高尿酸血症の食事で気を付けるポイントとは?具体的な食事の注意点を解説
肥満に伴う症状の改善に効果のある漢方は、病院やクリニックでも使われています。植物、動物、鉱物などを原料とした生薬を組み合わせてつくる漢方には多様な効果があり、体格や体質に合ったものを飲むと、便秘やむくみ、肩こりなどの症状改善が期待できます。
肥満の治療に使われる代表的な漢方の、それぞれ適した体格・体質、効果、副作用について解説します。
肥満の治療に使われる代表的な漢方は、“防風通聖散”“防已黄耆湯”“大柴胡湯”です。
防風通聖散と防已黄耆湯は、肥満症と診断された場合に保険適用となります。肥満症とは、BMI(体重<kg>÷身長<m>÷身長<m>)が25以上で、肥満による健康障害(2型糖尿病、高血圧、睡睡眠時無呼吸症候群など)を1つ以上併発しているか、健康障害を起こしやすい内臓脂肪蓄積がある場合をいいます。
比較的がっちりした体格で、お腹に脂肪がたくさんあり、男性の場合は太鼓腹の人、肥満に伴い便秘、肩こり、のぼせ、動悸などがある人に適しています。脂ものや甘いものが好きで食べ過ぎてしまうため、代謝が低下して肥満になると考えられます。
発汗、便通、清熱、利尿の効果があります。防風通聖散は18種類の生薬でつくられ、その中のボウフウ、ケイガイ、トウキは血流を改善して脂質の代謝を促す効果が認められています。また、カッセキ、ビャクジュツなどが水分の排出を促してむくみを改善します。
不眠、発汗過多、食欲不振、胃部不快感、吐き気、軟便などがみられることがあります。
全体的にぽっちゃりしていて、筋肉がやわらかい水太りタイプの人で、色白で疲れやすく、汗かきの傾向がある人に適しています。胃腸があまり強くなく、たくさん食べるわけではないのですが、水分代謝が低下しているために体内に水がたまってしまうと考えられます。
消化吸収を助けるとともに、余分な水分の排出を促します。防已黄耆湯は6種類の生薬でつくられ、ショウガが胃腸を温め、ビャクジュツとカンゾウが胃腸にたまった水分を尿として排出させます。胃腸がはたらくようになると、体に必要なエネルギーをつくって燃焼させることができるため、体が締まっていきます。
胃部のむかつき、食欲不振、吐き気などがみられることがあります。
もともと筋肉質で体力がある人で、暴飲暴食のために太り太鼓腹になっている人、肥満に伴い下腹部痛、肩こりや耳鳴りなどの症状がある人、ストレスのために食べ過ぎてしまい、太るという人に適しています。
便秘の改善に加え、肝機能を改善して脂質代謝を促す作用、イライラをしずめる作用などがあります。大柴胡湯は8種類の生薬でつくられ、ダイオウやキジツが便通を促します。
食欲不振、腹痛、下痢などがみられることがあります。
漢方は空腹時に飲むことで副作用が出にくくなり、効果が上がることが期待できます。そのため、多くの漢方は“食前”または“食間”のタイミングで飲むように指示されます。
“食前”は食事の20〜30分前、“食間”は食事と食事の間で食後2時間くらいが目安です。“食間”は食事中という意味ではないので注意しましょう。
また、漢方はお湯に溶かして飲むとより効果が期待でき、吸収もよくなるといわれています。お湯で飲むことは、体を冷やさないという漢方の考え方にも合っています。
漢方もほかの薬と同じように、医師の指示した用法・容量を守って飲むことで効果を上げ、副作用を低減することができます。漢方にも副作用はあるので、飲み始めて気になる症状が出たら医師に相談しましょう。
また、肥満症の治療でもダイエットでも、漢方などの薬はあくまで補助的なもので基本は食事と運動です。
漢方による治療を試したい場合や、治療に対する疑問や不安がある場合は医師に相談しましょう。