高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
空腹時血糖とは、その名前のとおり10時間以上食事を取っていない状態で測定した血糖値のことをいいます。
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことを指し、健康な人でも食事を取ると上がり、空腹になると下がるというように1日の中で変動があることが特徴です。また、入浴や運動などによっても変動することが分かっています。
空腹時血糖値は食事の影響を受けていないことから、比較的変動が小さいタイミングで測定した血糖値といえます。
血糖値は高くても低くても何らかの問題があり、特に注意が必要なのは高い場合です。血糖値が高いまま下がらない状態が続くと、動脈硬化を引き起こし、2型糖尿病などの病気を引き起こす可能性があります。
空腹時血糖値は血液検査によって測定でき、健康診断の際に行われる血液検査でも検査項目に入っていることもあります。10時間以上の絶食の後に採血が必要となるため、一般的には検査当日の朝食を抜いた状態で採血を行います。
前述のとおり、空腹時血糖値を測定する際は10時間以上の絶食が必要です。そのため前日夜は決められた時間までに夕食を取り、その後の飲食を控えましょう。また何らかの治療薬を飲んでいる場合は、医師にその旨を申告しましょう。採血時は、皮膚を針で刺す痛みを感じることがあります。
健康診断後の再検査や何らかの病気が疑われて行う血液検査は、保険診療で受けることが可能です。
空腹時血糖の基準値は100mg/dL未満です。
空腹時血糖値が100mg/dL以上になると“高血糖”と呼ばれ、糖尿病や甲状腺機能亢進症、肝硬変などの病気が疑われます。さらに110mg/dLを超えている場合には、メタボリックシンドロームと診断されることがあります。
また空腹時血糖値は、糖尿病の診断に欠かせない検査項目の1つです。特に空腹時血糖値が126mg/dL以上の場合には、糖尿病と診断される可能性が高まります。糖尿病は初期症状がないため、診断された段階では自覚症状がないことも少なくありません。
空腹時血糖値が110〜126mg/dLの場合、正常な状態と糖尿病の間という意味で“境界型耐糖能異常”と呼ばれ、将来的に糖尿病になる可能性が高いといわれています。
別の日に行った検査で以下の項目が合計2つ以上当てはまる場合や、同日の検査でいずれかの血糖値とヘモグロビンA1cに関する検査結果の両方が以下の項目に該当した場合に糖尿病と診断されます。
<血糖値>
<ヘモグロビンA1c>
なお、糖尿病の診断はヘモグロビンA1cの異常値だけでは行えません。異常のある検査項目のうち、最低でも1つは血糖値に関するものでなければ診断されないため、注意が必要です。
*75g経口ブドウ糖負荷試験:10時間以上絶食した後に血糖値を測定し、その後ブドウ糖75gを溶かした液体を飲んで、30分後、1時間後、2時間後の血糖値を測定する検査のことです。
空腹時血糖値が70mg/dL以下の場合、低血糖と呼ばれます。低血糖は特に糖尿病の治療中に起こりやすいことで知られていますが、時にそのほかの病気や治療薬、食生活などを原因に糖尿病ではない方にも起こることがあります。低血糖状態が続くと、体のふるえや動悸、意識の低下などの症状が現れる方もいます。
健康診断の血液検査などで空腹時血糖値が100mg/dL以上だった場合、早めに再検査や精密検査などを受けるようにしましょう。検査の結果、何らかの病気が発見されれば、その病気に対する治療が検討されます。
空腹時血糖値が高い場合、もっとも疑われやすいのは糖尿病です。糖尿病と診断された場合、血糖値を下げるために、まずは食事療法や運動療法が検討されます。食事療法では、カロリー制限やバランスのよい食事などが指導されることが一般的です。また運動療法では、主に有酸素運動を中心とした継続的な運動が指導されます。そのうえで必要に応じて薬物療法が検討され、血糖値を正常な状態に近づけることを目指します。
なお仮に現段階では糖尿病と診断されなかった場合でも、空腹時血糖値が高い状態が続くと、将来的に糖尿病になるリスクが高まるといわれています。加えて、高血糖で動脈硬化が促進されることにより、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるともいわれています。
以上のことから、糖尿病と診断されない場合でも、血糖値の高い方は医師の指導のもと食べ過ぎを防ぎ、バランスのよい食事を取るなど食生活を見直したうえ、運動習慣を身につけることを検討しましょう。
健康診断の血液検査などで空腹時血糖値が70mg/dL以下であった場合、検査結果に応じて再検査や精密検査を受けることを検討しましょう。検査の結果、原因となる病気が見つかれば、それに対する治療が検討されます。また食生活によって低血糖が起こる場合もあるため、食事に対する指導などが行われることもあります。