることが重要なポイントです。成人の場合、1日の脂質摂取量の目安はエネルギー所要量の20~30%が目安となります。このほかにも、不規則な食事は体内に脂肪をためる原因となるため、1日3食をきちんと取り、間食や夜食を控えることも意識しましょう。
具体的な栄養指導の内容は以下で解説します。
脂質には主に飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、飽和脂肪酸はコレステロールの増加に、不飽和脂肪酸はコレステロールの低下につながるといわれています。飽和脂肪酸は肉の脂身やバター、ラード、生クリームなどの乳脂肪、インスタントラーメンといった加工食品などに多く含まれるため、肉の脂身を取り除いたり赤身肉を選んだりし、牛乳も低脂肪乳のものを選ぶとよいでしょう。
一方、サラダ油、魚油といった液体の油には不飽和脂肪酸が多く含まれています。中でも魚由来の不飽和脂肪酸の一種であるDHAには、心臓血管の動脈硬化予防が期待できるという研究結果があり、さらに青魚に含まれる一部の不飽和脂肪酸は、中性脂肪を下げるはたらきがあるといわれています。なお、サラダ油などには不飽和脂肪酸が多く含まれているものの、HDLコレステロール値が低い場合は、植物油の取り過ぎは控えたほうがよいとされています。
また、トランス脂肪酸の制限も必要です。これは不飽和脂肪酸の1種ですが、コレステロールを増やして動脈硬化のリスクになるといわれています。トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングに含まれているため、これらを使った食品には注意しましょう。
このように脂質の種類によって改善や予防につながることもあるため、選んで食べることが大切です。
コレステロールの摂取は血中のLDLコレステロールを高めることにつながります。
ただし、その影響は個人差が大きく、不飽和脂肪酸の影響に比べると小さいとされています。とはいえ、コレステロールの摂取を減らすことでLDLコレステロール値を下げられる可能性があるため、コレステロールが多く含まれる卵の黄身、魚卵、内臓類(レバーやモツ)などの食べ過ぎに注意しましょう。
また、ある程度コレステロール値が下がっている場合は、2~3日に1回程度食べてもよいとされています。
食物繊維にはLDLコレステロール値を下げるはたらきが期待できます。そのため、野菜やイモ類、果物、海藻類、大豆製品をはじめとする豆類、こんにゃく、未精製穀類などを積極的に取るとよいでしょう。
特に中性脂肪が高値の場合、甘いものを減らすことが大事だといわれています。砂糖が多いソフトドリンク、菓子類を控えましょう。また、主食(炭水化物)や果物の取り過ぎにも注意し、果物は甘くないものを1日に1個程度を目安としましょう。
特に中性脂肪が高値の場合、アルコールを控えることも大事です。実は、アルコールはHDLコレステロール値を高めるといわれていますが、それ以上にほかの病気のリスクなどのデメリットが多いため、HDLコレステロール値を高めるためにアルコールを取ることは推奨されていません。
どうしても飲みたい場合は、アルコールは1日25gまでとされています。目安として、日本酒1合に含まれるアルコールは約23gです。
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脂質異常症の予防・改善のためには食事内容をあらためることが大事です。特にLDLコレステロール値が高い場合は、まず飽和脂肪酸を控え、次にコレステロールを減らすことが大事、といったように食事の内容が非常に重要とされます。
また、食事だけでなく運動や禁煙が必要になる場合もあり、具体的な食事療法や治療の内容は個々で異なる可能性もあるため、受診したうえで医師や管理栄養士のアドバイスに従うとよいでしょう。
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