B型肝炎ワクチンとは、B型肝炎ウイルスの感染を防ぐ効果が期待できる不活化ワクチンのことです。
“B型肝炎”は、B型肝炎ウイルスの感染が原因となる肝臓の病気です。肝臓のはたらきが悪くなることで、倦怠感や食欲不振、吐き気・嘔吐、黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)などの症状が現れることがあります。
B型肝炎ウイルスは、感染者の血液などが未感染者の血液と触れること(たとえば予防接種での注射の使い回しなど)だと考えられており、一過性の感染で終わるものと、そのまま感染が続く(キャリア)ものに分けられます。特にキャリアの場合は慢性肝炎となり、一部の人は肝硬変や肝臓がんなどの命に関わる病気を引き起こすこともあります。
B型肝炎の予防ではワクチンを接種することが大切です。実際に40歳までの接種では、ワクチン接種によって95%の確率で抗体が獲得できるという報告がされています。体質や体調によっては抗体が獲得できない可能性もありますが、抗体を獲得できれば3回接種後の感染予防効果は20年以上続くといわれています。
予防接種には、市区町村が主体となり公費で実施される“定期接種”と、希望者が費用を自己負担して受ける“任意接種”があります。B型肝炎ワクチンは平成28年4月1日以降に生まれた0歳児から定期接種の対象となりました。また、定期接種の対象年齢以降も、任意接種としてどの年齢でも接種を受けることができ、大人の場合も職業など必要に応じてワクチン接種がすすめられる場合はあります。具体的には、以下に該当する方です。
通常は生後2か月、生後3か月、生後7~8か月の時に1回ずつ接種します。ただし、母親がB型肝炎ウイルスに感染している場合、母子感染すると特にキャリアになりやすいため、予防のために早めの接種が必要とされています。この場合は生まれてすぐ(生後12時間以内)に1回、4週間後(生後1か月のとき)に1回、1回目の接種から半年後(生後6か月のとき)に1回接種を受けます。
1歳以降の任意接種での接種回数は0歳児と同じく合計3回で、1回目と2回目の間を27日以上、2回目と3回目の間を136日以上あけて接種します。
定期接種は公費負担(一部自己負担がある可能性もある)ですが、任意接種(1歳以上)は全額自己負担となります。また、母親がB型肝炎ウイルスに感染している場合の接種費用は健康保険から支払われます。
eHealth clinicでは各種ワクチンの接種を実施しています。詳細についてはスタッフまでお問い合わせください。
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接種後30分間は急な体調の変化が起こることがあります。そのため、医療機関の中で待機するか、すぐに医師に連絡が取れるような状態にしておくのがよいでしょう。
接種後に以下のような症状がみられる可能性があります。しかし、いずれも数日程度で治るといわれています。
また、まれにアナフィラキシー(急激なアレルギー反応)や、免疫機能が自分自身を攻撃してしまい、発熱、嘔吐、意識がはっきりしないなど(急性散在性脳脊髄炎)の重い症状がみられることがあるとされています。そのため、接種後に気になる症状や体調の変化があれば、すぐ医師に相談するとよいでしょう。
以下に当てはまる場合は、接種できないことがあります。
また、以下に当てはまる場合は注意が必要なので、接種前に医師に相談するとよいでしょう。
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