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2022.04.26
#内科 #対象外来

頭痛外来

受診の目安となる症状

  • 突然激しい頭痛が起こる
  • 痛みが徐々に悪化する
  • 頭痛以外にも吐き気や嘔吐、手足の動きづらさ、発熱などの症状がある
  • 1か月に10日以上頭痛がある
  • 頭痛によって日常生活に支障が出ている など

頭痛は、日本人の約4割の人が頭痛持ちといわれるほどありふれた体の不調といわれています。しかし、一口に頭痛といっても、放置すると命に関わる頭痛があることを頭に入れておくことが大切です。強い頭痛がある、痛みが徐々に悪化する、頭痛のほかにも症状があるといった場合は、脳出血やくも膜下出血、髄膜脳炎(ずいまくのうえん)などの命に関わる病気が関係している可能性もあるため、早めに受診を検討することがすすめられます。

一方、片頭痛()一方や緊張型頭痛などの頭痛の場合は命に関わることはありませんが、学校や仕事に行けない、頭痛で寝込んでしまうなど生活に支障が出ている場合は我慢せずに医師に相談してみるとよいでしょう。頭痛に対応する診療科はさまざまですが、まずは内科やかかりつけ医などを検討するとよいでしょう。

「発熱と頭痛」があるときに考えられる病気

頭痛の原因と対処法

頭痛は大きく分けて片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛といった“一次性頭痛”と、病気の症状として頭痛が現れている“二次性頭痛”があります。原因やタイプによって対処法や治療法が異なります。

片頭痛

片頭痛とは、脈打つような痛みがある頭痛が繰り返し起こる頭痛のことです。このほか、吐き気や嘔吐、光や音に対して敏感になるといった症状があったり、重い場合は動けなくなったりすることもあります。通常痛みは3日以上続くことはないとされています。

検査をしても異常が見つかることはなく、原因ははっきり分かっていません。しかし、神経系や血管で重要な役割をしているセロトニンという物質がうまくはたらいていないことが原因だと考えられています。

片頭痛が起こったときは、まず光や音など外からの刺激を避け、静かで暗い場所で横になって安静にするようにしましょう。症状が軽い場合は、数時間の睡眠など体を休めることで改善する場合もあります。また、市販の鎮痛薬を使用してみてもよいでしょう。症状が強い場合は、痛みがある部分に冷却シートなどを当てて冷やすことで痛みが和らぐことがあります。

ただし、日常生活に支障があるような場合は一般的な鎮痛薬では効果がなく、医師の処方が必要なトリプタン製剤という薬が有効とされているため、受診を検討するとよいでしょう。

緊張型頭痛

緊張型頭痛とは、頭全体が締め付けられるような痛みがある頭痛のことです。ストレスや運動不足のほか、さまざまな要因が重なって起こるとされています。

ストレス解消を心がけるほか、続けられるような適度な運動を毎日取り入れるとよいでしょう。また、筋肉の緊張を和らげるように、ぬるめの湯船につかることなどもすすめられます。なお、一般的な鎮痛薬でも効果が期待できますが、月に10日以上頭痛がある場合は飲み薬による予防療法もあるため、受診を検討するとよいでしょう。

群発頭痛

群発頭痛とは、片目の奥に激しい痛みが起こり、涙や鼻水も出る頭痛のことです。症状は15分~3時間程度で治まりますが、1~2か月間はほぼ毎日頭痛が生じる(群発期)とされています。原因ははっきりと分かっていません。ただし、アルコールがきっかけとなって頭痛が起こることがあるため、痛みがある時期は飲酒を控えたほうがよいでしょう。

群発頭痛では一般的な鎮痛薬では効果が期待できないとされています。医師の処方が必要なトリプタン製剤という薬が有効とされているため、気になる症状がある場合は受診を検討するとよいでしょう。

かぜや二日酔い

かぜをひいたときは、ウイルスと戦うためにプロスタグランジンという物質が分泌され、この物質によって頭痛につながることがあります。この場合は安静にし、十分な睡眠を取りましょう。ただし、強い痛みや倦怠感がある場合はインフルエンザなどの可能性もあるため注意が必要です。

また、お酒を飲みすぎると二日酔いとして頭痛などの症状が現れることがあります。これは、アルコールが分解されることでできる物質が、肝臓で処理しきれなくなって起こるとされています。

更年期症状

更年期(閉経前後5年間)になると女性ホルモンが低下し、さらに加齢や心理的な要因も加わって更年期症状を発症するといわれています。頭痛のほか、めまいや動悸、肩こり、疲れやすさなどさまざまな症状が現れることがあります。

まずは生活習慣の改善を行い、改善しない場合は医療機関での心理療法や薬物療法が必要となるため、受診を検討するとよいでしょう。

病気(二次性頭痛)

脳出血、くも膜下出血、髄膜脳炎、脳腫瘍(のうしゅよう)副鼻腔炎(ふくびくうえん)、緑内障、帯状疱疹(たいじょうほうしん)などが原因となって頭痛が起こっている場合があります(二次性頭痛)。命に関わる病気が原因で頭痛が起こっている可能性もあり、吐き気や嘔吐、手足の動きづらさ、発熱、鼻水、視野の異常、発疹(ほっしん)など、別の症状も併発している場合は、早めの受診を検討するとよいでしょう。

二次性頭痛の場合は、原因となっている病気を治療することで改善するといわれています。

頭痛になったときに気を付けたいポイント

頭痛を改善するためには、原因やタイプに合わせた対応が必要になります。そのため、さまざまな頭痛の対処法を試しても改善されない場合は、適切な治療を受けるためにも受診を検討するとよいでしょう。

安易に市販薬を使わない

鎮痛薬を飲みすぎてしまうと、薬物乱用頭痛という新たな頭痛を発症することがあります。そのため、頻繁に頭痛が起こるような場合は市販薬で対処せず、早めに受診を検討するとよいでしょう。

頭痛の症状を記録する

頭痛が起こったら、症状の程度、時間、頻度などを記録することで自分の頭痛を知り、対策に役立てることができます。頭痛のタイプが判明しやすくなり、早く適切な治療を行うことができる場合もあります。

症状や頻度によっては受診の検討を

突然強い頭痛が起こったり、痛みが徐々に悪化したり、ほかにも症状があるといった場合は重大な病気の可能性があり、早めの受診が必要となる場合があります。また、頭痛によって日常生活に支障が出ている場合も受診を検討するとよいでしょう。

<受診の目安>

  • 突然激しい頭痛が起こる
  • 痛みが徐々に悪化する
  • 頭痛以外にも症状がある(吐き気や嘔吐、手足の動きづらさ、発熱など)
  • 1か月に10日以上頭痛がある
  • 頭痛によって日常生活に支障が出ている
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