新型コロナ後遺症の治療法：幹細胞培養上清液「点鼻薬」療法の効果と可能性
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以前から花粉症（アレルギー鼻炎）と喘息は合併している頻度が高いことが知られており、多くの研究から花粉症をはじめとする鼻炎は喘息を悪化させる要因になることが明らかとなっています。本記事では、花粉症と喘息の関係について解説していきます。
花粉症（アレルギー性鼻炎）と喘息は高頻度に合併していることが知られています。実際に日本のある調査では、アレルギー性鼻炎が喘息に合併している頻度は67.3%だったという結果が報告されており、花粉症は喘息を悪化させる要因であると考えられています。
また、日本のある病院の調査では、成人の喘息患者さん 333 名のうち 116 名（34.8％）がスギ花粉症を合併していたと報告されています。また、スギ花粉が飛散する時期に喘息症状が悪化するかを調査したところ、スギ花粉症を合併していた 116 名のうち 41 名（35.3％）から、何らかの喘息症状が悪化したといった回答が得られています。
花粉症などの鼻炎が喘息を悪化させる要因になるのは、鼻と気道がつながっているという体の構造が関係しています。
通常、花粉症は鼻や目の粘膜に花粉が付着することで発症しますが、鼻と気道はつながっているため、鼻の粘膜への刺激や炎症が気道まで伝わってしまい、気道が敏感になったり気道を狭めたりすることがあるのです。また、花粉症の症状が重症な方では喘息の症状も重くなることがあるといわれています。
花粉は粒子が大きいことから、ほとんどが気道まで到達しないと考えられているため、通常は花粉がきっかけで喘息が起こったり悪化したりするということはありません。しかし、花粉表面にある “オービクル”という微粒子成分は気道に入ることがあり、これが喘息の発症と悪化に関わっている可能性があると考えられています。
このことからも、花粉症や喘息を治療する際にはどちらの治療もしっかりと行うことが大切です。
花粉症の治療には、主に症状を和らげる対症療法と根本的に治す根治療法の2つがあります。対症療法では点鼻薬や飲み薬、点眼薬などが処方されます。これらの薬を適切に使い分けることによって、花粉が多い時期でも約5～6割の患者さんが重大な副作用もなく、花粉症による症状がほとんどみられず生活を送れることが分かっています。
一方で根治療法は、アレルゲン（花粉症の原因物質）が含まれた薬を飲み、徐々に慣らしていく治療のことで、スギ花粉症患者さんのみ適応となります。薬は長期間服用する必要がありますが、これによって症状が軽くなったり症状が出なくなったりする患者さんは約8割にもなることが分かっています。
また、毎年花粉症の症状に悩まされている方は、症状がみられる前から治療を受けることで重症化を防ぐことができます。そのため、すでに花粉症と診断されている方は早めに受診するようにしましょう。
喘息の治療では主に薬物療法が検討されます。気道の炎症を抑えて症状が出ないようにする吸入ステロイド薬や、発作が起こったときに鎮めるための短時間作用性吸入β2刺激薬などを使うことが一般的です。
発作の原因となっている炎症を放置してしまうと、病状が悪化し治療が難しくなってしまうことがあります。そのため、発作が起こったときに薬を使うだけでなく、炎症を抑える薬を毎日続けることが大切です。また、薬による治療と同時に、発作の原因となる物質や環境を避けることも必要です。体調や室内環境を整え、生活習慣にも注意しましょう。
花粉症や喘息の悪化を防ぐためには、どちらも適切な治療を受けることが大切です。そのため、医師の指示に従って治療を受けるようにしましょう。
花粉症と喘息は、どちらも長く付き合っていかなければならない病気です。症状が落ち着いたようにみえても安易に治療を止めたりせず、治療を続けることが大切です。eHealth clinicのアレルギー科・呼吸器内科では花粉症や喘息の治療を行っています。来院はもちろんオンライン診療にも対応しており、忙しい方でも通いやすいような体制を整えています。
また、すでに花粉症であることが分かっていて薬だけ欲しいといった場合にも対応しています。その際は、今まで服用していた薬の種類が分かるようなお薬手帳などを共有いただければスムーズな診療が可能です。これまで使用していた薬が合わなかったという方も、ぜひ一度ご相談ください。患者さんが健康的な生活を送れるよう、全力でサポートいたします。
