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診療科目
2022.08.31
#対象疾患

ザイザル

ザイザルとは

ザイザルとは“アレルギー性疾患治療剤”の1つです。アレルギー反応を引き起こす原因となる“ヒスタミン”という物質や、炎症を引き起こす物質のはたらきを抑えることで、アレルギー症状を和らげる効果が期待できます。

ヒスタミンのはたらきを抑える治療薬は“抗ヒスタミン薬”と呼ばれることもあります。中でもザイザルは“第2世代抗ヒスタミン薬”と呼ばれ、第1世代抗ヒスタミン薬と比較すると、より眠気などの症状が起こりにくいことが特徴です。また、錠剤や口の中で溶けて砕けるOD錠、シロップなどさまざまな形状があり、“レボセチリジン塩酸塩錠”や“レボセチリジンOD錠”などジェネリック薬品も販売されています。

ザイザルが処方される病気とは?

ザイザルは以下のような病気に対して処方されることが一般的です。

  • アレルギー性鼻炎
  • 蕁麻疹(じんましん)
  • 湿疹
  • 皮膚炎
  • 痒疹
  • 皮膚搔痒症

ザイザルの使用方法とは?――成人の場合

ザイザルを使用しても効果がみられない場合、ほかの治療薬に変更されることがあります。また花粉症など季節性のアレルギー性鼻炎の場合には、症状の現れる季節の直前から使用を開始し、その季節が終わるまで使用を続けることが望ましいといわれています。

錠剤の場合

錠剤の場合、1日1回寝る前にコップ1杯の水やぬるま湯で飲みます。用量は患者さんの症状などに応じて医師が決定します。一般的には、成人の場合1日に5mg使用しますが、年齢や症状に応じて検討され、最大で1日10mgまで使用されることがあります。

OD錠の場合

OD錠とは、唾液で湿らせると口の中で砕けるタイプの治療薬です。口の中で崩して、唾液のみで飲むこともできますし、錠剤と同じようにコップ1杯の水やぬるま湯で飲むこともできます。錠剤と同じく寝る前に飲み、用量も成人の場合で一般的には1日5mgです。年齢や症状に応じて、最大で1日10mgまで増量されることがあります。

シロップの場合

成人の場合、1日1回、寝る前に10ml(レボセチリジン塩酸塩として5mg)飲むことが一般的です。年齢や症状によっては、最大で1日20ml(レボセチリジン塩酸塩として10mg)まで増量されることがあります。決められた量を計量カップやスポイトで測って、飲みましょう。

ザイザルの使用に注意が必要な人とは?

ザイザルは治療薬の種類などによっても多少異なりますが、主に以下のような場合、処方を慎重に検討する必要があるといわれています。

当てはまる可能性のある方は、事前に医師に伝えるようにしましょう。

  • てんかんなどのけいれん性疾患の患者さん、あるいはこれらにかかったことのある方
  • 腎障害のある方
  • 肝障害のある方
  • 妊娠中、あるいは妊娠している可能性のある方
  • 授乳中の方
  • 7歳未満の小児
  • 高齢の方

ただし、シロップは生後6か月以上の子どもであれば使用が検討されることがあります。またOD錠は、フェニルケトン尿症の患者さんに対しては慎重な投与が検討されます。

ザイザルの使用ができない人

以下のような方は、ザイザルの使用ができません。該当する可能性のある方は、前もって医師に伝えておきましょう。

  • ザイザルに含まれる成分やピペラジン誘導体(セチリジン・ヒドロキシジンなど)に対して過敏症を持っている方
  • 重い腎障害のある方

ザイザルと飲み合わせの悪い薬や食品はある?

ザイザルと飲み合わせの悪い薬

ザイザルには飲み合わせの悪い薬があります。現在何らかの治療薬を使用している方は、必ず医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。

  • テオフィリン(気管支喘息などの治療に用いられる気管支拡張剤の1つ)
  • リトナビル(HIV感染症の治療に用いられる抗ウイルス化学療法剤の1つ)
  • 中枢神経抑制剤(鎮静剤、精神安定剤、睡眠導入剤など)
  • ピルシカイニド塩酸塩水和物(不整脈治療剤の1つ)

ザイザルの使用中に注意したい食品

ザイザルを飲んでいる間、アルコールの摂取に注意しましょう。

飲酒をすると眠気や体のだるさが強くなる可能性があります。飲酒習慣のある方はあらかじめ医師に相談し、医師の指示に従って飲酒を控えるようにしましょう。

ザイザルの使用中に注意したい症状

ザイザルの使用中は、まれに以下のような重篤な症状が現れる場合があります。気になる症状がある場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。また、使用中は血液検査などの検査結果に変化が生じる場合があるため、定期的に受診して経過観察を受けることもあります。

ザイザルの使用中は眠気が現れることもあるため、自動車の運転などには十分に注意しましょう。

ザイザルの使用中に起こり得る重篤な症状

  • ショック・アナフィラキシー症状(呼吸困難や著しい血圧の低下、蕁麻疹などが現れる)
  • けいれん
  • 肝機能障害(体のだるさや食欲の低下などがみられる)
  • 黄疸(おうだん)(肌や白目の部分が黄色くなる)
  • 血小板減少(血や歯肉からの出血、あざができやすくなる)