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性病予防・治療の最新情報
2024.08.01

オンデマンドPrEPとは?効果的なHIV予防方法とその使い方を徹底解説

HIV(エイズウイルス)感染のリスクを減らすために、どう対策すべきか不安に感じている方も多いと思います。

従来の毎日服用するPrEPに比べ、オンデマンドPrEPは必要なときだけ服用することで、HIV感染のリスクを大幅に減らせます。新しい予防方法は、ライフスタイルに合わせた柔軟なアプローチを提供し、服用する薬の総量を減らすことが可能です。

この記事では、オンデマンドPrEPの基本的な仕組みや効果、安全性、適応されるケースについて詳しく解説します。オンデマンドPrEPを利用することで、HIV感染のリスクを減らし、より安全な生活を送るための具体的な方法がわかります。

オンデマンドPrEPとは?

オンデマンドPrEPは、HIV感染の予防対策として、より柔軟なアプローチを採用した新しい服用方法です。PrEPとは曝露前予防内服(Pre-exposure prophyraxis)の略称です。HIVに感染するリスクが高い場面があるタイミングに合わせて服用します。従来の方法と同じ予防効果を得ながら、服用するお薬の総量を減らせます。

オンデマンドPrEPの基本的な仕組み

オンデマンドPrEPは、HIV感染のリスクが非常に高い人が、感染リスクを軽減するための方法です。HIVウイルスが増殖するのを抑制する効果があり「HIV増殖抑制剤」と呼ばれています。 感染リスクが高いときに服用することで、体内にHIVウイルスが侵入しても、増殖を抑えて感染を未然に防げます。

オンデマンドPrEPと従来のPrEPの違い

従来のPrEPは毎日薬を服用する必要がありますが、オンデマンドPrEPは性交渉の前後などリスクが高いときだけに服用するのが特徴です。

  • 従来のPrEP:毎日服用
  • オンデマンドPrEP:リスクが高いとき(性交渉の前後など)のみ服用

従来のPrEPを毎日の歯磨きに例えるなら、オンデマンドPrEPは食後の歯磨きのようなものです。

オンデマンドPrEPの効果と安全性

オンデマンドPrEPは正しく使えば高い予防効果があり、薬の総量も減らせます。従来のPrEPと同等の効果が期待でき、薬剤の負担も減らすことが可能です。使用される薬の安全性も確認されています。

  • 効果:高い予防効果
  • 薬の総量:減少可能
  • 安全性:確認済み

オンデマンドPrEPが適応されるケースと適さないケース

オンデマンドPrEPは、HIV感染リスクが時々ある人に適しています。月に数回の性交渉がある場合などです。日々リスクが高い人や、HIV感染者のパートナーには従来のPrEPがおすすめ

  • 適応ケース:HIV感染リスクが時々ある人(月に数回の性交渉など)
  • 適さないケース:毎日リスクが高い人、HIV感染者のパートナー、女性、および膣性交を行う人

膣性交に関しては、膣に薬剤が到達するのに時間かかるので、オンデマンドPrEPでは間に合わないからです。ご自身の状況を把握した上で、医師と相談し、最適な予防方法を選択しましょう。

オンデマンドPrEPの服用方法と使用頻度

オンデマンドPrEPは、性行為の2〜24時間前に1回2錠、性行為後24時間後と48時間後にそれぞれ1錠ずつ服用します。服用のタイミングが不安な方は、携帯のアラームなどを活用するとよいでしょう。

性行為の前に服用する必要があるため「今日は飲み忘れた!」とならないように、事前に準備しておくことが重要です。

オンデマンドPrEPにおける避妊の必要性

オンデマンドPrEPはHIVの感染を防ぐ効果はありますが、避妊効果はありません。性行為によって妊娠を望まない場合は、コンドームの使用などの避妊が必要です。

オンデマンドPrEPとコンドームを併用することで、HIV感染と妊娠の両方を予防できます。性感染症の予防と妊娠の希望に応じて、適切な避妊方法を組み合わせることが大切です。

オンデマンドPrEPの副作用とリスク

オンデマンドPrEPは、HIV感染の予防に効果的な方法ですが、他の薬と同様に副作用やリスクがあることを理解しておきましょう。

オンデマンドPrEPの副作用と注意点

オンデマンドPrEPの副作用には、吐き気や軽い胃の不快感などがあります。薬が胃に刺激を与えるために起こることがあります。極稀にですが、腎臓の機能が低下することもあるので把握しておきましょう。オンデマンドPrEPを服用する場合は、定期的に血液検査を受けて腎臓の働きもチェックしてもらうとよいでしょう。

オンデマンドPrEPによるHIV感染リスクの軽減度

オンデマンドPrEPは、HIV感染のリスクを約90%前後予防できますが、100%予防できるわけではありませんHIV以外の他の性感染症には効果がないことにも注意しましょう。薬の効果を最大限に引き出すためには、医師の指示に従って正しく服用することが重要です。

オンデマンドPrEPによる定期的な検査の必要性

オンデマンドPrEPを服用する場合でも、定期的にHIV検査などの性感染症の検査を受けることが重要です。オンデマンドPrEPはHIV感染を完全に防ぐものではなく、他の性感染症のリスクを減らすものでもないからです。

服用していてもHIVに感染している可能性はゼロではないので、定期的な検査が必要です。定期的な検査は、自身の健康状態を把握し、早期発見、早期治療につなげるためにも大切です。

 

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オンデマンドPrEPの処方箋の取得方法

オンデマンドPrEPは、HIV感染のリスクが高い人が、リスクを減らすために服用する薬です。 オンデマンドPrEPの処方箋を得るには、オンデマンドPrEPを取り扱っている医療機関を受診する必要があります。 インターネットで検索したり、お住まいの地域の保健所などに問い合わせたりすることで、医療機関を探せます。

医療機関を受診すると、医師からHIV感染のリスクや性生活、健康状態などについて詳しく聞かれます。「性交渉の頻度は?」「コンドームは使用していますか?」「過去に性感染症にかかったことはありますか?」などです。

血液検査でHIVに感染していないことや肝臓の機能に問題がないことも確認されます。医師がオンデマンドPrEPが必要だと判断した場合、処方箋を発行してくれます。 処方箋は、薬局に持参することで購入可能です。

オンデマンドPrEPに関する最新の情報

ここでは、オンデマンドPrEPに関する最新の研究結果や、信頼できる情報源の見つけ方についてわかりやすく解説します。

オンデマンドPrEPの最新の研究結果

オンデマンドPrEPは、従来のPrEP(毎日服用)とは異なり、性行為の予定に合わせて服用する方法です。従来の方法のように毎日薬を飲む必要がなく、性行為前の服用だけなので、負担を軽減できます。

南アフリカのケープタウンで実施された研究があります。若年カップルを対象に、オンデマンドPrEPを含むHIV予防プログラムを実施しました。結果、プログラムに参加したカップルは、参加しなかったカップルに比べてHIV感染率が低下したという報告があります。

この研究では、単にオンデマンドPrEPを導入するだけでなく、地域社会全体でHIV予防に取り組む姿勢を育むことも重視していました。若者に対する性教育やHIV検査の受診を促すための働きかけなども実施されていました。結果、HIVに対する意識が高まり、予防行動の変化にもつながったと考えられます。

オンデマンドPrEPに関する信頼性のある情報源の探し方

インターネット上には多くの情報が溢れていますが、中には信頼性の低い情報も含まれている可能性があります。信頼できる情報源として、以下の3つがおすすめです。

  • 医療機関のWebサイト
  • 公的機関のWebサイト(例:厚生労働省、国立感染症研究所)
  • 学会や研究機関のWebサイト

病院やクリニックのWebサイトでは、専門医が監修した正確な情報が掲載されていることが多いです。厚生労働省や国立感染症研究所などのWebサイトでは、最新の研究結果や統計データにもとづいた情報が提供されています。

HIV感染症に関する学会や研究機関のWebサイトでは、最新の研究論文や専門家の見解が掲載されていることがあります。

信頼できる情報源を参考にして、自分自身の状況に合った予防方法を医師と相談しながら決めていきましょう。情報源の信頼性を判断するポイントは以下のとおりです。

  • 情報源が明確であること
  • 情報が最新のものであること
  • 複数の情報源を比較検討すること

まとめ

オンデマンドPrEPは、HIV感染のリスクが非常に高い人々が、感染リスクを軽減するための方法です。従来の毎日服用するPrEPと比べて、服用量を減らし、必要なときにだけ服用できます。

具体的には、性行為の2~24時間前に1回2錠、性行為後24時間後と48時間後にそれぞれ1錠ずつ服用します。よりライフスタイルに合わせた柔軟な予防ができるのもおすすめしたいポイントです。90%前後の予防効果もあるため、性行為前に服用することで、HIV感染のリスクを大幅に減らせます。

副作用やリスクも存在するため、医師との相談が必要となります。他の性感染症の予防効果や避妊効果はない点には注意しましょう。性行為の頻度やパートナーとの状況などを考慮して、医師と相談し、自分に合ったHIV予防方法を選択しましょう。

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参考文献

Wechsberg WM, Carney T, Browne FA, van der Drift IM, Kline TL, Nyblade LL, Ndirangu J, Orrell C, Bonner CP and Caron E. Multilevel strategies to end HIV for young couples in Cape Town:Study protocol for a cluster randomized trial.. PloS one 19, no. 6 (2024):e0305056.

 

記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

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