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2022.09.30
#アレルギー科 #対象疾患

遅延型アレルギーの検査とは? ~問診や食物経口負荷試験、血液検査などが行われる~

遅延型アレルギー(遅延型食物アレルギー)とは、食後数時間~数日たってから症状があらわれる食物アレルギーの1つで、子どもから大人まで年齢に関係なく発症するといわれています。症状は湿疹やかゆみなどの皮膚症状から、下痢、腹痛、鼻づまりなどの日頃よくみられる症状など幅広く、時に体質のせいだと放置してしまうことも少なくありません。

また、症状が現れるまでに時間がかかるため、原因となる食べ物とその症状との関係が分かりにくいのが特徴です。そのため、気になる症状がある場合は、自己判断せずに一度受診するようにしましょう。

【遅延型アレルギーの症状について】詳細はこちら

本記事では、遅延型アレルギーの検査について解説します。

遅延型アレルギーの検査

遅延型アレルギーが疑われる場合は、問診のうえ、食物経口負荷試験や血液検査などが行われます。以下では、それぞれの内容をご紹介します。

問診

問診では、病気の有無や病状などを判断するための質問などをされます。たとえば、以下のような内容を確認されることがあるため、事前に答えられるようにしておくとよいでしょう。

  • 何を食べて症状が出たのか
  • どのくらい食べたのか
  • 食べてからどのくらいで症状が出たのか
  • どこに症状が出たのか
  • 症状はどのくらい持続しているのか
  • 同じ食べ物を食べたときに同じような症状が出るのか

など

血液検査

遅延型アレルギーを疑った場合、IgG抗体を調べる検査が行われることが一般的です。IgG抗体とは、侵入した異物を排除しようとはたらく物質のことで、遅延型アレルギーに関与していると考えられています。

検査は採血によって行われ、数十〜数百種類の食べ物について調べることができます。検査結果はアレルギー反応の強さによって0~VIまでの7段階で示され、III以上は対策が必要なレベルであると考えられています。

(ただし、IgG抗体は健康な人でも検出されることがあります。)

【遅延型アレルギーの検査項目について】詳細はこちら

食物経口負荷試験(OFC:oral food challenge)

食物経口負荷試験とは、アレルギーが確定している、もしくは疑われる食品を単回または複数回に分けて摂取し、症状が現れるかどうかを確認する検査のことです。食物アレルギーの確定診断や、安全に食べられる量の確認などを目的として行われます。

食物経口負荷試験で症状がない場合やはっきりしない場合は、負荷後数回にわたり再現性を確認します。家庭などでの自己流の検査は危険なので、医師の判断の下で検査を受けることが重要です。

 

遅延型アレルギーの治療方針

検査によって遅延型アレルギーと診断された場合は、主にアレルギーの原因物質の除去や症状に応じた治療が検討されます。原因物質だと疑われるものの摂取は必要最低限にします。

また、約3~6か月原因物質を除去することで免疫反応が鎮まり、アレルギー反応が起こりにくくなるといわれています。なお、血液検査からある食べ物が陽性になっても必ずしもそれが原因になっているとは限らず、単に制限すると栄養不良を招く恐れがあるので、医師の指示に従って制限をすることが大切です。

また症状に応じた治療では、たとえば、蕁麻疹(じんましん)やかゆみに対しては抗ヒスタミン薬、咳や息苦しさに対しては気管支拡張薬の吸入などを行います。

【遅延型アレルギーの治療について】詳細はこちら

eHealthclinicの遅延性アレルギー検査

eHealthclinicでは、遅延性アレルギー検査を行っています。

通常、食物アレルギーとしてIgE抗体の検査がよく行われています。これは、即時型のアレルギー検査です。
遅延型アレルギー検査とは、数時間~数週間以上経過した後に現れるアレルギー反応を調べるために用いられる検査で、アレルゲンとなる食べ物に対するIgG抗体の量を採血によって調べます。実際の検査では、少量の血液で192項目の検査することが可能です。

・遅延性アレルギー検査

「原因が分からない慢性的な症状がある」「どのアレルギーを持っているのか知りたい」などでお悩みの方は、一度ご相談ください。

IgG フードアレルギー検査(192項目)   49,500円(税込み)

~治療の流れ~
・初診時:医師の診察、アレルギー検査
・再診時:結果説明、管理栄養士によるカウンセリング

※自費診療となり、保険適用外になります。
※処方には医師の診察が必要です。

自身も検査について十分に理解することが大切

検査では症状に注意しながら慎重に、また時に繰り返し行いながら原因を見つけていきます。自己判断による自己流の検査は危険なので、医師の判断の下で行いましょう。

検査結果やその後の治療方針については、医師だけではなく自身も十分に理解しておくことが必要です。遅延型アレルギーの検査について不明点や疑問点があれば医師に相談しましょう。

当院では以下の3つのポイントに沿って、患者さんに寄り添っていきます。

  1. 遅延型アレルギー検査の結果を基に、管理栄養士によるカウンセリング
  2. 腸内環境や慢性炎症改善のサプリメントの提供
  3. 3か月後を目安に、再度遅延型アレルギー検査を行い、体内の状況の再把握

当院で提供しているサプリメントの一例

アガリクス

アガリクスとは、南米ブラジル原産のキノコで、もともとはブラジル・サンパウロ郊外のピエダーテ地方に自生していたと言われています。現地では、太陽の下でも生えてくる生命力の強いキノコであることから「太陽のキノコ」と呼ばれていました。アガリクスには、抗酸化作用や抗炎症作用、抗がん作用などが期待されています。また、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれるため、腸内環境の健康に良いと考えられます。

ビタミンD

リーキーガット症候群では、腸の粘膜細胞間の結合が緩んで隙間が大きくなるため未消化で分子が大きいままのタンパク質や糖などが腸壁から漏れ出てやすやすと体内に侵入するため過剰なアレルギー反応を惹き起こしていまいます。ビタミンDはこの緩んだ腸粘膜の結合状態を改善することが期待されています。

また、ビタミンDには炎症反応(慢性炎症)を抑制する作用もあります。炎症は免疫細胞の活性化を促す一方で、過剰な炎症反応は疾病を引き起こす原因になってしまうものです。ビタミンDは、炎症反応を抑制することで、免疫細胞の活性化を調節します。

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸にはEPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などが含まれています。これらは免疫細胞の活性化や活性酸素の産生を抑制することで、抗炎症作用を持つと考えられる物質です。また、血管の弾力性を高め、動脈硬化を予防することができるとされています。

ケルセチン 

ケルセチンは、タマネギやブロッコリーなど、身近な野菜に豊富に含まれているポリフェノールの一種です。
ケルセチンは腸内環境改善に関連する効果が期待されています。研究によれば、ケルセチンは腸内細菌バランスを改善することにより、便秘や腸内環境の乱れを改善する効果があるとされています。また、腸内環境を整えることにより、免疫力の向上や消化器疾患の改善などの効果も期待されています。