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2023.02.21

脂肪肝の原因とは? ~お酒を飲まなくても脂肪肝になる人が増加~

脂肪肝は肝臓に30%以上の中性脂肪が蓄積された状態のときに診断されます。脂肪肝になっても症状が現れないことが多いですが、放置すると肝炎や肝硬変、時に肝がんになる可能性があります。そのため、脂肪肝の原因や特徴を理解して予防に努めましょう。本記事では脂肪肝の原因や特徴などをご紹介します。

脂肪肝の原因

脂肪肝は体の中に取り入れられるエネルギーが消費されるエネルギーよりも多いことが続くと、余分なエネルギーなどが中性脂肪に変わり、肝臓に蓄積されることで発症します。

主な原因はお酒の飲み過ぎ、食べ過ぎ、運動不足です。脂肪肝など肝臓病は一般的にお酒の飲み過ぎが原因となるイメージがありますが、最近はお酒以外のことが原因で発症する人が増えており、このような非アルコール性の脂肪肝などの肝臓の病気をまとめて“非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:ナッフルディー)と呼びます。

NAFLDは主に食べ過ぎや運動不足といった生活習慣の乱れ、肥満などが原因となるほか、メタボリックシンドローム(後述)とも関連しているといわれています。

脂肪肝とお酒の関係

長期(一般的に5年以上)にわたって多量のお酒(1日平均純アルコールで約60g* 〈日本酒にすると3合弱、ビールにすると中瓶3本〉)を飲み続けた場合、約90%の人でアルコール性脂肪肝になると考えられています。

*お酒に弱い人や女性の場合は約40g

一方でアルコール性の脂肪肝はお酒をやめると短期間で改善することが分かっています。そのため、脂肪肝の予防・改善にはお酒の飲み過ぎに注意して適量で楽しむことが大切です。

お酒以外が原因となる脂肪肝の特徴

前述のとおり、一般的に脂肪肝はお酒をよく飲む人や肥満がある人などに多いことで知られていますが、お酒を飲まなかったり、太っていなかったりする人でも発症することがあります。これは女性も男性も同じで、お酒を飲まないから大丈夫などと思っていても実は脂肪肝だったということも少なくありません。

睡眠

近年、睡眠障害と脂肪肝の発症が関連することが研究によって分かってきています。特に睡眠時間が十分ではない不眠症や、睡眠の質が下がる睡眠時無呼吸症候群は脂肪肝のリスクとなると考えられており、脂肪肝の治療の一環として睡眠に関しても注意する必要があるといわれています。

肥満やメタボ

肥満の人では血糖値を下げるはたらきを持つインスリンの効き目が悪くなり(インスリン抵抗性)ます。すると、肝臓では中性脂肪を大量に作るように促され、脂肪肝になりやすくなります。

また、脂肪肝の多くはメタボリックシンドローム(メタボ)を合併していることで知られています。メタボロックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(ウエスト周囲径が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合)に加えて、高血圧や高血糖、脂質代謝異常が組み合わさって、心臓病や脳卒中などになりやすい状態のことです。いずれも主に食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足が関係して発症します。

「脂肪肝と肥満の関係」について詳しく見る

遺伝

同じ食事や運動量でも太りやすかったり、痩せやすかったりすることがあるように、肝臓における脂肪のたまりやすさも体質によって異なるといわれています。最近の研究では、脂肪肝になりやすい遺伝的な要素として、“PNPLA3”と呼ばれる遺伝子が関連していることが分かってきています。

無理なダイエット

極端な減量をすると、体に必要なたんぱく質、脂質、糖質、ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足してしまいます。たんぱく質が不足すると、肝臓では超低密度リポタンパク質という物質が十分に作られなくなります。超低密度リポタンパク質には肝臓にある中性脂肪を血液に運ぶというはたらきがあるため、超低密度リポタンパク質が作られなくなると肝臓に中性脂肪がたまり、脂肪肝になることがあります。このように無理なダイエットは脂肪肝など健康を害してしまう可能性もあるため、注意が必要です。

女性と脂肪肝の関係

女性は閉経すると、体の中の女性ホルモンのエストロゲン量が急に減り始めます。エストロゲンは脂質の代謝に関係しているため、エストロゲンが少なくなると脂肪がたまりやすくなります。そのため、閉経前後の体の変化に合わせた生活習慣へ対応せずにいると、肝臓に中性脂肪がたまり脂肪肝になることがあります。

脂肪肝の予防には生活習慣を見直すことが大切

脂肪肝の原因から分かるように、脂肪肝を予防・改善するには原因となっている生活習慣を改善することが大切です。まずは自分の体格を見直し、肥満がある場合は改善しましょう。

また、食事や運動などを見直すことも大切です。食事では栄養バランスが整った1日3食を規則正しく取ることを基本とし、食べ過ぎや飲み過ぎには注意しましょう。また、運動は体脂肪を減らすため、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を週に3~4回程度、大体30分以上行うとよいでしょう。

「脂肪肝の改善法」について詳しく見る

脂肪肝についてはeHealth clinicにご相談を

脂肪肝の原因は主に食べ過ぎや飲み過ぎなど生活習慣にあり、予防や改善には生活習慣を見直すことが大切です。また、健康診断などで脂肪肝を指摘された場合は、放置せずに早めに医師に相談するようにしましょう。

eHealth clinicの内科では、脂肪肝の診療を行っています。健康診断の結果を共有することで、データや患者さんの生活スタイルなどをもとに、一人ひとりに合った治療や生活改善の対策などを提案してもらえます。eHealth clinicには医師や看護師、管理栄養士、検査技師が在籍し、一丸となって患者さんの健康を全力でサポートしています。オンライン診療にも対応しており、忙しい方でも受診しやすいような体制が整っているので、ぜひお気軽にご相談ください。

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