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2022.04.26
#内科 #対象疾患

倦怠感・疲労感

受診の目安になる症状

  • 疲労感・倦怠感が半年以上続いている
  • 日常生活に影響が出るほどの疲労感・倦怠感がある
  • 発熱がある
  • 顔色が悪い
  • 尿や便の異常がある
  • 体重減少がある
  • 咳、痰、息切れなどがある
  • むくみがある
  • 不眠や意欲低下などがある など

倦怠感・疲労感とは疲れやだるいといった感覚のことです。通常は十分な休息を取ることで解消されるため、まずは自宅療養で様子を見てみるのもよいでしょう。

ただし、症状の程度や回復スピードは人によって異なります。また、倦怠感・疲労感が強いまたは長く続く、ほかにも気になる症状があるといった場合は病気が原因の可能性も考えられるため、まずはかかりつけ医に相談したり、内科などの受診を検討したりするとよいでしょう。

「倦怠感と発熱」がある時に考えられる病気

 

倦怠感・疲労感の原因と対処法

激しい運動や過労

激しい運動や過労などによって倦怠感・疲労感を感じることがあります。この場合は十分な休養で回復が期待できるため、まずは自宅でゆっくり休むとよいでしょう。

ただし、休んでも倦怠感・疲労感の回復がない場合は何らかの病気が原因となっている可能性を踏まえ、我慢せず受診を検討するとよいでしょう。

慢性疲労症候群

慢性疲労症候群とは、日常生活を送れないほどの重度の疲労感が長期間(半年以上)続き、判断能力の低下や睡眠障害などを伴う病気のことです。はっきりとした原因は分かっていませんが、免疫の異常や遺伝などが関係していると考えられています。

治療法は現在のところ確立されていなく、一般的には疲労感の原因となる活性酸素のはたらきを抑えるビタミン剤や、胃腸のはたらきを整え抵抗力を助けるなどの漢方薬の使用が検討されます。また、研究から精神を安定させるはたらきがあるセロトニン神経系の異常があることが分かっているため、セロトニンのはたらきを強くする抗うつ薬などが使用されることもあります。このほか、性格(几帳面な人や真面目な人など)に起因する部分もあるため、精神的な休養が予防法の1つだといわれています。

なお、半年以上疲れが続くか、疲れが繰り返されている状態を“慢性疲労”といい、慢性疲労症候群とは別物です。

かぜ

かぜは、鼻腔(びくう)から喉頭(こうとう)までの空気の通り道に急性の炎症が起こって、主に鼻水、鼻づまり、喉の痛みがみられる病気です。ほかにも発熱や頭痛、全身の倦怠感が現れることもあります。

かぜの場合、通常は安静と水分補給、栄養補給をしっかり行うことで自然と治るとされています。

インフルエンザ

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することで発症する病気です。かぜとの違いは、38℃以上の発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、全身の倦怠感などの症状が急に現れる点が挙げられます。

インフルエンザの可能性があるときは、安静や休養、睡眠のほか、十分な水分補給が必要です。医療機関では抗ウイルス薬が処方されることもあります。

そのほかの病気の可能性

倦怠感・疲労感が主な症状となる病気には、貧血、うつ病、糖尿病、甲状腺機能低下症、睡眠障害、がん、うつ病などが挙げられます。ただし、このほかにもさまざまな病気が倦怠感・疲労感の原因になり、病気が関係している場合は疲労以外に別の特徴的な症状も見られることが一般的です。

治療はそれぞれ適切なものが必要となるため、気になる症状がある場合は自己判断せず受診を検討するとよいでしょう。

 

 

倦怠感・疲労感があるときに気を付けたいポイント

十分に休む

倦怠感・疲労感を感じたら、まずはゆっくり休みましょう。睡眠時間が十分取れない場合は、入浴後のストレッチ、寝る前のリラックス、自分に合った寝具の使用など、質の高い睡眠が取れるような工夫をしてみるとよいでしょう。

また、寝る前にスマホなどの画面を見たり、カフェインを取ったりすると眠りづらくなるため控えるようにするとよいでしょう。

規則正しい生活を送る

不規則な生活やストレスは自律神経の乱れや脳の疲労感につながるため注意が必要です。朝は決まった時間に起き、朝日を浴びてしっかり朝食を取るようにすることで、体のリズムが整いやすくなるといわれています。

食事に気を付ける

栄養バランスの取れた食生活を心がけることも大切です。エネルギーとなる炭水化物や脂質、それらの代謝に関わるビタミン、ミネラルなどをバランスよく取り、三食を規則正しく取りましょう。

また、倦怠感・疲労感の回復につながるとされる栄養が含まれる食品を積極的に取ることも1つの方法です。特に倦怠感・疲労感の回復を促すといわれるビタミンB1が多く含まれる豚肉や赤身肉、ナッツ、大豆、カリフラワーなどがすすめられます。

ストレスをためない

ストレスによって倦怠感・疲労感を感じることがあるため、ストレス解消も大切です。適度な運動や旅行、音楽鑑賞、自分なりの趣味などでリフレッシュするようにしましょう。また、悩みや不安がある場合は周りの人に相談するなど、早めに解決してストレスをためないような工夫をしましょう。

適度に運動する

適度な運動をすることで全身の血行がよくなり、心身の倦怠感・疲労感が取り除かれ、倦怠感の解消につながるとされています。日中に運動して適度に疲れることで、夜にしっかりと眠ることができ、生活リズムが整うといったメリットもあります。

症状によっては受診の検討を

強い倦怠感・疲労感があったり、疲労感が長く続いたりする場合、ほかにも気になる症状がある場合などは、病気の疑いもあります。重大な病気が原因となっている可能性もあるため、内科や脳神経内科、慢性疲労外来などの受診を検討するとよいでしょう。

 

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