2型糖尿病患者さんに対して投与した試験では、投与から26週までの体重減少量が、3㎎で-0.5kg、7㎎で-1.0kg、14㎎で-2.4kgだったという結果が出ています。
参考論文の要約
背景
・日本人での糖尿病は他の国の人たちと少し違う特徴があるため、経口セマグルチドのような新しい薬の効果を調べる必要があります。 ・この研究では、経口セマグルチドの用量ごとの効果と、偽薬や注射薬のリラグルチドとの比較を調べました。
方法
・日本にある16の医療機関で、52週間にわたって行われた試験です。 ・20歳以上の日本人の方で、食事や運動療法だけでは血糖値がうまくコントロールできない方、または飲み薬による治療中の方を対象にしました。 ・参加者は5グループに分けられ、経口セマグルチド (3mg、7mg、14mg) を1日1回飲むグループ、偽薬を飲むグループ、注射薬のリラグルチド (0.9mg) を1日1回打つグループのいずれかにランダムに割り当てられました。 ・この試験の主な目的は、26週目までのHbA1c (ヘモグロビンA1c) の変化を調べることで、経口セマグルチドの効果を評価することでした。
結果
・経口セマグルチドを飲んだグループでは、飲む量が多いほどHbA1cが下がりました (3mgで-1.1%、7mgで-1.5%、14mgで-1.7%)。 ・偽薬を飲んだグループではHbA1cはほぼ変化せず (0.1%)、リラグルチドを打ったグループでは-1.4%下がりました。 ・経口セマグルチドは偽薬と比べてHbA1cを有意に下げる効果があり、用量を増やすほど効果が高まることも示されました。 ・リラグルチドと比較した場合も、経口セマグルチドは同等かやや効果が高いことが示唆されました。 ・経口セマグルチドを飲むと、便秘などの軽い胃腸の症状が起きることがありましたが、どれも軽いものでした。
結論
・この研究では、経口セマグルチドは日本人のタイプ2糖尿病患者さんにおいて、用量依存的にHbA1cを下げる効果があり、他のGLP-1 receptor agonistsと同様の安全性を有することが示されました。