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2022.04.26
#内科 #対象外来

脂肪肝外来

脂肪肝とは

脂肪肝とは肝臓に中性脂肪がたまった状態のことです。肝臓の細胞の30%以上に中性脂肪がたまった場合に脂肪肝と診断され、放置すると肝炎などの病気につながることがあります。

原因の多くがお酒の飲みすぎや食べすぎです。摂取エネルギー量が消費エネルギー量よりも多いと、余分なエネルギーが中性脂肪などに変えられて、体に蓄えられることで脂肪肝になるといわれています。

 

イーヘルスクリニック新宿院 の3つのメリット

① 平日20時まで、土日祝も診療
② オンライン診療対応で、すぐに薬が受け取れる
③ 管理栄養士による食事指導も実施

 

脂肪肝の種類

脂肪肝は大きく“アルコール性”と“非アルコール性(NAFLD:非アルコール性脂肪性肝疾患)”に分けられます。NAFLDは最近増えてきているタイプで、生活習慣が背景にあるためメタボリックシンドロームや肥満と合併しやすいとされています。このほかにも、薬や栄養障害による代謝の異常なども原因にこともあります。NAFLDでも脂肪肝のまま進行しない状態は“NAFL(非アルコール性脂肪肝)”、肝炎や肝硬変に進行すると“NASH(非アルコール性脂肪肝炎)”と呼び、NASHの場合は時に肝硬変や肝臓がんを発症することもあるため、早期発見・治療が大切です。

アルコール性脂肪肝

アルコールで脂肪肝になるしくみ

アルコールの代謝に必要な酵素は脂肪酸(中性脂肪の構成成分)でもあり、アルコールの飲み過ぎによってアルコール代謝に使われる酵素が多くなるとアルコールの代謝・分解が優先されてしまいます。この結果、中性脂肪の分解が抑制されてしまう状態になるため、余った脂肪酸は中性脂肪の合成に使われるようになり、肝臓に蓄積されてしまうのです。

また、アルコールは肝臓にある酵素によってアセトアルデヒド(二日酔いの原因物質)に分解されますが、この酵素は中性脂肪の分解などに関わる酵素のはたらきを抑制するといわれています。このことからも、アルコールの飲み過ぎによって、脂肪肝を招くと考えられています。

アルコール性脂肪肝の特徴

アルコール性脂肪肝は、一般的に5年以上(長期)にわたって多量の飲酒(1日あたり純アルコールで約60g*<日本酒で3合弱、ビールで中瓶3本>を続けると、約9割の人がアルコール性脂肪肝になるといわれています。

*お酒に弱い人や女性の場合は約40g

アルコール性脂肪肝になっても自覚症状はほとんどありません。疲れやすい、腹部に不快感があるといった症状が現れることがありますが、見過ごされることが多く、腹部超音波検査で発見されることが多いです。しかし、この状態を何年も放置すると、次第に肝臓が硬くなる肝硬変になり、肝臓のはたらきが著しく落ちてしまいます。肝硬変になると元に戻らないので、脂肪肝の早期発見や予防に努め、健康診断などで脂肪肝を指摘された場合は治療を受けることが大切です。

アルコール性脂肪肝を改善・予防する方法

アルコール性脂肪肝の場合は、禁酒によって改善に向かうとされ、禁酒1年につき肝臓がんのリスクが約6〜7%低下するといわれています。

また、その後もアルコールを飲む量を見直すことも大切です。具体的には、ビールでは約500ml、日本酒では約180ml、ワインでは約200ml、酎ハイでは約350mlを目安にしましょう。

アルコール性脂肪肝を早期発見する方法

脂肪肝には自覚症状がほとんどないため、定期的に健康診断や人間ドックを受けて肝臓の状態を確認することが必要です。

健康診断で行われる血液検査の中には、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなど肝臓の機能を調べる項目があります。AST(GOT)とALT(GPT)は31U/L以上になると要注意で、脂肪肝、肝炎などが疑われます。また、γ-GTPは51U/L以上になると要注意で、アルコール性肝障害などが疑われます。

検査値は検査機関などによって多少異なることがあるので、詳しくは医師や看護師に確認しましょう。また、飲酒習慣が長期にわたる場合には、腹部超音波検査を受け、肝臓の状態をみてみることも検討しましょう。

脂肪肝と肥満の関係

非アルコール性脂肪性肝疾患は特に肥満(BMI25以上)と深く関係しているといわれています。肥満になると、脂肪をエネルギーに変換する役割を持つインスリンのはたらきが低下し、体内のさまざまな所にある脂肪が肝臓に運ばれます。さらに肝臓でも中性脂肪を大量に作るよう促されるため、肥満の人は脂肪肝になりやすいといわれています。

実際、肥満の約70%以上の人が脂肪肝であるといわれており、肥満の人はそうでない人に比べてリスクが高まることが分かっています。

肥満ってどんな病気?

肥満とは、脂肪組織が体内に過剰にたまってしまった状態のことです。脂肪組織がたまりやすい部位によって、皮下脂肪型肥満(皮膚の下に脂肪がたまりやすい)、内臓脂肪型肥満(小腸などの内蔵周辺に脂肪がたまりやすい)の2つに分類できます。

肥満になる主な原因は、食生活や運動不足といった生活習慣です。食べ過ぎや運動不足によって消費エネルギーよりも摂取エネルギーのほうが多くなると、余ったエネルギーが脂肪に変換されて肥満になることがあります。また医学的に肥満とみなされるのは、BMI(身長あたりの体格指数)が25以上の場合です。BMIは以下の計算式で算出します。

BMI=体重(kg)÷【身長(m)の2乗】

前述のとおり、肥満になるとインスリンのはたらきが弱まり、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。そのため、肥満者やメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満が原因で心血管疾患などの病気が発症しやすい状態)の患者さんの増加にともない、非アルコール性脂肪性肝疾患の患者さんが増えているといわれています。この非アルコール性脂肪肝は約10~20%が炎症によって肝臓が硬くなる非アルコール性脂肪肝炎に進行し、さらに肝硬変や肝がんなどにつながる可能性があります。なかでも肝がんはB型肝炎やC型肝炎が原因で発症すると考えられていましたが、肝炎ウイルスに感染していない肝がんの患者さんが全国的に増えており、この原因の1つに非アルコール性脂肪肝炎があるのではないかといわれています。

お酒以外が原因となる脂肪肝の特徴

一般的に脂肪肝はお酒をよく飲む人や肥満がある人などに多いことで知られていますが、お酒を飲まなかったり、太っていなかったりする人でも発症することがあります。これは女性も男性も同じで、お酒を飲まないから大丈夫などと思っていても実は脂肪肝だったということも少なくありません。

睡眠

近年、睡眠障害と脂肪肝の発症が関連することが研究によって分かってきています。特に睡眠時間が十分ではない不眠症や、睡眠の質が下がる睡眠時無呼吸症候群は脂肪肝のリスクとなると考えられており、脂肪肝の治療の一環として睡眠に関しても注意する必要があるといわれています。

肥満やメタボ

肥満の人では血糖値を下げるはたらきを持つインスリンの効き目が悪くなります(インスリン抵抗性)。すると、肝臓では中性脂肪を大量に作るように促され、脂肪肝になりやすくなります。

また、脂肪肝の多くはメタボリックシンドローム(メタボ)を合併していることで知られています。メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(ウエスト周囲径が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合)に加えて、高血圧や高血糖、脂質代謝異常が組み合わさって、心臓病や脳卒中などになりやすい状態のことです。いずれも主に食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足が関係して発症します。

遺伝

同じ食事や運動量でも太りやすかったり、痩せやすかったりすることがあるように、肝臓における脂肪のたまりやすさも体質によって異なるといわれています。最近の研究では、脂肪肝になりやすい遺伝的な要素として、“PNPLA3”と呼ばれる遺伝子が関連していることが分かってきています。

無理なダイエット

極端な減量をすると、体に必要なたんぱく質、脂質、糖質、ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足してしまいます。たんぱく質が不足すると、肝臓では超低密度リポタンパク質という物質が十分に作られなくなります。超低密度リポタンパク質には肝臓にある中性脂肪を血液に運ぶというはたらきがあるため、超低密度リポタンパク質が作られなくなると肝臓に中性脂肪がたまり、脂肪肝になることがあります。このように無理なダイエットは脂肪肝など健康を害してしまう可能性もあるため、注意が必要です。

女性と脂肪肝の関係

女性は閉経すると、体の中の女性ホルモンのエストロゲン量が急に減り始めます。エストロゲンは脂質の代謝に関係しているため、エストロゲンが少なくなると脂肪がたまりやすくなります。そのため、閉経前後の体の変化に合わせた生活習慣へ対応せずにいると、肝臓に中性脂肪がたまり脂肪肝になることがあります。

脂肪肝の症状

肝臓は多少異常があっても症状が出ないといわれており、脂肪肝でもほとんどは自覚症状がないとされています。一方で、脂肪肝から肝硬変に進行すると以下のような症状が現れることがあります。

進行した場合の症状

  • 黄疸おうだん(皮膚や白目が黄色くなる)
  • 足のむくみ
  • 腹部の張り など

「脂肪肝の症状」について詳しく見る

受診の目安

脂肪肝は進行すると肝硬変になったり、糖尿病や高血圧、慢性腎臓病、心臓や血管の病気、認知症などを引き起こしたり、体にさまざまな影響を与えるため早期発見が必要です。

しかし、自覚症状がほとんどないため健康診断を受けることが重要となります。血液検査でAST(GOT)やALT(GPT)の数値が基準値外の場合は、脂肪肝をはじめ肝臓に異常がある可能性が考えられます。また、“進行した場合の症状”で紹介した症状に心当たりがある場合は放置せずにまずは内科やかかりつけ医などの受診を検討しましょう。

「脂肪肝の検査」について詳しく見る

 

 

脂肪肝と肝硬変の関係

脂肪肝をそのまま放っておくと、肝臓の中にある細胞が破壊と修復を繰り返し、肝臓の表面が硬くなる線維化という現象が起こります。この結果、肝臓全体がごつごつと硬くなり、凸凹状になった状態となるのが肝硬変です。

肝硬変になると、肝臓に十分な血液が流れ込まなくなり、肝臓のはたらきが悪くなるため、腹水、黄疸(おうだん)などの症状が現れます。肝臓は線維化が進むと元の状態に戻ることは難しいため、肝臓の異変は早く見つけて治療を始めることが大切です。

肝硬変のリスク

脂肪肝には、お酒の飲み過ぎが原因の“アルコール性脂肪肝”と、アルコール以外が原因の“非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)”があります。アルコール性脂肪肝では飲酒を継続することで約3〜4割が繊維化し、さらに飲酒を継続するとそのうちの約1〜3割が肝硬変になるといわれています。また非アルコール性脂肪肝疾患では約8〜9割は長い期間をみても脂肪肝のままで、進行しないといわれています。しかし、約1〜2割の方は非アルコール性脂肪肝炎(脂肪が肝臓にたまり炎症を起こした状態)と呼ばれる状態になり、次第に肝硬変と進行していきます。さらに進行すると、肝がんを発症することもあるといわれています。

脂肪肝と肝硬変になったときの症状

病気が進み肝硬変になると、疲れやすい、だるさを感じる、食欲がないなどの症状が現れ、体重が減ることもありますが、中には症状が現れない人もいます。さらに病状が進むと、肝臓に十分な血液が流れ込まなくなり、肝臓の細胞の機能が低下し、腹水、黄疸、肝性脳症などの症状がみられるようになります。

脂肪肝の治療のポイント

脂肪肝の治療では、その背景にある肥満や糖尿病、脂質異常症などを改善するために、食事療法や運動療法などによる生活習慣改善を行うことが一般的です。

脂肪肝から進行したNASHでは、肥満がある場合は特に減量が必要となり、減量しても状態が改善されない場合は薬物療法を行うことがあります。また、糖尿病やコレステロール値が高いといった方は、それぞれの治療を行うことで脂肪肝も改善されるといわれています。

 

食事療法

食事に注意して体重を減らすことで、NAFLD、NASHの改善につながるとされています。肥満の場合はまず7%程度体重を落とす必要があり、その後徐々に標準体重まで減量します。

食事療法の基本は糖質(ごはん、パン、麺類、果物など)を控えることです。これだけでも脂肪肝の改善につながることがあります。特に果物に含まれる糖質(果糖)は肝臓で中性脂肪になりやすいため、毎日食べる場合は朝に1/2個だけ食べるといった制限を設けるとよいでしょう。

また、食事によって血糖値が急激に上がると、血糖値を下げるホルモン(インスリン)が多く分泌されます。インスリンは余分な糖質を中性脂肪にして体に蓄えてしまうため、血糖値を急上昇させない工夫が必要です。たとえば、食べる順番を野菜、たんぱく質、炭水化物にするだけで血糖値の上昇が穏やかになるといわれています。

 

運動療法

運動で体重を減らすことも、NAFLD、NASHの改善につながるとされています。

たとえば、ウォーキングなどの有酸素運動を1回30分以上、週2回程度行うとよいでしょう。また、筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、食べても脂肪肝になりづらくなるといわれています。そのため、スクワットや片足立ちなどの筋トレも行うとよいでしょう。

 

薬物療法

食事療法や運動療法による減量で脂肪肝が改善されない場合は、薬物療法を行うことがあります。NASHの場合は抗酸化作用が期待できるビタミンEや、脂質代謝異常治療薬(フェノフィブラート、ペマフィブラート)や肝庇護剤(ウルソデオキシコール酸、グリチルリチン)なども使われます。肝硬変への進行や肝がんの発症を長期にわたって予防できるかどうかはまだ分かっていません。

「脂肪肝の薬」について詳しく見る

脂肪肝の治療に新たな選択肢として注目されているSGLT2阻害薬

SGLT2阻害薬は、元々糖尿病の治療に用いられる薬ですが、最近では心臓や腎臓の病気にも効果があることがわかり、糖尿病や糖尿病性腎症の治療に広く使われるようになっています。また、肥満や糖尿病が多い脂肪肝の患者にとっても、SGLT2阻害薬は肝臓を保護するだけでなく、体重減少や血糖降下の効果もあるため、重要な選択肢となる可能性があります(現時点では保険適応外になります)。
SGLT2阻害薬による肝臓の保護効果に関しては、肝脂肪量の減少やAST、ALT値の低下などが報告されています。

また、SGLT2阻害薬に関する脂肪肝に対する効果の研究の一例として、エンパグリフロジン(ジャディアンス)というSGLT2阻害薬の試験結果があります。インドで行われたE-LIFT試験では、2型糖尿病で脂肪肝を持つ患者を対象にした比較研究で、他の標準治療と比べて肝脂肪量が有意に減少したと報告されています。

エンパグリフロジン(ジャディアンス)を服用したグループでは、対照グループと比較して肝臓の脂肪量が減少したことが確認されました。

参考文献:Sci Rep. 2018 Feb 5;8(1):2362.

 

脂肪肝を改善する食事のポイント

脂肪肝を改善する食事は人によって異なります。そのため、自己判断せず、医師や管理栄養士の指示に従って進めるようにしましょう。以下では、脂肪肝の食事のポイントの一部をご紹介いたします。

摂取エネルギー量を見直す

食事療法などによって体重を減らすことで、脂肪肝の改善につながることが分かっています。“NAFLD/NASH診療ガイドライン2020”によれば、脂肪肝の方が体重を5%減少させると、肝疾患によって低下しがちな生活の質(QOL)の改善が期待できるといわれています。さらに体重を7%以上減少させると、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)の進行を軽減できるとされ、特に10%以上体重を減少させた場合には、肝臓の線維化の改善にも期待できるといわれています。
体重は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると増えます。また、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ることで中性脂肪も蓄えられてしまうため、脂肪肝を改善する食事の基本は摂取エネルギー量を見直すことです。

1日の摂取エネルギー量の目安

  • 1日の摂取エネルギー量の目安:標準体重(身長(m)×身長(m)×22)×25kcal

※ここでかけるエネルギー量は患者さんによって異なります。

  • 標準体重:身長(m)×身長(m)×22

例) 160cmの場合は56kg(計算式:1.6m×1.6m×22)

糖質を控える

糖質は肝臓で中性脂肪に変えられるため、糖質(ごはん、パン、麺類、果物など)を控えるだけでも脂肪肝が改善することがあります。特に、ショ糖(ジュースや菓子などに含まれる)は、米などに含まれる糖質よりも中性脂肪が肝臓にたまりやすいため注意が必要です。

脂質を控える

脂質を取り過ぎると中性脂肪が増えて脂肪肝につながるため、脂質も控えるようにしましょう。特に、リノール酸を多く含む油(紅花油、コーン油など)、コレステロールを多く含む卵、トランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニングを使った菓子や菓子パンなどは避けるとよいでしょう。ただし、脂質を極端に制限すると必須脂肪酸(体内で合成されないため、食事から取る必要がある脂質)の欠乏につながるため、脂質の種類を選んで取り入れることが必要です。

脂質は不飽和脂肪酸を摂取する

油脂を構成する脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。飽和脂肪酸の取り過ぎはコレステロール値の上昇につながり、循環器疾患の発症リスクも高まるとされています。さらに、糖質を控えることに加え、不飽和脂肪酸を摂取すると脂肪肝が改善されるというデータもあります。脂質を取る場合は飽和脂肪酸ではなく不飽和脂肪酸を摂取するとよいでしょう。

【不飽和脂肪酸が多い食材】

  • サラダ油、魚油といった液体の油
  • 魚
    など

なお、料理には植物性の油を使うとよいでしょう。1日に大さじ1杯程度までが目安です。また、青魚に含まれる一部の不飽和脂肪酸には、中性脂肪を下げるはたらきがあるとされているため、肉の代わりに魚を取るなどの工夫をしましょう。ただし、肉を一切食べてはいけないということではありません。肉を食べるときは脂身を取り除いたり赤身肉を選んだりして、牛乳も低脂肪乳にするとよいでしょう。

【飽和脂肪酸が多い食材】

  • 肉の脂身
  • ラード
  • バター
  • 生クリーム
  • 乳脂肪
  • インスタントラーメンなどの加工食品
    など

たんぱく質を適度に摂取する

たんぱく質は筋肉などの体を作る栄養素であるため、過度な制限は代謝が低下し太りやすくなることがあります。また、脂肪が排泄しづらくなって肝臓にたまってしまうことが分かっています。特にダイエットなどをしている方の場合は、タンパク質が不足しがちなので注意しましょう。一方で、取り過ぎると摂取エネルギー量が増加して脂肪の産生も増加することもあるため、適切な量を摂取することが大切です。
適切なタンパク質量は人によって異なるため、詳細は医師や管理栄養士と相談しながら決めましょう。

食物繊維の多い食材を取り入れる

食物繊維が多い食べ物は満腹感を得られやすいといわれています。そのため、エネルギーの取り過ぎを予防することにつながり、積極的に取り入れることがすすめられています。食物繊維の多い食材には、野菜や海藻類、きのこ類が挙げられます。

脂肪肝を改善するための運動

運動の効果

NAFLDは生活習慣病がきっかけとなる病気なので、予防や治療のためには食生活や運動不足の改善が大切です。

食事や運動によって7%減量することでNASHが改善され、10%の減量で肝臓の線維化(硬くなること)が改善されるというデータもあります。さらに最近の研究では、体重が減少しなくても、運動によって肝脂肪の蓄積や肝臓の硬さが減少するという結果も出ています。

また、筋肉が増えると代謝がよくなるとされています。糖質の70%程度は骨格筋で消費されると考えられているため、運動で骨格筋を増やすことでNAFLDが改善できる可能性があります。

運動の方法

脂肪肝改善のためには、具体的にはどの程度の運動を行えばよいのでしょうか。日本肝臓学会の “NAFLD/NASH診療ガイドライン2020年(改訂版第2版)”によれば、肥満とNAFLDを合併した患者さんを対象に週3〜4回、1回につき30〜60分程度の有酸素運動を4〜12週間継続してもらったところ、体重の減少がみられない場合でも脂肪肝の改善がみられたといわれています。運動時間や運動強度としては週に250分以上、中等度〜強度の有酸素運動を12週間以上行うことで、NAFLDの改善が期待できるといわれています。中等度の有酸素運動といえば、通常の速度でのウォーキングなどが挙げられます。また同様にスクワットや腕立て伏せなど、筋肉に負荷をかける“レジスタンス運動”も脂肪肝改善に効果的であると考えられています。

ただし心臓や血管に病気のある方、骨や関節に病気のある方にとっては急な運動がダメージになる可能性もあります。そのため、運動を取り入れる際は医師などに相談したうえで、まずは日常生活の中で体を動かす機会を増やすなどの工夫からスタートしてみてもよいでしょう。

運動を続けるコツ

以上のことからも、30分以上の有酸素運動を週2回程度続けることを目安に運動を心がけるとよいでしょう。しかし無理は禁物です。脂肪肝の改善や健康のためには運動をすることはもちろんですが、それを継続することも重要です。そのため、無理しない程度に毎日運動を続けることも意識しましょう。

体を動かす機会は日常生活の中にもたくさんあります。運動が苦手な人や億劫に感じる人も、運動を生活の一部にしてしまえば無理なく継続することも可能です。

生活の中で意識するポイントとしては、以下のようなものがあります。

  • 通勤、買い物などの際は積極的に歩く
  • 歩くときは大きな歩幅で早歩きする
  • 家事をしながら意識して体を動かす
  • 家事や仕事の合間にストレッチや筋トレを行う
  • 仲間と一緒にスポーツなどを楽しむ
  • いつもより10分多く、活動的な生活を心がける

具体的な運動のコツは医師がよく知っているため、相談しながら運動に取り組みましょう。

その他の生活改善

一見するとあまり関係なさそうなことが脂肪肝に影響を及ぼします。たとえば、口内を清潔にしないと、口内細菌の一部が胃に入って肝臓にまで達することで炎症が起こり、これが刺激となって脂肪肝が進展すると考えられています。そのため、口腔ケアを行うことも大切です。

また、十分な睡眠はホルモン分泌にも影響を与えます。肝臓はストレスの影響を受けやすく、その管理も重要です。脂肪肝を改善するには、肝臓を含めた体全体のケアが重要になるといってよいでしょう。こうしたトータルな管理では、医療者との二人三脚がすすめられます。

脂肪肝になったときに気を付けたいポイント

無理のない減量

前述の通り治療の基本は食事や運動ですが、無理な食事制限やハードな運動はリバウンドや挫折、体調を崩す原因などにつながる可能性もあります。そのため、継続してできる範囲の食事制限や運動を心がけることも大切です。

たとえば、食事ではバランスよく食べることで新たな食の楽しみが増えることもあります。また運動を継続するコツとしては、一緒に運動をする仲間を作ったり、目標を持って運動に挑戦してみたりすることが挙げられます。

禁酒する

1日に日本酒5合以上相当の飲酒を1週間ほど続けると脂肪肝になるとされています。そのため、特にアルコール性の脂肪肝の場合は禁酒が必要です。なお、アルコール性脂肪肝はしばらく禁酒することで治ることが一般的です。

定期的に検査を受ける

脂肪肝と診断された後も採血や画像検査などの検査を定期的に受け、経過を見る必要があります。自己判断で通院や治療を中断しないようにしましょう。

 

イーヘルスクリニック新宿院では、脂肪肝の状態に応じた適切な治療・薬をご提案しています。また、脂肪肝をはじめとする生活習慣病は薬だけではなく、原因となる食事や生活習慣を改善することも必要です。イーヘルスクリニック新宿院は管理栄養士が在籍し、栄養相談も実施しています。気になることがあれば何でもご相談ください。

イーヘルスクリニック新宿院 の3つのメリット

① 平日20時まで、土日祝も診療
② オンライン診療対応で、すぐに薬が受け取れる
③ 管理栄養士による食事指導も実施

 

参考文献

NAFLD/NASH診療ガイドライン2020

 

 

記事監修:天野 方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。
日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

 

 

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