高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
痛風とは、血中の尿酸値が異常に高まり、結晶化して関節にたまることで炎症が起こり、足などに激痛が走る病気のことです。症状は発作的に起こることから“痛風発作”と呼ばれ、発作後2~3日ほどは歩けないほどの痛みが続くことが特徴です。放置するとさまざまな合併症を招くリスクもあるため、原因を知って予防に努めることが大切です。本記事では、痛風の原因について詳しく解説します。
① 平日20時まで、土日祝も診療
② オンライン診療対応で、すぐに薬が受け取れる
③ 管理栄養士による食事指導も実施
痛風は、食生活や運動習慣などの日常生活がきっかけとなり、尿酸が体内に過剰に蓄積することが原因で発症します。具体的には以下のとおりです。
痛風と高尿酸血症は肥満と関係していることが明らかになっています。実際に痛風患者さんの37%程度は肥満が原因で健康障害が起きている、あるいは起こる可能性がある状態の“メタボリックシンドローム”であるといわれています。
肥満の方が痛風を引き起こす原因には、食べ過ぎが挙げられます。尿酸のもとになるプリン体は、ほぼ全ての食べ物に含まれているため、食べ過ぎは尿酸値の上昇につながります。
プリン体を多く含む食べ物を好んで食べることも尿酸値の上昇につながり、痛風を招く恐れがあります。また、肥満の方はプリン体を含む食べ物を好んで食べる傾向にあるといわれているため注意が必要です。プリン体を多く含む食べ物は、レバーなどの内臓や肉、魚の白子などです。痛風の改善・予防のためには、食べ過ぎを見直し肥満を改善することや、プリン体を多く含む食べ物を知って適量を心がけることが大切です。
アルコールは種類にかかわらず、代謝の過程で多くの尿酸を生み出すといわれています。また、肝臓でアルコールを代謝する過程で、腎臓での尿酸の排泄を邪魔するため、尿酸値が上がってしまいます。主にこの2つの点から、アルコールを飲まない日を設けながらアルコールの摂取量を控えることが大切です。
適度な運動を習慣化することは痛風の予防に役立ちますが、激しい運動は尿酸値の上昇を招くといわれています。
特に激しい運動で大量の汗をかいたときは、体内の尿酸値が一時的に上昇します。このときしっかり水分を補給しないと、体内の尿酸濃度が高まり、痛風を引き起こしやすくなります。
痛風を予防するためには、食生活や運動習慣の工夫、アルコールの摂取量を適量にすることなどが重要です。
太り気味で尿酸値が高い方が減量を行うと、尿酸値が改善されることが多いです。また、肥満の場合は体内でプリン体の合成を促すといわれているため、まずは減量をすることが痛風や高尿酸血症の予防につながります。1日に摂取するエネルギー量を見直し、1日3食規則正しく食べるようにしましょう。
アルコールの中でも、ビールは特に尿酸のもとになるプリン体が多いので注意が必要です。1日の摂取目安は、ビールなら500ml程度、日本酒なら1合(180ml)程度、ウイスキーならダブル(60ml)程度、ワインなら200ml程度を目安にしましょう。
水分を多く取る(2L以上)ことにより、尿量を増やして尿酸の排泄を促します。ただし、甘い飲み物はエネルギーの過剰摂取につながるため注意が必要です。また、アルコール飲料、ジュース、カフェイン、清涼飲料水などは控えましょう。
前述のとおり、短距離走などの激しい運動は痛風を誘発する恐れがありますが、適度な運動は痛風を予防する効果が期待できます。具体的には、ウォーキングやジョギングなどの軽度な有酸素運動がおすすめです。仕事や家庭のことで忙しくて運動する時間がない方は、エレベーターより階段を使う、バスに乗らずに歩くなど、日常生活の中の活動量を増やすことがおすすめです。
痛風の原因は、生活習慣の乱れなどによって体内に尿酸が過剰に蓄積することです。痛風を進行させないためには、食事や運動などの生活習慣の工夫が大切です。特に食生活の改善が重要なので、レバーや肉などの動物性食品やビールなどのアルコールの摂取を控えましょう。痛風について気になることがあれば、医師に相談しましょう。
イーヘルスクリニック新宿院の内科・腎臓内科では痛風の治療を行っています。痛風をはじめとする生活習慣病の治療では、薬を服用するだけではなく食事や運動などの生活習慣を見直すことが大切です。イーヘルスクリニック新宿院では医師や看護師、管理栄養士などが一人ひとりの悩みや不安に合わせた治療をご提案します。診療は対面のほか、オンラインでも可能です。ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。
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参考記事
■高尿酸血症の合併症とは?~痛風のほか慢性腎臓病や高血圧などさまざまな病気を招くリスクがある~
<p class=”frame-gray”>記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。</p>