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高血圧を予防するもしくは血圧を下げるために、塩分の制限が推奨されています。減塩がよいとはいえ、食べ物や料理に含まれている塩分の量はどうやって調べるのか、食品成分表の食塩相当量とナトリウムはどう違うのかなど、知っているようでよく説明できないことがいくつもありませんか。
この記事では、高血圧と塩分制限の関係や、上手に減塩するヒントなどについて解説します。
塩分を控えめにしないと血圧が上がるということはよくいわれますが、どのような仕組みで塩分が血圧を上げるのでしょうか。
私たちの体には、常に体内の塩分濃度を一定に保つ機能が備わっています。そのため、塩分(ナトリウム)をたくさん取ると、体の塩分濃度を下げるために水をたくさん飲むように脳から指令が出ます。塩辛いものを食べると喉が渇くのはこのためです。
水分がたくさん体内に入ると血液量が増加し、多くの血液が心臓に流れ込みます。心臓は通常よりも強い力でこの血液を全身に押し出すため高血圧になり、心臓には大きな負担がかかります。同時に、血液から不要な塩分や水分をろ過する役目をもつ腎臓もフル稼働しなければならず、負担がかかります。
このような状態がずっと続くと、常に高血圧にさらされている血管は傷つき、心臓や腎臓が疲弊してしまい、さまざまな合併症が起こるのです。また、血圧を調整するための一連の反応であるレニン・アンジオテンシン系(RAS系)が過剰になることも高血圧の原因となります。
高血圧に関する記事などを見ると、食塩相当量とナトリウム(量)という単語が同じような扱いで登場します。しかし、両者には大きな違いがありますので、高血圧で塩分制限が必要な場合はしっかり区別しておきましょう。
塩は、ナトリウムとクロール(塩素)の化合物で“NaCl”という化学式で表されます。単純にこの量が食塩量とはなりません。厳密には、血圧を上げる作用があるのは塩に含まれるナトリウムなので、ナトリウムの量を食塩として換算するとどのくらいの量になるのか計算する必要があります。
塩分を控えなければならない場合、塩分やナトリウム量ではなく、食塩に換算した“塩分相当量”で1日の塩分の摂取量を計算する必要があります。
最近はほとんどの食品成分表に食塩相当量の表示がありますが、見当たらない場合は以下のように計算してみてください。
食塩量(g)= ナトリウム量(g)×2.5
※ナトリウム量は(mg)表示のことが多いため、“ナトリウム量(g)=ナトリウム量(mg)÷1,000” の計算が必要です。
たとえば、栄養表示に“ナトリウム量:787mg” とあった場合、塩分相当量は約2gになります。
減塩をすれば確実に血圧が下がることは、多くの実験で証明されています。しかし、思ったほど血圧が下がらない人も一定数いることが分かっています。
その理由として、遺伝的に塩分に影響されやすい“食塩感受性高血圧”と、そうでもない“非感受性高血圧”の2タイプがあることが挙げられます。
非感受性高血圧の人は塩分を取っても血圧がそれほど上昇しません。しかし、減塩しても降圧効果が弱いという特徴があるので、そのほかの治療方法も併せて行っていくことになります。
どちらのタイプでも減塩は重要な治療の手段であることは変わらないうえ、減塩は高血圧だけでなく、さまざまな生活習慣病を予防する手助けになります。また、欧米の人と比較して、日本人には食塩感受性高血圧が多いことも分かっています。
1日の食塩摂取量は、厚生労働省では男性7.5g未満・女性6.5g未満に、日本高血圧学会では、高血圧の人は1日6g未満を目標に減量するようにすすめています。
食塩摂取量を1日1g減らせば、高いほうの血圧が平均1mmHg強低下することが期待できるとされています。
摂取食塩量を減らすためには、塩分量の多い食品や外食は控え、塩の代わりに出汁や香辛料、果汁を使うなどの工夫をするとよいでしょう。
日本人は醤油や味噌、干物などの塩蔵品といった加工食品で塩分を過剰に摂取してしまいがちなので、隠れた塩分にも注意が必要です。
また、塩分摂取量の制限と同時に、ナトリウムを体外に排泄する効果のあるカリウムを摂取することも大切です。カリウムは、バナナや玄米、野菜類に多く含まれています。
マグネシウムも血圧の調整に役立ちますので、海藻類や魚介類を積極的に食べましょう。
塩分制限をはじめとする生活習慣のコントロールは、自力ではとても大変です。家族の協力はもちろんのこと、具体的な実施方法や簡単な調理法、役に立つ食材などについて医師や管理栄養士などに気軽に相談してください。
無理をせず、長く塩分制限を続けられる方法を探していきましょう。