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2022.09.30
#対象疾患

ビタメジン

ビタメジンとは?

ビタメジンは、ビタミンB群の不足を補う薬のことです。ビタメジンには内服薬と注射薬がありますが、ここでは注射薬についてご紹介します。

ビタミンB群の種類とはたらき

ビタミンB群は、ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、ビオチン、葉酸、パントテン酸の8つがあり、主に糖質や脂質などの代謝に関わる栄養素で、エネルギーを生産したり皮膚や粘膜の健康を維持したりするなどのはたらきがあります。

  • ビタミンB1:糖質をエネルギーに変えたり、神経のはたらきを保ったりしているビタミン
  • ビタミンB2:脂質をエネルギーに変えたり、皮膚などの代謝に関わったりするビタミン
  • ビタミンB6: 体内のタンパク質の合成などに関わったり、アレルギー反応を抑えることに関わったりするビタミン
  • ビタミンB12:血液を作るのに関わっていたり、健康な細胞を増やすことを助けたりするビタミン
  • ビオチン:糖質や脂質、アミノ酸などの代謝に関わったり、神経などのはたらきを健康に保ったりするビタミン
  • ナイアシン:エネルギーを作り出したり、皮膚などの炎症を予防したりするビタミン
  • 葉酸:血液を作るのに関わっていたり、タンパク質の合成を促したりするビタミン
  • パントテン酸:糖質や脂質、アミノ酸などの代謝に関わったり、皮膚や髪の毛などを健康に保ったりするビタミン

ほとんどのビタミンは人が体内で作ることはできず、通常は食事などから摂取されます。補給されたビタミンは体内の化学反応を活発化させ、エネルギーを生み出します。しかし、何らかの理由で、ビタミンの不足や需要の増大が起こった場合は、上記で紹介したはたらきができなくなるなどの支障が出るため、薬などから補給が必要になるのです。

ビタメジンが処方される病気とは?

ビタメジンが処方されるのは、以下のような状況のときです。

  • ビタミンB群の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な状態にある場合(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
  • ビタミンB群の欠乏または代謝障害が関与すると思われる神経痛、筋肉痛、関節痛、末梢神経炎(まっしょうしんけいえん)、末梢神経麻痺

ただし、効果が実感できないのに、漫然と使用するのは控えたほうがよいでしょう。医師の指示に従って、正しく使用するようにしましょう。

ビタメジンの使用方法とは?

ビタメジンの注射薬は時間をかけて1日1回、静脈内に点滴もしくは注射をします。使用期間は、効果を見ながら決めていくことが一般的です。なお、静脈内に注射する場合では、3分以上かけて注射をします。

ビタメジンの使用に注意が必要な人とは?

ビタメジンの使用に際しては、以下のような方で使用に注意が必要です。気になることがあれば、医師や薬剤師に相談しましょう。

ビタメジンの使用に注意が必要な人

  • 以前に薬や食べ物でかゆみ、発疹(ほっしん)などのアレルギー症状が出たことのある方
  • 妊娠や授乳中の方

など

ビタメジンと飲み合わせが悪い薬や食品はある?

ビタメジンは、次の薬との併用には注意が必要とされます。

  • レボドパ

レボドパはパーキンソン病の治療薬です。ビタメジンに含まれる成分が、レボドパの効き目を弱める可能性があります。

ビタメジンの使用中に注意したい症状

使用中に気になる症状が出た場合は、副作用の可能性もあります。次のような症状が出た場合は、適切な処置が必要となることがあるため、使用を中止し、必ず医師または薬剤師に相談するようにしましょう。

重大な症状

頻度は不明ですが、重大な症状としてアナフィラキシー(重いアレルギー反応)が起こることがあります。主に不快感、口内異常感、喘鳴(ぜんめい)、めまい、便意、耳鳴り、発汗、顔面浮腫、眼瞼浮腫などの症状がみられます。

そのほかの症状

発疹やかゆみ

頻度は不明ですが、発疹やかゆみが現れることがあります。

消化器症状

頻度は不明ですが、食欲不振、胃の不快感、吐き気や嘔吐、下痢など消化器の症状が現れることがあります。

また、薬の作用ではありませんが、使用に際し、薬と間違えてPTPシートを誤って飲んでしまったケースが報告されています。特に高齢者の方は注意するようにしましょう。服用に際しては、医師、薬剤師から十分な説明を受け、添付文書も確認しましょう。