性感染症の感染経路は性行為が一般的ですが、それ以外の経路で感染する場合があります。クラミジア感染に心当たりがなく、自覚症状がないまま数年経過することも少なくありません。過去の性交渉による感染や、まれですがタオルの共有による感染など感染経路はさまざまです。
本記事では、心当たりのない感染の原因や潜伏期間、検査の精度、無症状感染の可能性など、クラミジアに関するさまざまな疑問を解消します。早期発見・早期治療のため、正しい知識を身につけて早めに行動することが大切です。
当院では、性感染症のオンライン診療を行っています。検査や治療に関するご相談など、お気軽にお問い合わせ下さい。
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心当たりがない場合のクラミジア感染経路として、代表的な5つを解説します。
クラミジア感染症は、感染しても自覚症状がない場合もあり、感染したことに気づかないまま数年が経過することも少なくありません。過去に性交渉の経験があれば、その時点で感染していた可能性も考えられます。
感染から症状が出るまでの潜伏期間は、約2~3週間です。自覚症状がないことも多いため、心当たりがない場合も、潜伏期間を考慮して過去の行動を振り返ることが大切です。
クラミジアは、主に性行為によって感染する病気ですが、まれに性行為以外でも感染する可能性があります。感染者の体液が付着したタオルなどを介して粘膜に触れることで感染する場合があります。粘膜の抵抗力が弱い場合は感染しやすい可能性があるため、注意が必要です。感染者の体液が付着した手指で目をこすってしまうことでも感染します。
クラミジアは人の体外では長く生存できないため、トイレの便座やお風呂、プールなど日常生活で感染することは低いと考えられています。
クラミジアの検査には、尿検査やスワブ検査、血液検査などいくつかの種類があります。検査方法によって精度が異なるため、感染しているにもかかわらず陰性と判定される「偽陰性」になる場合もあります。特に感染の初期段階では、正確な検査結果が得られないことがあるため注意が必要です。
心当たりがなく症状もないのに陽性反応が出た場合は、医療機関を受診し、より精度の高いPCR法で再検査を受けることをおすすめします。正確な診断と適切な対応が可能になります。
クラミジアに感染しても、自覚症状が現れないことも多く、特に女性は約80%が無症状であるという報告があります。自分が感染していることに気づかないまま、他の人に感染させる可能性もあるため注意が必要です。心当たりがない場合でも、過去のパートナーが無症状の感染者だった可能性も考えられます。
現在または過去のパートナーから感染しているケースは多いです。パートナーも知らないうちに感染している場合があります。将来的な妊娠を希望する場合、クラミジア感染症が治療されずに進行すると、不妊や子宮外妊娠のリスクが高まる可能性があるとされています。
クラミジア感染症は不妊や子宮外妊娠のリスクを高める可能性があるため適切な治療が欠かせません。パートナーと一緒に検査を受けることが重要です。
クラミジア感染症の主な症状を解説します。
クラミジア感染症の症状は男女で異なり、症状の現れ方には個人差があります。女性に現れる症状は以下のとおりです。
男性に起こる代表的な症状は以下のとおりです。
上記の症状は他の病気でも見られるため、自分で判断することは危険です。医療機関を受診し、適切な検査を受けることが大切です。放置することで、以下の合併症を引き起こす可能性があります。
正確な診断と適切な治療を受けるために、医療機関を受診する際は、性交渉の時期や症状を詳しく伝えることが大切です。
クラミジア感染症は、症状が出ない場合も少なくありません。女性の約8割が無症状と言われており、男性でも無症状の場合があります。症状がなくても感染している可能性があるため、心当たりのある方は必ず検査を受けることをおすすめします。
クラミジアは症状が出にくい一方で、わずかな変化が重要なサインになることがあります。ここでは、女性に多い具体的なサインとして、以下の4つを解説します。
クラミジアの初期サインとして、おりものの変化は気づきやすいポイントの一つです。普段との違いに気づくことが早期発見につながります。主な変化は次のとおりです。
ただし、これらの変化は軽いことも多く、生理周期や体調でも変わるため判断が難しいのが特徴です。見た目に異常がなくても感染している場合もあります。少しでも違和感があれば放置せず確認することが大切です。
下腹部の痛みや性交時の痛みがある場合は、感染が体の奥へ進んでいる可能性があるサインです。軽い痛みでも見逃さないことが大切です。クラミジアは最初は子宮の入り口に感染しますが、放置すると子宮や卵管へと広がります。その結果、生理痛のような鈍い下腹部の痛みや、お腹の重だるさを感じることがあります。
性行為のときに奥の方が痛んだり、行為後に少量の出血が見られることもあります。これらの症状は軽く「よくある不調」と思いやすいですが、放置すると将来の不妊につながるリスクもあるため注意が必要です。少しでも異変を感じたら早めに確認しましょう。
不正出血や排尿時の違和感は、クラミジアによる炎症が広がっているサインの可能性があります。以下のような見逃しやすいサインに注意しましょう。
これらは膀胱炎と似ているため見分けがつきにくいのが特徴です。市販薬で改善しない場合は注意が必要です。気になる症状が続く場合は自己判断せず、検査で原因を確認することが大切です。
のどのクラミジアは、症状がほとんどなく風邪と見分けがつかないため気づきにくいのが特徴です。違和感があっても感染に気づかないケースが多くあります。症状が出る場合は、のどの痛みやイガイガ感、扁桃腺の腫れ、咳や微熱など、風邪に似た症状が続きます。
市販の風邪薬を飲んでもなかなか治らないことが特徴です。症状がまったくないことも多く、知らないうちに感染している可能性もあります。のどの不調が長引く場合や心当たりがある場合は、のどの検査も受けることが大切です。
男性のクラミジアは、軽い症状や無症状のことも多く気づきにくいのが特徴です。見逃さないための主なサインを解説します。
クラミジア菌が尿道に感染すると炎症が起こり、おしっこの際に次のような症状が現れます。
性感染症の一つである淋菌感染症は「激しい痛み」を伴うことが多いのに対し、クラミジアは比較的痛みが少ないです。そのため「少ししみるだけだから大丈夫」と放置してしまう方が少なくありません。
以下の記事では、淋菌感染症の症状や感染経路、治療について解説しています。
>>淋菌感染症
尿道から透明や白っぽい分泌物が出る場合は、クラミジアの代表的なサインの一つです。普段と違う変化に気づくことが大切です。この分泌物はサラサラしていて量が少なく、下着に少し付く程度のことが多い特徴があります。そのため気づきにくく、「たいしたことない」と見過ごされがちです。
少量でも異常のサインなので、放置せず確認することが重要です。
尿道のかゆみや違和感は、クラミジアによる初期症状の一つである可能性があります。軽い症状でも見逃さないことが大切です。はっきりした痛みや分泌物がなくても、「ムズムズする」「かゆい」などの違和感が続くことがあります。このような症状は軽いため、「気のせい」と思って放置されがちです。
健康な状態では尿道に違和感が続くことはありません。思い当たる行為のあとに症状が続く場合は、早めに確認することが重要です。
尿道のクラミジア感染を治療せずにいると、菌が体の奥へと侵入し、精巣(睾丸)の隣にある「精巣上体」という部分で炎症を起こすことがあります。これを精巣上体炎(せいそうじょうたいえん)と呼びます。精巣上体は、精子を運び、成熟させるための重要な器官です。
精巣上体炎を発症すると、以下のような強い症状が現れます。
精巣上体炎を放置すれば、精子をつくる機能がダメージを受けたり、精子の通り道が塞がってしまったりして、男性不妊の原因になりかねません。陰嚢の腫れや痛みに気づいたら、一刻も早く泌尿器科を受診してください。
クラミジアは、症状が出ないまま感染していることが多い感染症です。見た目で気づけない点に注意が必要です。感染してから症状が出るまでの期間は1〜3週間ほどですが、男性の約半数は症状がまったく出ないとされています。そのため、「何もないから大丈夫」と思ってしまいがちです。
症状がなくても体内に菌がいれば、性行為によってパートナーに感染させてしまう可能性があります。自覚がなくても感染を広げるリスクがあるため、心当たりがあれば検査を受けることが大切です。
クラミジアは、性器だけでなく喉や目にも感染することがある感染症です。気づきにくい場所に症状が出る点に注意が必要です。喉に感染すると、喉の痛みや腫れ、咳など風邪に似た症状が出ますが、無症状のことも多く見逃されがちです。目に感染すると充血や目やに、まぶたの腫れなどが起こります。
これらは一見クラミジアと気づきにくい症状です。長引く不調や思い当たる行為がある場合は、早めに医師へ相談することが大切です。
ここでは、男性クラミジアの受診タイミングから検査の具体的な流れまでを解説します。
少しでも異変を感じたら早めに受診し、軽い症状でも放置しないことが重要です。クラミジアは症状が弱い、または出ないことも多く、「そのうち治る」と思ってしまいがちです。症状がなくても感染は続いており、パートナーにうつしてしまう可能性があります。
放置すると、痛みの強い炎症や不妊の原因になることもあります。違和感がある時点が受診のタイミングなので、迷わず医療機関で検査を受けることが大切です。
クラミジアが疑われる場合は、泌尿器科や性感染症内科を受診するのが適切です。症状に合わせて受診先を選びましょう。排尿時の痛みや分泌物など、尿道の症状がある場合は泌尿器科が向いています。クラミジア以外の性感染症も含めてまとめて検査したい場合は、性感染症内科が適しています。
どちらを選んでも検査や治療は受けられるため、通いやすさで選んでも問題ありません。正確な診断のために、症状や状況を正直に伝えることが大切です。
クラミジア感染症の検査方法は主に2種類あります。
PCR法は、尿や膣分泌液、咽頭ぬぐい液、肛門ぬぐい液などを用いて、クラミジアの遺伝子を増幅させて検出する方法です。他の検査方法と比較して高い感度と特異度があり、少量の菌でも検出できるため、現在広く用いられている検査方法の一つです。結果が出るまでに数日かかる場合があることや、検査費用が比較的高額であることがデメリットとして挙げられます。
抗原検査は、クラミジアの抗原を検出する方法です。迅速に結果がわかるというメリットがありますが、PCR法に比べると感度が低いため、偽陰性の可能性があることに注意が必要です。血液検査による抗体検査は、過去の感染歴を調べるのに用いられます。現在の感染を診断する目的では用いられませんので、注意が必要です。
それぞれの検査方法にはメリットとデメリットがあります。検査方法によって感度や特異度が異なるため、医師の判断のもと適切な検査を受けることが重要です。
性感染症予防の新しい選択肢として、Doxy PEP(ドキシペップ)をご紹介します。Doxy PEPは梅毒やクラミジア、淋菌などの細菌性感染症のリスクを大幅に低減できる新しい予防法です。性的接触後72時間以内に服用することで、感染の可能性を減らせます。コンドームが破損した場合や予期せぬ性的接触があった際の不安解消に役立ちます。
クラミジア感染症の検査場所と費用の目安について、以下の項目に沿って解説します。
クラミジア感染症の検査は、さまざまな医療機関で受けることができます。性感染症専門クリニックや、産婦人科、泌尿器科などが主な検査機関です。
どの医療機関を受診すればよいかわからない場合は、かかりつけの医療機関で相談することや、地域の保健所や相談窓口に問い合わせることも可能です。医療機関を選ぶ際には、通いやすさや費用なども考慮に入れる必要があります。
クラミジア感染症の検査費用は、医療機関や検査方法によって異なります。一般的には、数千円から1万円程度が相場ですが、検査項目や医療機関の規模などによって変わります。
一部の医療機関では、保険適用となる場合もあります。保険適用となるかどうかは、医療機関や症状によって異なるので、事前に確認しましょう。自治体によっては、性感染症の検査費用を助成する制度を設けている場合があります。制度を利用することで、検査費用を抑えることができます。費用が心配な方は、医療機関や自治体の窓口に相談してください。
当院では、オンライン診療で気軽に相談できるため、プライバシーを守りながら医師の適切なアドバイスを受けられます。不安や疑問がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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クラミジアは再発のリスクがある性感染症で、治療後も症状が再び現れる場合があります。治療を適切に完了しなかった場合、パートナーへ感染させるリスクや出産時に母子感染する危険性があります。
この記事では、クラミジア再発の主な原因を3つに絞って解説し、役立つとされる予防策を5つご紹介します。パートナーや赤ちゃんへの感染を防ぎ、自分自身も再発の不安を軽減するために参考にしていただければ幸いです。
クラミジアの治療を終えても、再発に悩まされる方は少なくありません。クラミジア再発の主な3つの原因を詳しく解説します。
治療が完了し、体内のクラミジアが一時的に消滅したとしても、パートナーがクラミジアに感染している状態で性行為を行うと、再び感染してしまいます。パートナーが感染しているかどうかは、見た目では判断できません。無症状の場合も多いので、クラミジアと診断されたら、必ずパートナーも一緒に検査と治療を受けましょう。
治療後、新しいパートナーと性行為をする場合も、新しいパートナーがクラミジアに感染している可能性を常に考慮しなければなりません。再感染のリスクを十分に理解し、新しいパートナーとの性行為もコンドームを使用するなど、予防策を講じることが大切です。
クラミジアの治療には、抗生物質が使われます。抗生物質は、体内のクラミジア菌(クラミジア・トラコマティス)の増殖を抑制し、除去する効果が期待できます。
抗生物質の効果を最大限に発揮させるためには、医師の指示通りに、決められた量と期間をきちんと服用し続ける必要があります。症状が軽くなったと感じても、自己判断で服用を中断してはいけません。体内に残存するクラミジア菌が増殖し、再発につながる可能性があるからです。
処方された抗生物質の種類や服用方法、服用期間は、患者さんの状態によって異なります。医師の説明をよく聞き、指示通りに服用することが重要です。
クラミジアは、淋病などの他の性感染症と同時に感染して、治療が複雑になる場合があります。それぞれの感染症に対して適切な治療を行う必要がありますが、治療法が異なったり、薬の効果が互いに影響し合ったりする場合があり、慎重な対応が必要です。同時に治療を行うため、治療期間が長引き、再発のリスクが高まる可能性もあります。
淋病とクラミジアを併発している場合は、それぞれの病気に合わせた抗生物質を適切に服用する必要があります。淋病はセフェム系の抗生物質、クラミジアはテトラサイクリン系やマクロライド系の抗生物質が使われます。
複数の抗生物質を同時に服用する場合、副作用のリスクも高まるため、医師の指示を厳守することが重要です。他の性感染症の合併も考慮し、医師による適切な診断と治療を受けましょう。
クラミジア治療薬はクラミジア感染症を効果的に治療できる信頼性の高い薬剤です。適切な処方と服用により、短期間で症状を改善し感染を完治させることができます。
クラミジアの再発を防ぐための5つの予防策は以下のとおりです。
クラミジアは性感染症であるため、パートナーが感染している場合、治療後も再び感染する可能性があります。パートナーと一緒に治療を受けることは、あなた自身の再発予防だけでなく、パートナーの健康を守るためにも不可欠です。
恥ずかしがらず、パートナーと検査や治療について話し合うことも大切です。話しづらい場合は、まず医療機関に相談してみましょう。医療機関では、パートナーへの伝え方などをアドバイスしてくれることもあります。
コンドームは、クラミジアを含む多くの性感染症の予防に役立つとされています。正しく使わないと効果が薄れてしまうため、使用方法をしっかり確認することが大切です。
コンドームは、性行為の最初から最後まで、毎回必ず使用しましょう。「時々」「ほとんど」では十分な効果が得られません。オーラルセックスでも感染するため、状況に応じて適切に使用しましょう。
使用期限が切れていないか、破損がないかを確認することも重要です。コンドームは、薄いゴムでできているため、直射日光や高温多湿の場所を避けて保管しましょう。
クラミジアは自覚症状がない場合も多く、無症状のまま再発する可能性があるため、治療後も注意が必要です。特に定期的な検査がおすすめなのは、以下に当てはまる方です。
検査を受ける時期や頻度は、医師に相談しましょう。クラミジア感染後、症状が現れるまでの潜伏期間は1〜3週間程度とされています。性的接触後、不安な場合は、2〜3週間後に検査を受けましょう。
感染リスクをゼロにすることは難しいですが、近年ではクラミジアをはじめとする性感染症に対して、発症前に予防できる新たな方法が注目されています。その一つが「Doxy PEP(ドキシペップ)」の服用です。
Doxy PEPは梅毒やクラミジア、淋菌などの細菌性感染症のリスクを大幅に低減できる新しい予防法です。性的接触後72時間以内に服用することで、感染の可能性を減らせます。コンドームが破損した場合や予期せぬ性的接触があった際の不安解消に役立ちます。
治療中は、たとえ症状が軽快しても、性行為を控えましょう。クラミジアは、治療が完了するまで感染力が残っている可能性があります。性行為によってパートナーに感染させてしまうだけでなく、自分自身も再感染のリスクが高まります。
クラミジアは粘膜を介して感染する病気です。性行為は性交だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスなども含まれます。完治するまでは、性行為を控え、自分とパートナーの両方を守る行動をとりましょう。
健康的な生活習慣は、全身状態を良好に保ち、感染症から回復するために重要と考えられています。以下の3つの生活習慣を心がけましょう。
過度なストレスや疲労は免疫力を低下させる可能性があります。ストレスをうまく発散する方法を見つけ、リラックスする時間を作ることも大切です。心身ともに健康な状態を保つことで、クラミジアの再発リスクを低減できる可能性があります。
クラミジアの再発は健康に良くありません。クラミジア再発によるリスクと適切な対応について解説します。
クラミジアの再発は、不妊症や骨盤内炎症性疾患(PID)、精巣上体炎などのリスクを高めることがあります。特に女性は無症状のまま進行しやすく、重症化すると子宮外妊娠の原因にもなりえます。再感染を防ぐには、予防策だけでなく、治療後の行動や定期的な検査も重要です。
再発が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診し、再度検査と治療を受けましょう。特に、パートナーと一緒に再検査を行い、どちらかが感染したままにならないようにすることが大切です。抗生物質の再投与が必要な場合もありますが、自己判断で薬を中断したり再服用するのは避けてください。
クラミジアを完治するための3つの重要ポイントを解説します。
クラミジア菌を完全に排除するためには、医師の指示通りに、決められた量と期間、抗生物質を服用し続けることが重要です。服用を中断すると、生き残ったクラミジア菌が再び増殖し、再発につながる可能性があるからです。
研究では、抗生物質治療終了時、約10~20%の患者さんでクラミジア感染が持続している可能性があると報告されています。症状が軽くなったと感じても、自己判断で服用を中断せず、最後まで服用しましょう。
治療を中断してクラミジアの感染状態が継続すると、以下の合併症のリスクが高まる可能性があります。
| 性別 | 合併症 |
| 女性 | ・骨盤内炎症性疾患(PID)
・不妊症 ・子宮外妊娠のリスク増加 |
| 男性 | ・精巣上体炎
・前立腺炎 ・不妊症 |
抗生物質を医師の指示通り服用することで、合併症のリスクを低減できる可能性があります。
抗生物質を飲み終わったら、クラミジア菌が本当にいなくなったかを確認しましょう。クラミジアは自然治癒することがほとんどないので、再検査が必要です。
再検査を受ける時期は、治療が終わってから2~3週間後が目安です。検査の結果が陰性だった場合は完治となりますが、陽性だった場合は、追加の治療が必要になることもあります。再検査で陰性になった後も、クラミジアの再感染リスクは存在します。コンドームの使用や定期的な検査など、予防策の継続が大切です。
治療後も、おりものの変化やかゆみ、痛みなどの症状が気になる場合は、すぐに医師へ相談しましょう。再発の可能性もありますし、他の病気の可能性もあるため、自己判断せずに必ず医師の診察を受けることが大切です。
治療中に薬の副作用で体に異変を感じた場合も、すぐに医師へ相談しましょう。薬の種類を変えるなど、適切な対応を受けられます。他にも、性感染症の予防法やパートナーへの感染など、不安に思うことがあれば、遠慮せずに医師へ相談することをおすすめします。
クラミジアを放置することの危険性について以下の内容を解説します。
クラミジアは、クラミジア・トラコマティスという細菌によって引き起こされます。私たちの体は、風邪などのウイルス感染症に対しては、免疫機能が働き、ウイルスを排除しようとします。発熱などの症状が出ることもありますが、多くの場合、免疫の働きによって自然に回復します。
クラミジアの場合は異なります。臨床的な観察によれば、私たちの体の免疫力だけでは、クラミジア菌を完全に排除することが難しいとされています。他の病気の治療のために抗生物質を服用した結果、たまたまクラミジアも治ってしまったというケースはありますが、あくまで偶然であり、自然治癒とは言えません。
クラミジアを放置すると、男女ともに深刻な合併症を引き起こす可能性があります。合併症が重症化した場合には、不妊症や子宮外妊娠、早産の可能性が高まるとされています。他の性感染症にも感染しやすくなるため、注意が必要です。
男性における主な合併症には、精巣上体炎と前立腺炎があります。精巣上体炎は、精子が成熟する精巣上体に炎症が生じる病気です。睾丸の腫れや痛み、発熱といった症状が現れ、日常生活に支障をきたすこともあります。
前立腺炎は、前立腺が炎症を起こす病気です。排尿時の痛みや残尿感、頻尿、会陰部の不快感といった症状が現れます。
女性における主な合併症には、卵管炎と骨盤腹膜炎があります。卵管炎は、卵管が炎症を起こす病気です。下腹部の痛みやおりものの増加、不正出血、発熱などの症状が現れることがあります。
骨盤腹膜炎は、子宮や卵管、卵巣など、骨盤内にある臓器が炎症を起こす病気です。強い腹痛や、発熱、吐き気、おりものの増加などを伴い、重症化すると入院が必要となる場合もあります。
妊娠中にクラミジアに感染していると、胎児にも影響が及ぶ可能性があります。出産時に産道を通る胎児に感染し、新生児肺炎や結膜炎などを引き起こすことがあります。流産や早産、低出生体重児のリスクも高まるため、妊娠を希望している方や妊娠中の方は、必ずクラミジアの検査を受け、適切な治療を受けることが大切です。
クラミジアの感染を防ぐためには、いくつかの効果的な方法があります。
コンドームの正しい使用
コンドームは、クラミジアを含む多くの性感染症の予防に効果的です。コンドームは性行為のたびに、最初から最後まで必ず着用しましょう。 使用期限が切れていないか、破損がないかどうかも確認することが重要です。 正しいコンドームの使用は、性感染症予防の基礎になります。
WHOもコンドームは性感染症予防に最も効果的な方法と明記しており、感染リスクを下げるためには着用するようにしましょう。
>>Global Sexually Transmitted Infections Programme|(WHO)
Doxy PEPを服用する
Doxy PEP(ドキシサイクリン曝露後予防)は、クラミジアなどの性感染症予防に効果があることが示されています。これは、リスクの高い性的接触後72時間以内に抗生物質のドキシサイクリンを服用する方法です。
ただし、Doxy PEPの使用には注意が必要です。医師の指示に従って適切に服用することが重要で、副作用や耐性菌の出現リスクがあるため、常用は推奨されません。また、HIVやその他の性感染症に対しては効果が限定的であることに留意が必要です。
Doxy PEPは、コンドーム使用などの一次予防法を補完するものであり、それらに代わるものではありません。リスクの高い性的接触を避け、安全な性行動を心がけることが最も重要です。Doxy PEPの使用を検討する場合は、必ず医療専門家に相談し、適切な指導を受けてください。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
>>Doxy PEPによる性病予防!効果や副作用について徹底解説
性交渉の相手数を減らす
性交渉の相手数を減らすことは、クラミジアだけでなく、他の性感染症のリスクを減らす上でも有効な手段です。 不特定多数の人との性交渉は避け、パートナーとの関係性を築くようにしましょう。 特に、近年はマッチングアプリなどを通じて、不特定多数の人と性的接触を持つ機会が増加しています。 感染リスクを減らすためには、パートナーとの関係性を重視し、性交渉の相手をむやみに増やさないようにすることが重要です。
定期的な検査
クラミジアは自覚症状が現れにくい病気ですが、早期発見・治療のためにも、定期的な検査を受けることが大切です。 特に、性交渉の相手が変わった場合や、妊娠を希望する場合は、必ず検査を受けるようにしましょう。 定期的な検査は、自分自身の健康を守るだけでなく、大切なパートナーへの感染リスクを減らすことにもつながります。

クラミジア感染に心当たりがない方も、過去の性交渉や無症状感染の可能性を考えると、検査を受ける意義は十分にあります。検査方法はいくつかあり、PCR法が最も精度が高い方法です。費用は医療機関によって異なりますが、保険適用となる場合もあります。
症状が無いことや軽いことで、感染していることに気づかずパートナーにまで感染を広げてしまう可能性があります。自分だけでなくパートナーを守るためにも、早めの検査を心がけましょう。
性感染症は早期発見・早期治療が重要です。本記事を参考に、不安がある場合は、ご自身の状況を考慮し必要に応じて医療機関に相談してください。
当院では、性感染症の検査を行っています。検査方法や費用について、詳しくは以下のページををご覧ください。
>>性感染症の検査・治療について
参考文献