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2022.08.31
#内科 #対象疾患

ALT

ALT(GPT)とは

ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)またはGPT(グルタミックピルビックトランスアミラーゼ)とは、肝臓でアミノ酸の代謝に関わっている酵素のことです。ALTは肝細胞で作られており、肝細胞が壊れるとALTも血液の中に放出されてしまいます。そのため、血液中のALTの量によって肝機能の程度が調べられるのです。

また、ALTは体内のさまざまな臓器に存在しますが、中でも肝臓に多く存在しています。同じく幹細胞で作られる酵素にAST(GOT)がありますが、こちらは筋肉や赤血球などにも多く含まれており、主に肝臓に存在するALTのほうが肝機能の程度を調べるのに適しているとされています。

ALTの検査方法とは?

ALTの数値は血液検査で調べることができ、健康診断における血液検査にも含まれることが一般的です。また、各種肝炎や肝がんの診断や、肝がんの治療方針を決める際などに用いられることもあります。

気になる症状がある場合、医師の判断のもと、保険適用で検査ができる場合があります。

ALTの検査前のポイントとは?

検査前の準備

検査の前の食事制限は必要ないことが一般的です。ただし、高血圧や心臓病の薬を習慣的に飲んでいる場合は、検査当日の朝7時までに飲むとよいでしょう。そのほかに服用している薬がある場合は、事前に確認するか、飲まずに検査を受けるという選択肢がありますが、服用時間や対応の仕方などの詳細は担当医や検査機関の指示に従うようにしましょう。

注意が必要な人

妊娠中・授乳中は数値に影響を与える場合があり、正確な結果が出ないことがあるため注意が必要です。また、採血には若干の痛みを伴います。アルコールのアレルギーがある場合は採血する前に、担当者に伝えるとよいでしょう。

ALTの基準値と異常値

ALTは健康な人の血液中にも存在しますが、肝臓に障害が起こると、血液中に放出されるALTの量が増えるため、数値が上がります。また、健康な人はALTよりもASTが高値となりますが、肝障害がある場合は、ALTの方が高値となるのも特徴です。基準値と異常値の詳細は以下のとおりです。

基準値

  • 40U/L以下

基準値は検査機関によって異なり、4~44U/L以下などとしている場合もあります。

異常値

  • 基準値よりも高い場合

基準値よりも高値の場合は何らかの異常が生じている可能性があります。この場合に疑われる病気としては、急性肝炎、劇症肝炎(急激な肝機能の低下が起き、意識障害などの重い症状が生じるもの)、慢性肝炎、アルコール性肝炎、脂肪肝(肝臓に中性脂肪がたまっている)、肝硬変(肝臓の慢性的な炎症によって肝臓が硬くなっている)、肝がんなどが挙げられます。

異常が見つかった場合

健康診断で異常値が出た場合や、要精密検査の指導がなされた場合は、早めの受診が必要とされています。さらに、病気の診断が下された場合は適切な治療を受けるようにしましょう。

肝機能改善のためには生活習慣の改善が必要となることが一般的であり、食事療法や運動療法が有用とされています。たとえば、慢性肝炎や、肝硬変の代償期(症状がない時期)の場合は、栄養バランスの取れた食事を適切な量だけ摂取することが原則とされています。一方で、急性肝炎の場合は食欲がなくなり、タンパク質の摂取は肝臓の負担となるため、低タンパク食が必要となります。さらに、飲酒が原因となるアルコール性肝炎の場合は何よりも禁酒必要です。このように、病気によって適切な食事内容は異なることがあるため、具体的な内容は医師や管理栄養士の指示に従うとよいでしょう。

また、肥満が原因の1つとなる脂肪性肝炎などの場合は、1日20分程度の有酸素運動が必要とされています。ただし、病気によっては運動はせず、安静が必要な場合があります。そのため、運動の可否や内容は医師の指示に従うとよいでしょう。