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診療科目
2022.07.22
#対象疾患

オロパタジン

オロパタジンとは

オロパタジン(オロパタジン塩酸塩)とは、アレルギー性鼻炎や蕁麻疹(じんましん)、皮膚疾患に伴うかゆみに効果が期待できる薬です。医療用医薬品(医師の処方が必要な薬)の先発品としてアレロック錠2.5、アレロック錠5、アレロックOD錠2.5、アレロックOD錠5、アレロック顆粒0.5%があります。また、ジェネリック医薬品にはオロパタジン塩酸塩錠などがあり、さまざまな製薬会社から製造販売されています。

かゆみが起きる原因はいまだ明らかになっていないこともありますが、皮膚にある細胞(肥満細胞)から分泌される“ヒスタミン”という物質がかゆみを引き起こすと考えられています。オロパタジンはかゆみの原因となるヒスタミンのはたらきを抑え、かゆみを和らげると考えられています。

オロパタジンが処方される病気とは?

オロパタジンが処方されるのは、主に以下のような病気があるときです。

  • アレルギー性鼻炎
  • 蕁麻疹
  • 皮膚炎(湿疹)
  • 痒疹
  • 皮膚搔痒症(ひふそうようしょう)
  • 尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)
  • 多形滲出性紅斑(たけいさんしゅつせいこうはん) など

オロパタジンの使用方法とは?

成人の場合、オロパタジン塩酸塩として5mgを朝と寝る前の1日2回服用します。1回の用量は、アレロック錠またはOD錠2.5なら2錠、アレロック錠またはOD錠5なら1錠、顆粒なら1g(1包)ですが、年齢、症状により適宜増減することもあります。

また、OD錠は口の中で溶けるため、水なしでも飲むことができます。

オロパタジンの使用に注意が必要な人とは?

オロパタジンでは、以下のような方で使用に注意が必要、または使用できないことがあります。気になることがある場合は、事前に医師や薬剤師などに相談するようにしましょう。

オロパタジンの使用に注意が必要な人

  • 長期ステロイド療法を受けている人
  • 腎機能が低下している人
  • 肝機能障害がある人
  • 妊婦または妊娠している可能性がある人
  • 授乳中の人
  • 小児等
  • 高齢者 など

<h3>オロパタジンが使用できない人

  • オロパタジン(アレロック)の成分に対して過敏症の既往歴がある人

など

オロパタジンの使用中に注意したい症状

オロパタジンの服用中に、以下のような症状が現れることがあります。服用をやめたり、適切な処置が必要となったりする場合もあるため、気になる症状が現れた場合は医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

重大な症状

重大な症状として劇症肝炎(肝機能の急激な低下によって意識障害などの重い症状が現れることがある病気)、肝機能障害、黄疸(おうだん)(皮膚や白目が黄色くなること)が起こることがあります。

肝臓は異常が生じても自覚症状が現れにくく、進行すると倦怠感などが現われることがあります。適切な処置を受けるため、倦怠感や黄疸といった気になる症状があれば受診が必要とされています。

比較的よく起こる症状

眠気

5%以上の頻度で眠気が生じることがあります。そのため、オロパタジン(アレロック)の服用中は、車の運転をはじめとする危険を伴う機械の操作を控える必要があるとされています。

その他

0.1〜5%未満の頻度で発疹(ほっしん)、倦怠感、口の渇き、頭痛、頭が重い感じ、めまい、腹部の不快感、腹痛、下痢、吐き気、肝機能異常などが起こることがあります。長く続く場合は受診を検討するとよいでしょう。

まれな症状

0.1%未満の頻度で顔や四肢(手足)のむくみ、かゆみ、呼吸困難、集中力低下、しびれ感、便秘、口内炎、口角炎、舌の痛み、胸やけ、食欲亢進、頻尿、排尿に困難が生じる、動悸、血圧上昇、胸部の不快感、味覚異常、体重増加、ほてりといった症状が現われることがあります。

そのほか、頻度不明ですが顔や四肢などの不随意運動(自分の意思とは関係なく体が動く)、嘔吐、月経異常、筋肉痛、関節痛などの症状が現れることもあります。長く続く場合は受診を検討するとよいでしょう。

詳細な効果や副作用については、医師や薬剤師のほか、薬の添付文書を確認するとよいでしょう。

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