HIV予防に対するPrEP「プレップ、曝露前予防」について

便秘は日本人の約7〜8人に1人が自覚しているといわれるほどありふれた症状です。しかし、便秘を放っておくと日を重ねるごとに便が硬くなり、さらに症状が悪化するという悪循環が生じてしまいます。この結果、痔や糞便塞栓症などの病気になるリスクもあるため、気になる症状がある場合は我慢せずに受診を検討するとよいでしょう。
また、便秘のほかにも強い腹痛や吐き気があったり、熱が出たり、便に血が混じっていたりする場合は、直ちに治療が必要となる腸閉塞や潰瘍性大腸炎などの病気が原因になっている可能性が考えられます。そのため、自己判断せずに内科やかかりつけ医に相談するようにしましょう。
便秘は生活習慣やストレスのほか、薬の副作用や何らかの病気によって起こっている可能性もあります。対処法や治療法は、原因や種類によって異なります。
食事や生活環境の変化、運動不足などが原因で突然便秘になることがあります。この場合は、原因が解消されたり新しい環境に慣れたりすれば改善されるといわれています。
また、不規則な食事や食物繊維・水分・脂質などの摂取不足、運動不足などによって慢性的な便秘になることもあります。便が太くて硬い場合は、腸の動きが悪くなって起こる“弛緩性便秘”になっている可能性があります。対処法としては、十分な食物繊維と水分、適度な油脂類の摂取を心がけ、適度な運動も行うようにするとよいでしょう。
ストレスによって大腸がけいれんすることで便秘になることがあり、これを“けいれん性便秘”といいます。うさぎの糞のような便が特徴で、強い便意があるものの十分に排便ができず、排便しても残便感があったり、頭痛やめまい、不眠、動悸などの症状があったりすることがあります。また、下痢と便秘が交互に起こったり、腹痛やお腹の張りがあったりする場合もけいれん性便秘の可能性があります。
この場合は、食生活に注意したうえでストレスをためず、睡眠、休養を十分に取ることが大切です。具体的には1日3食を規則正しく取り、暴飲暴食や夜間の食べすぎ、栄養バランスの偏り、刺激物や脂肪分の高い食べ物、アルコールなどは控えるとよいでしょう。生活習慣の改善で症状がよくならない場合は、腸の運動を整える薬や便を軟らかくする薬などを使うと改善する場合があるため、受診を検討するとよいでしょう。
繰り返し排便を我慢したり、下剤や浣腸を使いすぎて排便リズムが崩れたりすると、直腸が便意に鈍感になって便秘につながることがあります。そのため、便意を感じたら早めにトイレに行くようにしましょう。便意がなくても毎日決まった時間にトイレに座る習慣をつけることも大切です。特に、朝食後にトイレに行くようにすると排便習慣が整いやすくなるといわれています。
抗うつ薬、パーキンソン病の薬、不整脈の薬などの副作用で便秘になることもあります。薬の副作用による便秘の疑いがある場合は、医師に相談するとよいでしょう。
大腸がんや腸閉塞など、腸に何らかの病気があって便秘となることもあります。この場合は、原因となる病気の発見・治療が必要となるため、便秘のほかに強い吐き気や腹痛、発熱、便に血が混ざっているなどの症状があるときは早めに受診を検討するとよいでしょう。
糖尿病や甲状腺機能低下症、パーキンソン病など、腸には直接関係のない病気に伴って便秘になることもあります。この場合も原因となる病気の発見・治療が必要となるため、気になる症状がある場合は早めに受診を検討するとよいでしょう。すでに受診している場合は、医師に便秘があることを相談しましょう。
便秘を改善するためには、原因やタイプに合わせた対応が必要になります。そのため、さまざまな便秘の対処法を試しても改善されない場合は、適切な対処法を指導してもらうためにも受診を検討するとよいでしょう。
長期間にわたって頻繁に刺激性下剤を飲むと、大腸が疲れて動かなくなる“弛緩性便秘”に陥る場合があります。こうなると下剤を飲んでも効果が感じられなくなってしまうことがあるため、自己判断で下剤を飲みすぎるのは控えましょう。
ただし、すでに弛緩性便秘になっている場合は、急に下剤をやめるとさらに便秘が悪化することもあるため注意が必要です。
大腸がんや腸閉塞などの重大な病気が便秘の原因となることもあるため、強い腹痛や出血を伴ったり、お腹が張ったりする場合は早めに受診を検討するとよいでしょう。