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2022.12.09
#性感染症 #対象疾患

クラミジアの治療薬とは?~市販薬はなく、病院での診察が必要~

クラミジア(性器クラミジア感染症)は、主に泌尿生殖器に感染し、その患者数は全ての性感染症のうちでもっとも多いことが特徴です。クラミジアの治療では、抗生物質が用いられます。感染した場合は放置しても自然治癒しないため、医療機関で適切な検査や治療を受けることが大切です。そこで本記事では、クラミジアの治療で使用される薬についてご紹介します。

クラミジアの治療薬

クラミジアは、早期発見できれば、抗菌薬(抗生物質)できちんと治療できます。抗菌薬とは、細菌を壊したり、増えるのを抑えたりする薬のことです。

治療薬の種類

治療には、主に細菌のタンパク質の合成を抑えるタイプの抗菌薬が用いられます。細菌の細胞壁を壊すタイプの抗菌薬では、クラミジアは細胞壁(細胞の外側の膜)をもたないので効きません。そのため、別の病気で処方された抗菌薬を自己判断で使用することは避けましょう。思わぬ症状が発症してしまう可能性もあります。

アジスロマイシン

クラミジアの治療における第一選択薬は、アジスロマイシン(ジスロマック)です。アジスロマイシンは、細菌がタンパク質を作るはたらきを抑えることで細胞の増殖を阻止し、最終的に殺菌するはたらきがあります。

クラミジアでは主に錠剤タイプが処方されます。服用方法は、4錠(アジスロマイシン1,000mg)を1回服用することが一般的です。一度の服用で治療が完了するため、患者さんの負担が軽減され、飲み忘れや自己中止を減らすことにつながります。

アジスロマイシンの主な副作用には、下痢や腹痛、吐き気、嘔吐などがあげられます。このような気になる症状がみられたら医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

レボフロキサシン

レボフロキサシン(クラビット)が処方されることもあります。クラビットは細菌の増殖に必要なDNAの複製を邪魔することで、殺菌するはたらきがあります。主に錠剤タイプが処方され、服用方法は1日1回(500mg)、5〜7日間服用することが一般的です。

レボフロキサシンの主な副作用には、下痢や吐き気、食欲不振などがあります。

市販薬を使用してもよいの?

クラミジアを治す市販薬は、日本では販売されていません。クラミジアの治療薬は、医師の処方が必要とされており、薬局などで自由に購入することはできないとされています。一方、インターネット上ではクラミジアの治療薬として購入できるものがありますが、効果効能などは明らかではありません。そのため、必ず医師から処方された治療薬を使用するようにしましょう。

また、別の病気の治療薬として処方された抗菌薬を自己判断で使用するのは控えましょう。病気や症状に適した薬でなければ効かないだけでなく、思わぬ副作用が出てしまう可能性もあります。

クラミジア治療薬の種類と特徴

クラミジア治療薬にはいくつかの種類があり、服用回数や期間、特徴が異なります。違いを理解しておくことで、治療をより安心して進められます。代表的な薬の種類と特徴を解説します。

1回で服用する薬(アジスロマイシンなど)

アジスロマイシンは1回飲むだけで治療が完了する手軽な薬です。飲み忘れの心配がほとんどなく、忙しい人でも続けやすいのが大きな特徴です。特に性器クラミジアでは、1回の服用で高い効果が期待できます。のどや直腸など感染した場所によっては効きにくい場合もあり、別の薬が選ばれることもあります。

そのため、どの部位に感染しているかに応じて薬が選ばれることが重要です。自己判断ではなく、医師の指示に従って適切に服用することが確実な治療につながります。

数日間服用する薬(ドキシサイクリンなど)

ドキシサイクリンは数日間しっかり飲み続けることで高い効果を発揮する治療薬です。1日2回を7日間続ける必要がありますが、その分、のどや直腸など幅広い部位のクラミジアに安定した効果が期待できます。特に、アジスロマイシンが効きにくいケースや使えない場合に選ばれることが多い薬です。

途中で飲み忘れると、十分な効果が得られないため注意が必要です。そのため、決められた期間を守り、最後まで飲み切ることが治療成功のポイントです。確実に続ける工夫をしながら、医師の指示通りに服用しましょう。

効果・服用期間・副作用の違い

クラミジア治療薬は効果や服用期間、副作用に違いがあり、自分に合った薬を選ぶことが重要です。特徴を理解して選ぶことで治療の成功率が高まります。主な違いを以下の表にまとめています。

クラミジアは薬の効き具合を判断しにくい特徴があります。そのため、処方通りに飲み切り、治療後の検査まで行うことが重要です。近年の研究でも、クラミジアは培養や生存性評価に課題があり、生存菌と死滅菌の判別が難しいことが指摘されています。

以下の記事では、クラミジアの治療薬の種類や特徴に加え、市販薬の有無や受診の必要性について解説しています。
>>クラミジアの治療薬とは?~市販薬はなく、病院での診察が必要~

クラミジア治療薬の正しい飲み方

クラミジア治療薬は、正しい飲み方を守ることで効果を発揮します。自己流の飲み方では十分な効果が得られないこともあるため注意が必要です。ここでは、確実に治すために押さえておきたいポイントを解説します。

服用タイミングと飲み忘れ時の対処法

クラミジア治療薬は、決められたタイミングで正しく飲むことが治療成功のカギです。飲み方を守ることで、薬の効果をしっかり発揮できます。服用時のポイントは次のとおりです。

  • 1回薬:指示されたタイミングでまとめて服用
  • 継続薬:毎日同じ時間に飲む
  • 飲み忘れ:気づいたらすぐ1回分のみ服用
  • 2回分をまとめて飲むのはNG

特に継続して飲む薬は、体内の薬の量を一定に保つことが重要です。飲み忘れた場合も自己判断せず、正しい対応を守りましょう。

症状が消えても飲み切るべき理由

症状が消えても、薬は最後まで飲み切らないと完治しません。見た目や体の不調が良くなっても、体の中にはまだ菌が残っている可能性があります。薬を途中でやめてしまうと、弱っていた菌が再び増えて、症状がぶり返すことがあります。これは「治った」のではなく、一時的におさまっているだけの状態です。

そのため、決められた期間しっかり飲み続けることがとても大切です。最後まで飲み切ることで、体の中の菌をしっかりなくし、再発を防ぐことができます。

自己判断で中断するリスク

薬を自己判断でやめると、治療がうまくいかなくなるだけでなく、薬が効きにくい菌ができるリスクがあります。これを「薬剤耐性」といい、今後の治療が難しくなる原因になります。中途半端に薬をやめると、生き残った菌が強くなり、同じ薬が効かなくなることがあります。

完治していない状態で性行為をすると、パートナーにうつしてしまう可能性もあります。自分と相手を守るためにも、必ず最後まで薬を飲み切ることが大切です。

クラミジアは一度治療しても再感染や再発が起こるケースがあります。以下の記事では、クラミジアが再発する主な原因や再感染を防ぐための具体的な予防策について解説しています。
>>クラミジアが再発する原因と予防策!完治のための重要ポイント

クラミジア治療薬の副作用と注意点

クラミジア治療薬には副作用や注意点があるため、事前に知っておくことで安心して治療を進められます。万が一のときに慌てないために、副作用や注意点を解説します。

主な副作用(下痢・吐き気など)と対処法

クラミジア治療薬の副作用は多くが軽い胃腸症状で、正しく対処すれば大きな問題はありません。無理に我慢する必要はありませんが、自己判断で薬をやめないことが重要です。副作用が現れた際は、次のような対処を行います。

  • 水分をしっかり補給する
  • 消化の良い食事をとる
  • 症状が強い場合は医師に相談する

多くの場合、副作用は一時的で薬を飲み終えると自然におさまります。途中で服用をやめると治療が不十分になり、再発や薬が効きにくくなる原因になります。つらいときほど自己判断せず、医師に相談しながら治療を続けることが大切です。

アルコールや併用薬に関する注意

治療中は、お酒を控え、飲んでいる薬は必ず医師に伝えることが重要です。これを守ることで、薬の効果をしっかり発揮できます。アルコールは薬と同じく肝臓で分解されるため、一緒に摂ると体に負担がかかり、薬の効きが悪くなり副作用が強く出ることがあります。そのため、治療が終わるまでは禁酒が基本です。

普段飲んでいる薬やサプリがある場合は、必ず事前に医師へ伝えましょう。薬の組み合わせによっては、効果が弱まり思わぬ副作用が起こることがあります。安全に治療を進めるために、自己判断は避けることが大切です。

妊娠中・授乳中の服用可否

妊娠中や授乳中でも、クラミジアは安全に治療することができます。むしろ治療せずに放置すると、赤ちゃんに感染したり、早産や合併症の原因になったりするため注意が必要です。出産時に感染していると、赤ちゃんが結膜炎や肺炎になることがあります。そのため、早めに治療することが重要です。

医師は妊娠中や授乳中でも使える、安全性の高い薬を選んでくれます。不安があっても自己判断で治療をやめず、必ず妊娠や授乳の状況を医師に伝えて相談することが大切です。適切な対応が、お母さんと赤ちゃんの健康を守ります。

クラミジア治療後の注意点と再発予防

クラミジア治療は、処方された薬を飲み終えたら終わりではありません。治療後に守るべき以下の3つのポイントを解説します。

  • 性行為を再開するタイミングを守る
  • パートナーと同時に治療を行う
  • 治癒確認の検査を受ける

性行為を再開するタイミングを守る

性行為の再開は、決められた期間を守らないと再感染や感染拡大のリスクがあります。薬を飲んだからすぐ安全になるわけではありません。体の中の菌が完全にいなくなるまでには時間がかかるため、服用後も一定期間は性的な接触を控える必要があります。

目安として、1回の薬は服用後7日間、数日間の薬は飲み終えてからさらに7日間は控えます。この間に性行為をすると、パートナーにうつしたり、再び感染したりする可能性があります。自分と相手を守るためにも、医師の指示通り再開のタイミングを守ることが大切です。

パートナーと同時に治療を行う

クラミジアは、パートナーと一緒に治療しないと再感染を繰り返してしまいます。どちらか一方だけが治療しても、もう一方に菌が残っていれば、再びうつってしまうためです。このような「ピンポン感染」を防ぐためには、パートナーにも検査と治療を受けてもらうことが必要です。

過去に接触があった相手には、正直に伝えることが大切です。伝えにくいと感じるかもしれませんが、お互いの健康を守るための大切な行動です。一緒に治療することで、安心して関係を続けることができます。

治癒確認の検査を受ける

クラミジアは治療後に検査を受けて陰性を確認してはじめて完治といえます。症状がなくなっても、体の中に菌が残っていることがあるため注意が必要です。検査のポイントは次のとおりです。

治療直後に検査をすると、すでに死んだ菌に反応して正しく判断できないことがあります。そのため、適切な時期に受けることが大切です。確実に治すためにも、医師の指示通り検査まで行うことが重要です。

クラミジアの治療における注意点

抗菌薬は医師や薬剤師の指示のもと、正しい量や期間で服用することが重要です。自己判断で薬を使用することで菌の勢力が再燃し、感染症が治りにくくなったり、治療が長引いたりする恐れがあります。

また、クラミジアを含む性感染症は、一度感染しても免疫を獲得できません。そのため、完治したとしても、パートナーも感染していた場合は自身も再度感染する恐れがあります。男女間でお互いに感染させるいわゆる“ピンポン感染”を防ぐためにも、両者の治療を同時に行うことが重要です。

  • 性交渉を避ける
    クラミジア感染症の感染拡大を防ぐために治療中の性的交渉は避けましょう。また、日ごろからコンドームを使用したり、感染が疑われる相手との性交渉を避けたりすることが予防につながるとされています。
  • パートナーに伝える
    パートナーがすでに感染している可能性があるため、感染が分かったり、気になる症状があったりする場合は早めにパートナーに伝えましょう。パートナー間でお互いに感染させることもあるため、同時に治療を行うことが大切だといわれています。そのため、もしパートナーに症状が出ていなくても、一緒に受診することを検討するとよいでしょう。

クラミジアに関する不安や疑問があれば医師に相談を

クラミジアの治療薬は薬局やドラッグストアでは売っておらず、治療するには医療機関を受診し、医師に抗菌薬を処方してもらうことが必要です。完治させるためには症状が治まっても途中でやめずに、医師の指示に従うようにしましょう。クラミジアの薬について分からないことがある場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

イーヘルスクリニック新宿院では性器クラミジア感染症の診療を行っています。オンライン診療も対応しており、この場合は検査キットを郵送いたします。治療薬はアジスロマイシン(ジスロマック)やレボフロキサシン(クラビット)などを処方しております。どなたでも安心して治療を受けられるよう、患者様のプライバシーには十分配慮いたします。気になることがある場合はお気軽にご相談ください。

 

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